England

芸術の宝庫!ヴィクトリア&アルバート博物館

2024-07-06

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「旅とアロマ」にお越しくださりありがとうございます。

ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)は、大英博物館やロンドン・ナショナルギャラリーに比べると認知度は低いようですが、展示品はかなり充実しています。ロンドンの美術館・博物館シリーズ最終回は、ロンドンに行ったら必ず訪れるV&Aをご紹介いたします。

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イギリスの美術館・博物館

イギリスにある多くの美術館・博物館は無料です(任意の寄付あり)。特にロンドン市内は、大英博物館をはじめ大きな博物館・美術館が数多くあるミュージアムの宝庫と言われている町です。

しかも、外国人旅行者にも無料(寄付は任意)で開放されています。

イギリスでは、政府が「文化や芸術は皆が平等に楽しむものである」 という考えに基づき支援を始め、2001年より多くの美術館や博物館の入場料が廃止されたそうです。その恩恵が外国人旅行者にも開放されています。

なので、特別な企画展などを除いては、いつでも多くの博物館・美術館を無料で楽しむことができるのです。日本の国立博物館がクラウドファンディングしないといけない状況と比べると、かなり異なる政策ですね。

V&Mも常設展は無料です。

アクセス

  • 地下鉄: South Kensington (徒歩5分), Gloucester Road (徒歩10分)
  • バス:複数のバス路線が利用可能(Citymapperで検索)

地下鉄だと「サウスケンジントン駅が便利ですが、老舗デパート「ハロッズ」のショーウィンドウを除いた後、ここまで歩くこともできます。

一方、バスだと、バス停・Victoria and Albert Museum で降りて反対側に渡れば、すぐに建物が見えてきます。ちなみに、この道路は(上の写真のような)アフタヌーンティーバスも通るので、バスの進行方向右手側に座ると V&Aの建物を見ることができます。

ロンドンのケンジントンにあるV&Aは、その歴史がある建物を見るだけでもワクワクします。

巨大なゴシック建築の教会のようなファサード(建築物の正面デザイン)。

設計はジェームス・ウィリアム・ワイルドというイギリス人の建築家で、上部のバロック風の塔との組み合わせが興味深い建物です。

こちらには、術や各国の古美術、工芸、絵画だけでなく、ヨーロッパの宝飾品の歴史を見ることができるガラスの展示室などがあり、ヴィクトリア女王(1819年 - 1901年)と夫アルバート公(1819年 - 1861年)がその基礎をなしたそうです。

営業時間

・10.00 – 17.45(土曜日ー木曜日)
・10.00 – 22.00 (金曜日)
  いくつかの展示室は17.45に閉館
・休館日:12月24 – 26

館内のようす

中に入って一番目を引くのは、天井から吊るされたガラスのオブジェ。

ロンドンの美術館・博物館が好きな方なら、このオブジェだけでどこにいるか分かる有名なものです。

毎回思うのですが、この下で仕事をするのは怖くはないのだろうか(地震国に住んでいる私は心配です)。

V&Aの常設展は無料なのですが、企画展やツアーなど一部有料の展示室もあります。有料の展示室へ行く場合、こちらの受付デスクでチケットを購入します。

なお、収蔵品の管理番号を公式ホームページの検索欄に入力するとその収蔵品の詳細がすぐに見つけられるので便利です。

第50室

建物を入って右に進んだ第50室には、イタリアの素晴らしい彫刻が並んでいます。

今回は2階に上がって、その第50室を上から眺めることにしました。

上の写真の中心にあるダヴィデ像は世界中にいくつかコピーがありますが、このコピーはフィレンツェで見た像と見まごうほどでき栄えです。このコピーはイタリアで造られために型は残っていないらしく、修復はできないため、この展示室のリニュアルの際、床の張替え時に少し移動された以外は動かされたことはないと聞きました。

そのそばには、ローマのトラヤヌスの記念柱が二分割で置かれています。

19世紀のグランドツアーに行けない優秀な若者のために、各国の国王や領主に依頼して石膏コピーを制作したとのことだそうです。

トラヤヌスの記念柱は屋外に置かれているので、劣化もあります。一方、こちらの記念柱はいい環境に置かれているので保存状態もよく、二分割されているので研究にも役立っているそうです。

ラファエロの間

ラファエロの作品をまとめて展示している部屋に来ました。

前回来たときは、この部屋で子どもたちのイベントが行われていました。子供のころから貴重な芸術品に触れ合える贅沢さ。羨ましい環境でした。ただし、今回は、インベントもなく、ほんの数人が鑑賞している程度。これも贅沢な環境です。

