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【JAL】飛行機の予約前に知っておきたい「機材変更」について

2021-02-27

制限緩和が進み、人の移動も多くなりました。

毎月乗っている飛行機も、満席近い便も増えてきました。

そんな飛行機での旅で、ちょっと困るのが急な機材変更です。

少しマニアックな内容を含んでいますが、今回は、飛行機の「機材変更」についてご紹介いたします。

※ 古い情報を削除しました。

機材変更

機材変更とは、本来飛ばす予定だった飛行機を、何らかの理由で、急に別の飛行機に変えることを指します。

「機材変更」の主な理由は、以下の2つです。

  1. 飛行機に乗る人の増減によるもの
  2. 悪天候や整備作業によるもの

コロナ禍の緊急事態宣言中は、飛行機を利用する方の数が激減していました。そのため、ダウンサイジングが増えていました。

それ以外に、悪天候や整備作業が必要になった時、急に搭乗機が変わってしまうこともあります。

また、飛行中に落雷を受けたときも、到着後に飛行機を変更する場合があります。

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JALの場合

https://www.jal.com/ja/outline/aircraft.html

話は変わりますが、日本の空には、さまざまな大きさの飛行機 (機材) が飛んでいます。

JALの公式サイトによると、の2020年3月現在の保有機は、241機・16種類(現在は売却などで減少していると思われます)でした。

上の写真の中では、Boeing (ボーイング) 777-200 という飛行機がしばらくの間運航停止になってしまいました。

ボーイング777は、トリプルセブンとも呼ばれている飛行機です。

B777(ちょっとマニアック)

ちょっとマニアックなお話です。

B777は、大きく分けると「B777-200」と「B777-300」の2つのタイプがあります。

一番の違いは大きさで、「-200」の全長は63.7m、「-300」は73.9mです。簡単にいえば「-200」の胴体を長くしたものが「-300」となります。

B777-300が登場する前、長距離(ヨーロッパ等)をメインに飛んでいたのは「B747-400」という大きな飛行機です。

B777-400の全長が70.66mなので、「-300」は、それよりも胴体が長い飛行機となります。

ほんの3mの違いですが、初めてB777-300に乗務したとき、一番後ろの座席まで遠いなぁ~と感じたことを覚えています。

日本の航空会社では、ANAとJALが「-200」と「-300」の両方を使用しており、それぞれ国内線仕様国際線仕様の飛行機 (機材) がありました。

ちなみに、国内線仕様の「B777-300」は、ANAが514席、JALが500席と、B747-400に匹敵する輸送力を誇っています。

国際線仕様と国際線仕様

国際線仕様と国内線仕様は、表示方法が違います。

B777の国際線仕様には、B777-300ER のように、ER (Extended Range:エクステンディド レンジ)が付いています。この「ER」が付くと、飛ぶことができる距離が高められた機体、という意味になります。

このB777-300ERは、元々、B747-400 (1988年初飛行) の後継機として開発された機種です。ちなみに、現在の政府専用機は、B777-300ER です。

違う点の一つとして、搭載されているエンジンの種類が挙げられます。

  • 国内線仕様機材:プラット・アンド・ホイットニー (P&W) 社製
  • 国際線仕様機材:ゼネラル・エレクトリック (GE) 社製

最近の機材変更

さて、機材変更のお話しに戻ります。

くり返しになりますが、悪天候時に使用機の到着が遅れたり、整備作業が長引いてしまったときに、遅れを増幅されないために別の種類の飛行機に変更することがあります。

また、予約数が少ない場合も、飛行機を、より小さな(座席数が少ない)ものへ変更が行われることがあります。その反対も稀にあります。

JAL機内

JALの国内線には、上記の3つのクラスがあります。

便によっては、ファーストクラスがない機材や、普通席だけの機材もあります。

急な機材変更が発生すると、時には、ファーストクラスの予約をしていても、ファーストクラスが設置されていない機材に変わってしてしまうこともあるのです。

ファーストクラスからクラス J さらには普通席・・・これは、悲しい( ノД`)。

予約していた便が欠航する場合やクラスが変わる場合は、さらに座席が変更している場合は、お知らせメールが届きます。

ただ、チェックしていないと、当日チェックインして初めて「機材が変わっている!」となることもあります。

予約したクラスに乗れない!?

