BA (ブリティッシュエアウェイズ) のマイレージサービス「エグゼクティブクラブ」でマイル (Avios) を貯めていました。BAはイギリスの航空会社で、ワンワールドに加盟しています。
メリットは、JALよりも少ないマイルで、JALの特典航空券を発券できることです。
今回は、国内線の特典航空券の利用方法と欠航時の対応をご紹介したいと思います。
BAのAvios
BAのマイレージサービス「エグゼクティブクラブ」では、Avios (アビオス) というポイントを貯めて、特典航空券に変えることができます。
ちなみに、上級会員になるために必要なポイントは、Tier Points (ティアポイント) です。
Aviosを貯める方法
Aviosは、飛行機に乗らなくても、クレジットカードのポイントを移行することで貯めることができます。
高還元率で有名なのは、「SPGアメックスカード」です。100円につき3P (ポイント) 貯まり「3P=1Avios」で交換できます。
そして、「60,000P=20,000Avios」単位で交換すると、5,000Aviosのボーナスがつきます。つまり、1%の還元率だったのが1.25%になるという仕組みです。
25,000Aviosは、「東京⇔札幌」「東京⇔福岡」などを2往復できるJALの特典航空券(国内線)に交換できます(2021年1月現在)。
また、足りないときはAviosを購入することもできます。
BAのエグゼクティブクラブにも家族会員口座の仕組みがあり、お子様を含む家族6人まで (現時点では証明書は不要)のAviosを共有して貯めることができます。貯めたAvios は、家族だけでなく、友達や知り合いにも移譲することもできます。
有効期限は3年です。ただし、Aviosの出し入れがあれば、有効期限は伸びるので(平会員でも)、期限が切れることは少ないです。

特典航空券
BAの特典航空券は、距離(mile:マイル)で必要なAviosが決まります。
そのため、BA・自社の特典航空券を発券するより、JALの特典航空券を発券したほうがおトクなことがあります。目的地によっては、JALより、BAで発券するほうが少ないマイル(Avios)で交換できるのです。
2019年の改正前は、距離が650mile以内の区間だと、9,000Aviosで特典航空券を発券することができました。650mile以内とは、東京発着の国内線だと沖縄 (那覇) を除く路線、国際線だと韓国のプサンまでが対象となりました。
片道ビジネスクラスにしても、友人 (JALで発券) が必要としたマイル数より少なかったのです。ただし、改正後は、その恩恵もなくなってしましました。
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BAの特典航空券は国際線もお得 for プサン
特典航空券でプサンに行ってきました。
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しかし、探せば、まだJALよりも少ないマイル (Avios) で利用することもできます。
一例
- JAL: 東京⇔札幌(15,000マイル)
- BA: 東京⇔札幌(12,000 Avios)

BAとJALの比較
東京(羽田)発着 区間 | BA (各種料金) | JAL | |
通常 | |||
650マイル以内 | 東京⇔札幌 | 12,000 (1,120円) | 15,000 |
東京⇔大阪 | 12,000 (1,100円) | 12,000 | |
東京⇔福岡 | 12,000 (800円) | 15,000 | |
651マイル~1150マイル | 東京⇔沖縄 | 18,000 (820円) | 15,000 |
カッコ内で表示したのは、別途必要な各種料金です。JALでの発券にはかからない「各種料金」が、BAの発券時にはかかってしまいます。
この「各種料金」は、国内線旅客施設利用料 (PFC) が加算されているものと思われます。
PFC
発着空港 | 料金額(大人・12歳以上) |
新千歳空港 | 270円 |
仙台空港 | 230円 |
羽田空港 | 290円 |
成田空港 | 450円 |
中部空港 | 440円 |
伊丹空港 | 260円 |
関西国際空港(第1ターミナル) | 440円 |
福岡空港 | 110円 |
北九州空港 | 100円 |
那覇空港 | 120円 |
これ以外の国内空港では、PFCは不要です(2021年1月現在)。
以下、BAの特典航空券に必要な追加料金の一例です。
那覇⇔福岡
那覇空港(120円)+福岡空港(110円)の往復分で「460円」となりました。
羽田⇔伊丹
羽田空港(290円)+伊丹空港(260円)の往復分で1,100円となりました。