この部屋の目玉は、ラファエロのカルトンです。

カルトンとは、タペストリーの制作用下絵を指します。しかし、下絵とは言ってもしっかりとした油彩画です。イタリア・バチカンのシスティーナ礼拝堂を飾るタペストリーを制作するために描かれたもので、「福音書」と「使徒行伝」のエピソードがモチーフになっているそうです。

もともと10点あったカルトンのうち現存するのは7点で、その全てがV&Aにあるそうで、必見です。

購入時にもエピソードがあります。

ラファエロのカルトンがイングランド王チャールズ1世によって(代理人を介して)1623年に購入した額はわずか、300ポンド(6万円)!芸術作品としてではなくてタペストリーの下絵として販売されたため、そのような驚きの値段になったそうです。

服飾

Mantua, 1755 – 60, England
2017年2月

私がV&Aにはまった最大の理由は、アパレル。昔のさまざまなドレスが飾られていたイベントがあったからです。

以前はもっと展示品があったのですが、2024年5月に行ったとき、かなり入れ替わっておりドレスの数は少なくなっていました。

それでも、この時代のドレスをまとめて見られる場所は少ないので、お気に入りの展示室です。

図書館

ところで、V&Aは図書館も併設しています。

内装も美しく誰でも入れるようですが、荷物を預けないといけないようで、今回は外から見るだけにしました。次回は入ってみたい憧れの場所です。こちらで美術集などをゆっくりみられたらなあ。

宝石

今回初めて見た煌びやかな部屋がありました。

薄暗い部屋には、数えきれないほどの宝石類が並んでいます。展示方法も工夫されており両サイドから見られるものもあり、細部までじっくり鑑賞できる仕掛けとなっていました。

部屋の中央には透明の階段もあり、2階にも金製品や宝石があり、世界各国からイギリス王室に贈られたアクセサリーなども目のくらむ輝きを放っており必見の展示品です。

彫刻

彫刻もシュールなものが多いのがV&Aの面白いところ。

上の写真の彫刻以外には、虎が男性の首元にかじりつく「ティプーの虎」という像もあり、それはインドを植民地化しようとしたイギリスへの敵対心の表したものだそうです。

カフェ

出所:V&A Cafe

見学に疲れたら、ぜひV&Aのカフェもへ。

1868年にオープンしたカフェは、世界で初めて博物館内に造られたもので、館内北側に位置しています。カフェには趣の異なる3つの部屋があり、各部屋はカフェのデザインを担ったデザイナーの名前がついています。

  • Gamble room (James Gamble) – 中央の部屋
  • Poynter room (Edward J. Poynter)中庭を背にして右側の部屋
  • Morris room (William Morris)左側の部屋

一番人気なのは、モダンデザインの父とも言われ、V&Aを建築したウィリアム・モリスがデザインした「Morris room」ですが、常に混んでいます。今回は叶いませんでしたが、落ち着いた色使いや繊細なデザインの部屋でいただくお食事は格別です。

サンドイッチなどの簡単な食事からケーキ、しっかりしたお料理まで楽しめる美術館内のカフェ。種類が多くて思わず目移りしてしまうほどです。前菜やメイン、ケーキのコーナーから好きなものを選んで、中央のレジで会計します。なお、水はセルフサービスで無料です。

個人的に好きなのが一つがとても大きいレーズンが入ったスコーン。ストロベリージャム、クロテッドクリーム、バターと合わせていただくと至極の時間を過ごせること間違いなし。

夏は、カフェのそばにある中庭(ジョン・マデイスキー・ガーデン)に出て食事を楽しむこともできます。こちらは、イギリスのデザイナー、キム・ウィルキーによりリノベーションされ、2005年にオープンしたそうです。

四方を囲む博物館の建物を見上げるとモザイクやタイル、テラコッタの彫刻などの様々な装飾が見ながらの日光浴もいいですね。

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さいごに

ロンドン観光の最後は、ヴィクトリア&アルバート博物館を訪れました。

展示品はよく変わるので、何回行っても新鮮な気分で観覧できます。時間がないときは、カフェだけを訪れるのもいいかもしれませんね。

なお、V&Aの子ども博物館もあるようで、2024年6月に天皇陛下と皇后雅子様が訪問されている様子をテレビ番組で拝見しました。そちらには鉄腕アトムなど日本の漫画文化の展示もあるようです。老若男女、年齢問わず楽しめるロンドンの博物館、帰ってきたばかりですがまたすぐに行きたくなってしまいます。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。


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