ところで、当日、予約してたクラスに乗れないことがあります。

航空会社は、予約(もしくは購入)していても、当日、連絡なく空港に来ない人を見越して、少し多めに予約を取ります。

ただし、予約した全員が来た場合、オーバーブッキング(予約超過)という事象が発生してしまいます。

アメリカの国内線では、常に発生していました。

ボランタリー・ダウングレード

予約数が座席数を上回っていた場合、ボランタリー (自主的な)・ダウングレードが募られます。

B777-300 (国内線仕様)

https://www.jal.co.jp/jp/ja/aircraft/conf/773.html

例えば、B777-300 (国内線仕様) の飛行機でクラス J の予約を持っていたとします。

B777-300のクラス J の座席数は、78席です。

もし、B777-200ER (国際線仕様機材) に変わってしまったら、どうなるでしょう?

B777-200ER (国際線仕様)

https://www.jal.co.jp/jp/ja/aircraft/conf/772.html

現在、国内線に投入されているのは、ビジネスクラスの座席がSKY SUIYE Ⅲ (26席)の機材です。

実際の機内はこんな感じです。

国内線だけど国際線!?海外旅行気分になれる JAL国際線仕様機材・搭乗記

JAL国内線だけど、国際線機材!JAL SKY SUITE Ⅲの搭乗記です。

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このビジネスクラスを クラス J として販売するのですが、26席しかありません。

つまり、半分以上の方がダウングレードの対象となってしまうのです。

事前にダウングレードと分かっている場合は、連絡があります。

しかし、当日に発生してしまったら、ボランタリー・ダウングレードを募るしかないようです。

フレックストラベラー制度

ダウングレードをしてもらえる人を募る際には、「フレックストラベラー」という制度を利用します。

通常、フレックストラベラー制度の対象となるのは、以下の条件を満たす旅客です。ただし、悪天候や自然災害を除きます。

対象者

  • 当該便の予約を持っていて、航空券を購入済みであること
  • 各種締め切り時刻までに手続きの申告をしていること

この制度は、今回のお話しの機材変更時にも適応されます。

対象者が協力を申し出ると、代替便などの代わりとなる交通手段の提供を受けたうえで、以下の協力金(もしくはマイル)を受け取ることができます。

  • 協力金:10,000円
  • または 協力マイル:7,500マイル

詳細は こちら をご覧ください。

前回のフライトでも、機材変更によるボランタリー・ダウングレードが発生しました。

10人近い方がダウングレードの対象となったようです。

その日は、その調整に時間がかかり、出発が大幅に遅れてしまいました。

ある日利用した便の機内のようすです。

全ての旅客の隣が空席になるくらいの空き具合でした。しかし、後方客室の真ん中に不自然な空席がありました。

移動してもいいですか?

こちらは、ダウングレードの方のためにブロックしてあるので・・・。

あとで、空席が分かるアプリを使って座席表を見てみると、座席番号49~54DEFGの24席がブロック(Xの印)されていました(上の写真の空席)。

ちなみに、その調整作業は、普通席の旅客が全員搭乗してから1時間ほどかかり、私の前の座席に座っていた方は怒って降りていってしまいました。

ダウングレードも可愛そうだし、一方で待たされる方も困るし・・・上手な解決方法はないのでしょうかね。

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空席状況が分かるアプリ

ところで、上で表示した座席表は「Seat Alerts」というアプリのものです。

このアプリは、iPhone・Androidのどちらにも対応しています。

もともとは、EXPERT FLYER というPCで空席状況を確認できるサイトです。

一般的に、JALでは、予約状況は便を予約した後に自分が乗る便だけしか見られません。つまり、他の便との空席の比較はできません。

しかし、このアプリ (サイト) は、便を予約しなくても空席状況を確認できる のです。

無料版と有料版があり、世界中の便の空席状況をリアルタイムで確認することができます。

ただし、JALやANA (NH) 、スカイマーク (BC) 、エアーコミューター (3X) は確認できたのですが、検索できない日本の航空会社もあるようです(有料版で見ることができるかは不明です)。

無料版は1日に7回までと制限はありますが、空席を確認するだけなら、無料版で充分だと思います。

ちなみに、1日の基準はアメリカの時間なので、日本だと、お昼ごろリセットされました。

Seta Alert は英語ですが、操作方法は簡単です。

詳しくは、こちらをどうぞ。

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さいごに

今回は、急な機材変更についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。

ところで、ある日の那覇空港。

ふと、窓の外を見ると、地上スタッフが横断幕を持って並んでいます。

いつもは整備さんが行っているお見送りを、この日は大人数の地上スタッフの方が行っていました。

手を振ったら、手を振り返してくれました。ちょっとウルウル・・・。

急な機材変更はちょっと焦りますが、日本の航空会社ではきちんと対応してくれるので、なんとか目的地へは到達できます。

でも、できるなら当たらないほうがいいですね。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

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