JALのマイルを使ってJALの特典航空券(国内線)を発券するときには、このPFCはかかりません。
なので、今は、JALより必要マイル数が少ないとき、かつPFCが安い旅程だけ、BAのAviosで発券するようにしようと思います。
ちなみに、那覇⇔福岡のJAL特典航空券を比較したところ、以下でした。
- JAL:15,000マイル
- BA:12,000 Avios+460円
特典航空券の取扱い条件
BA | JAL | |
予約期間 (※1) | 搭乗日の330日前AM9:00~ (WEB) 搭乗日3日前まで / (電話) 24時間前まで | 搭乗日の330日前の9:30~ 搭乗日の前日の23:59 |
利用不可期間 | なし | ディスカウントマイルは制限期間と除外日の設定あり |
利用できる人 | 誰でもOK | 本人、配偶者、二親等以内の親族、義兄弟姉妹の配偶者 |
Avios/マイルの有効期限 | 36か月 Aviosに増減があった場合は、さらに3年延長 | 搭乗日の36か月後の月末 JMBダイヤモンド・JGCプレミア会員は有効期限なし |
発券手数料 | あり | なし |
取消手数料 | 5,740円+ 2,000円 (※2・3) | 1名様・1特典につき 3,100円 |
変更手数料 | 5,740円+2,000円 (※2・3) | なし(回数制限もなし) |
(※1) 復路が予約開始日前の場合は、往復同時に予約できません。
なお、JMBダイヤモンド・JGCプレミア会員の方は、通常の予約開始日より早く、ご搭乗日の「330日+4日前」から先行予約できます。
(※2) ゴールド会員は、日時の変更、キャンセルおよびAviosの返還に対する追加のサービスセンター手数料 (2,000円) が無料です。
(※3) ゴールド会員特別特典予約の変更手数料は無料です。
ココに注意
※ 出発の2日前・前日でも電話での予約が可能ですが、サービスセンター手数料が別途かかります。
※ 出発の24時間前をきると、キャンセルしてもAviosは返却されません。キャンセルは、第一区間の出発前に限ります。
※ 発券後の有効期限は3か月です。
キャンセル料が高いBAですが、2020年2月のコロナ禍の特別対応は、提携先の航空会社に準ずる対応をしてくれました。JALがキャンセル手数料無料だったので、BAで発券したJALの特典航空券(国内線・国際線ともに)のキャンセル費用は掛かりませんでした。
欠航時の取り扱い
ところで、乗る予定だった便が欠航になったとき、BAで発券した特典航空券の取り扱いはどうなるのでしょうか?
欠航になる主な理由は2つあります。
- 機材故障など航空会社の原因による欠航
- 悪天候や自然災害による欠航
①の機材故障など航空会社の原因による欠航に関しては、航空会社がケアしてくれます。一方、悪天候などによる欠航の場合、原則補償はないので、自分で積極的に動くことが必要となる場合があります。
ATBによる欠航
ある初夏に体験した青森・三沢空港への行きのフライトでのお話です。
そのとき、三沢行きは、ATB(Air Turn Back:出発空港への引き返し)という条件付きで出発しました。初夏の三沢空港は、濃霧注意報が良く出るようです。
順調に飛行を続けましたが、三沢空港に近づくにつれ雲が厚くなりました。そして飛行機の車輪が出る音が聞こえた頃には、窓の外が真っ白で、地上が全く見えない状態でした。
2回ほど go-around (ゴーアラウンド:着陸のやり直し) を行いました。
しかし、あいにく天候の回復が見込めず、羽田空港へ引き返すことになってしまいました。その便が再出発するか、欠航になるかは、到着後にしか分かりません。
ATBの体験は2度ありますが、1度は、同じ飛行機で再出発しました。この場合は、同じ搭乗券がそのまま利用できました。やっかいなのが、引き返した後に欠航になってしまったときの対処方法です。
次便への振り替え
残念なことに、この日の三沢便は、羽田空港に到着後に「欠航」となってしまいました。払い戻しをする方は、乗り継ぎカウンターへ行って手続きします。
しかし、私たちはホテルを予約していることもあり、次便以降に乗りたいと思いました。しかし、このときは、特典航空券での旅行でした。しかも、BAで発券した「JALの特典航空券」です。

結論を先にいうと、次便に空席がある場合は「次便への搭乗が可能」です。つまり、他社の特典航空券でも振り替えができるのです。
振替の方法を、そのときアナウンスされた地上係員の方に尋ねると「とりあえず次便の予約を入れてください」と言われました。
欠航時の対処方法は以下です。
- スマホなどで、すぐに次の便へ予約を入れる(未払い状態のままで大丈夫です)
- JALの乗り継ぎカウンターへ行って搭乗券をもらう
この方法は、有償など(予約ができる)全ての航空券に当てはまると思います。
その結果、欠航となってしまった便の搭乗券と交換で、次の便の搭乗券をいただけました。手数料などはかかりませんでした。
天候が理由の欠航なので航空会社に非は全くないのですが (しかも特典航空券)、とても丁寧に対応してもらえました。
小型機路線でしたが、次の便に空席があってよかったです。

J-AIR
次便は、同じJALグループの J-AIR でした。
J-AIRだと、ミニオンジェットやわかぱんジェットなど、リゾート感がいっぱいの飛行機にあたることがあります。
この日は わかぱんジェット でした。わかぱんジェットとは、JALの羽田=南紀白浜空路線就航50周年を記念して導入されたものです。エンブラエル190型機に和歌山観光PRシンボルのキャラクター「わかぱん」が描かれています。

追記:コロナ対応
タイトルにはないのですが、Aviosを使って発券していたJALの特典航空券もキャンセルしました。

注意!
BAの公式サイトでもキャンセルボタンはありますが、通常のキャンセルになり、Aviosは返ってきませんので、お気をつけください。
必要なモノ
- 予約番号
- 利用・もしくは登録してあるクレジットカード番号の下4ケタ
本来なら、BAの規約によるキャンセル(キャンセル料必要)なのですが、新型コロナウィルス対応により、JAL(キャンセル料無料)の規約に準じて対応してくれました。
なので、手数料無料で税金などが全額返金となりました。ほっ(^^)
さいごに
BAのAviosは、カード会社のポイントや購入で貯めることができます。路線によってはJALより少ないマイル (Avios) でJALの特典航空券を発券することができます。Webサイトも使いやすく、予約・発券までは簡単にできました。
しかし、追加の費用がかかったり、変更・キャンセル料が高いのが難点です。
なので、JALよりも少ないマイル (Avios) 、かつPFCが安い路線を狙って、使っていきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございます。