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アンドロイドの講義も!バスで巡る渋沢栄一翁のゆかりの地

2021-05-09

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「旅とアロマ」にお越しくださりありがとうございます。

新1万円札に描かれている渋沢栄一翁が生まれた場所へ行って、彼の講義を受けてきました。

今回は、渋沢栄一翁のゆかりの地とアンドロイド渋沢栄一についてご紹介したします。

※2021年の旅行記のリンクとタイトルを修正しました。

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渋沢栄一翁

渋沢栄一翁は、2024年から発行される新一万円札の「顔」であり、日本の金融・経済界の礎となったことでも有名な方です。

彼が生まれたのは、武蔵国 (むさしのくに) 榛沢郡 (はんざわぐん) 血洗島村 (ちあらいじまむら) 、現在の埼玉県深谷市血洗島 (ちあらいじま) です。

豪農の家に生まれた渋沢は、ひょんなことから徳川慶喜に仕えることになります。さらに、1867年には、慶喜の弟の昭武がパリ万博に派遣される際、渋沢栄一は、会計係・世話役として随行しました。

日本に戻ったあと、大政奉還によって将軍から退いた慶喜について静岡へと居を移しますが、明治時代には役人として活躍しました。

渋沢栄一翁が短い役人時代に手がけた事業として、官営富岡製糸場(1872年に群馬県に設立)があります。 富岡製糸場は国家の威信を懸けた工場だったため、最新鋭の技術を駆使して建設され、当時は珍しかった赤煉瓦(れんが)がたくさん使われています。

さらに、民間に転じる直前、渋沢栄一は活動の母胎となる第一国立銀行を設立しました。これを皮切りに次々と企業を興していくのですが、彼が設立や経営に関わった会社が約500あるとも言われています。

それらのうち、約6割の会社は、合併・国有化等を経て(社名が変遷している会社もあり)、現在も事業を継続しているそうです。例えば王子製紙、東洋紡績、石川島造船所、帝国ホテルなどです。

はじまりは深谷駅

渋沢栄一翁のゆかりの地を辿る旅のはじまりは、JR深谷駅。東京から電車で1時間10分ほどで到着しました。

深谷は、「深谷ねぎ」や、ゆるキャラ「ふっかちゃん」などで知られていますが、駅舎も素敵です。

煉瓦風に施されている駅の外観は、東京駅にそっくりです。この2つの駅の外観が似ているのには、理由があります。

東京駅の開業は1914年です。そのときに建てられた東京駅丸の内口駅舎には、深谷市にある日本煉瓦製造株式会社製のレンガが使われました。

日本煉瓦製造株式会社は、渋沢栄一が作った、日本で最初の機械式レンガ工場です。

今はなき日本煉瓦製造株式会社ですが、赤坂迎賓館や帝国ホテルなどの煉瓦もここで作られたそうです。

そんな東京駅と深谷との繋がりから、1996年に深谷駅を改修する際、東京駅を模して建てられたのだそうです。

しかし、外観が東京駅とそっくりになったものの、耐震基準の関係から煉瓦を使うことはありませんでした。深谷駅はタイル貼りになっているそうです。

からくり時計

OnTrip JAL からお借りしました

駅舎から降りたところ(駅北口)に、「ふっかちゃんからくり時計」があります。

「ふかっちゃん」は、2010年に誕生し、2014年に開催された「ゆるキャラグランプリ2014」で全国2位に輝いた人気のゆるキャラです。その「ふっかちゃん」が、時計の下でくるくると回りながら、時間を教えてくれます。

そして、毎時0分になると、ふかっちゃんの代わりに渋沢栄一の像が現れるのだそうです!とても面白い仕掛けですね。

論語の里循環バス

市内には、渋沢栄一のゆかりの場所 (建物)がたくさん残されています。

ただし、それらはかなり離れているので、徒歩で見て回るのは無理です。路線バスもありますが、土地勘がない旅行者が利用するには、少しハードルが高いかもしれません。

そのため、2021年に行ったときは、渋沢栄一翁のゆかりの地を効率よく巡ることができる「渋沢栄一 論語の里 循環バス」を利用しました。『論語』とは、渋沢栄一が生涯の規範とした孔子の教えです。

バスで観光

バス乗り場はJR深谷駅から少し離れており(徒歩10分)、目印の足利銀行が見えてきて信号を渡ろうとすると、警備員さんがん立っているのが見えました。

始発は「仲町バス発着所」でした。

1回の乗車は250円(大人)だったので、500円の1日乗車券を買って回ることにしました。

深谷大河ドラマ館

このときはNHKの大河ドラマが放映中だったので、「大河ドラマ館」が設置されていました。

※現在は開催されていません。

ドラマ館では、ドラマで実際に使用された小道具や衣装の展示、メイキング映像の上映、ストーリーやキャスト紹介のパネル等の展示があります。

セットに入る前のビデオでは、オープニングテーマのメイキングのようすが流れていました。佐藤直紀さん作曲のオープニング曲は、鳥たちが戯れるような木管楽器のフレーズで始まり、雄大さを感じさせる弦楽合奏が重なり合い、ドラマの世界観を曲にのせて表現しています。

NHK交響楽団によるこのテーマ音楽を指揮する尾高おたか忠明さんは、渋沢栄一のひ孫にあたる方だそうですよ。

ドラマのセット

オープニング曲で気持ちを高揚させ、セット展示や記念撮影ポイントへ。ここは、まるで撮影現場にお邪魔したような感じでした。

藍の染め物も飾られていました。江戸時代、染料になる藍は重要な作物でした。

利根川沿いの地域の土はサラサラしていたため、米ではなく、藍の生育に適した土地だったそうです。しかも、良い藍を育てる肥料として必要な〆粕や干鰯を手に入れることができました。

渋沢栄一が生まれた「中の家」でも藍を栽培し、染料となる藍玉を製造していました。さらに、藍を栽培している農家から藍を買い付け、作った藍玉を紺屋に販売していたのです。

この買い付けが、渋沢栄一の初めての商業活動でした。
momoka
momoka

栄一翁は、良い藍を作るために人を動かすことを考えました。相撲番付の形を利用して「武州自慢鑑藍玉力競」の番付表を作ったのです。

良い藍を栽培した農家を順番に、大関、関脇、小結・・・として、いい意味での競争を生み出しました。ちなみに、最初の行司は渋沢栄一です。

大関に選ばれることは農家の名誉となります。

「来年は一番良い藍を作って大関になろう」と仲間間の競争意識を生み出し、誰か一人が儲けるのではなく、皆で地域の産業を盛り上げていく仕組みを作り出しました。

外のお手洗い

館内にもお手洗いはありますが、なんとなく、こちらを利用しました。

発表されたときは「子供銀行券」やら「フォントが・・・」と話題になった紙幣です。2024年7月3日かには、一部の銀行で旧紙幣からこの新紙幣へ交換することができるそうです。

深谷城址公園の桜

ところで、大河ドラマ館のすぐそばに、深谷城址 (ふかやじょうし) 公園がありました。

バスで前を通るとき、美しい満開の桜が目に入ったので、ドラマ館を早めに出て、お花見をしました。貸し切り状態で、穴場でした。

ちょうど入り口の部分が桜のアーチになっていて、とても美しかったです。

桜を堪能した後、再びバスに乗って、渋沢栄一翁の生家に向かいます。

途中、尾高惇忠 (おだか あつただ) の生家の前も通りました。尾高惇忠は、富岡製糸場の初代場長ですが、渋沢栄一の従兄であり、学問の師としても大きな影響を与えた方です。今回は時間がなかったので、見学はパスしました。

ドラマの中で2つの家は近所に感じましたが、実際は、けっこう離れていました。こういった現場を体感できるのも面白いですね。

中の家 (なかんち)

渋沢栄一翁が生まれ育った「中の家」です。

主屋・副屋に2つの門、4つの土蔵から成るこの屋敷は、渋沢家の住宅等として使用されていました。無料で、中庭まで入ることができ、建物の外観のみ見学することができました。

渋沢栄一の生家は、渋沢・中の家 (なかんち) と呼ばれ、血洗島村を開いた一家といわれています。彼の父親の代には染料のもととなる藍玉の製造・販売を本格的に手掛け、村で1、2を競う富農の家でした。

渋沢家は養蚕農家でもあったため、建物の主屋は、天窓のある典型的な養蚕農家の形となっています。

主屋の奥にある10畳の部屋は帰郷する栄一のために入念に作られており、実際に彼は多忙の合間にも、この屋敷に帰郷したとの記録が残されていました。

主屋の奥の部屋には、誰かいます!

80歳頃の姿をイメージして制作した、和装姿の渋沢栄一アンドロイドが座っていました。

正式な公開は、旧渋沢邸「中の家」の構造補強および改修工事が完了となる2023 (令和5) 年4月以降を予定しているそうですが、一足早くその姿を拝見できました。

中の家の桜

ところで、中の家の裏には、竹藪がありました。そしして、そのそばには桜並木🌸

この時は既に満開の時期を少し過ぎていましたが、それでも美しい景色が広がっていました。

大河ドラマの中では、桜並木は出てきませんでしたが、今までに見たシーンを思い出しながら少しタイムスリップした気分になりました。

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渋沢栄一記念館

中の家を散策したあとは、徒歩で15分ほど離れた場所にある、「渋沢栄一記念館」へ。

この記念館には、渋沢栄一の遺墨・写真など、数多くの作品が収蔵・展示されています。さらに、講義室には、もう一人のアンドロイドもいます。

見学予約

資料室、講義室の見学は無料ですが、予約が必要です。

入り口で名前を告げ、時間まで、資料館を見学しました。

アンドロイド講義が始まる30分前に、資料館も入ることができましたので、しばらく見学しながら待つことにしました。資料館も入場制限されているのですが、狭いのでけっこう混んでいます。

なので、早めに講義の会場のそばへ。

特に案内はありませんが、足跡のマークで待っているといいようです。

アンドロイド講義

アンドロイド渋沢栄一先生による講義のテーマは、「道徳経済合一説」です。道徳を論語、経済を算盤 (そろばん) と言い換え「論語と算盤を一致させることが重要である」という内容でした。

「ルールを守る限り、不誠実でも自己利益を追求してもかまわない」という市場経済の考えがありますが、もし皆が自己利益第一のみ商売をしたら?

結局、互いに利を奪いあって、共倒れになってしまいます。つまり、他者の利益も大切してこそ、円滑な経済活動が可能になると説いているのです。

ドラマの中(血洗島編)でも、藍の生産者たちと誠実に向き合い、誰か一人だけが儲けるのではなく(いい意味での競争を促すことで)、地域全体・産業全体を盛り上げようとしました。この栄一翁のアイデアにも、「道徳経済合一説」が垣間見える気がしました。

一番前で講義を・・・というより、アンドロイドをそばで見てみたかったのですが、手のしわまでまるで本物のようでした。

講義の時間は10分ほどなのですが、最後にはガイドさんが質問したことに答えてくれる時間もあり、とても面白かったです。

講義は完全予約制ですが、いわゆるお昼休みに当たる時間帯は、自由見学ができるようでした(2021年現在)。今後、変わることがあるかもしれません。

記念館のそばの源平桃

渋沢栄一のゆかりの地とは関係ないのですが、記念館のすぐそばにある学校の周辺に、きれいな源平桃が咲いていました。

白とピンクの花が、同じ枝から咲いているのです。差し色ピンクの白い花もあり、とてもきれいでした。町中が白やピンクで彩られ、美しい季節ですね。

ちなみに、JR深谷駅からは、上のようなバスでも来れるようでした(2021年現在)。

道の駅

最後は、渋沢栄一翁ゆかりの地で美味しいモノを味わいたい! そう思って、道の駅にやってきました。

しかし、次のバスが来るまでの約40分の滞在だったので、名物の「煮ぼうとう」を食べることはできませんでした。1便あとのバスに乗れば「煮ぼうとう」を食べられたのですが、東京駅から先の帰宅ラッシュを回避するため、早い便に乗ることにしました。これだけが心残りです。

道の駅の前のテーブルで、深谷ねぎだんごと、深谷ねぎみそのどら焼きを食べました。

深谷ねぎだんごは、みたらし団子の間に焼いた深谷ねぎが挟まっています。何気にいいアクセントになっていて、美味しかったです。

道の駅周辺の桜

道の駅の裏側に公園があり、桜が満開でした。

人がほとんどおらず、ここも穴場!今回は時間がなくバスの中からしか見ることができませんでしたが、こちらも人気の場所なのでしょうね。

「論語の里」ガイドアプリ

ところで、渋沢栄一のゆかりの地を巡るためのガイドアプリがあります。

「論語の里」エリアを中に、地図や解説をみることができます。おすすめ観光ルート、飲食店やコンビニの情報も掲載されていますので、便利でした。

Appstore、またはGoogleplayで「深谷市『論語の里』ガイド」と検索すると、見つけることができます。

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さいごに

公式サイトの地図に筆者加筆

今回は、上の地図のオレンジで囲った場所に行ってみました。

観光地はけっこう離れているので、バスで回ることができてよかったです。なお、2021年の旅行であるため、現在とは状況が変わっている場合がありますことをご了承ください。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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