夕食の途中に、JR篠ノ井線・姨捨駅 (おばすてえき) に着いてしまいました。1日目の観光のハイライトです。ここでは、棚田の夜景と月を見たあと、何と!軽食をいただきます。
姨捨駅
姨捨駅周辺は、日本三大車窓のひとつです。名月の里として知られ、多くの文人墨客に愛された憧れの地だそうです。雨が降っても楽しめるようですが、ちょうど雨もあがり、月が顔を出していました。ここでは、善光寺平と千曲川 、「田毎の月」で知られる棚田が一望できます。
地元のあんずをPRする「あん姫」も来てくれていました。かわいい
千曲市にあんずを広めたといわれる豊姫様がモチーフのキャラクターで、頭にあんずの花 と実を乗せています。本当は、手に戸倉上山田温泉の風呂桶を持っているそうですが、この日はTRAIN SUITE四季島の旗を持っていてくれました。千曲市には日本一のあんずの里があるそうです。一斉に開花した風景は美しいのでしょうね。
このように、TRAIN SUITE四季島が停車する駅では、時間に関係なく、地元の皆さんが到着を待っていてくださっています。多くの方に迎えていただく非日常の体験は、一生に一回の体験だと思います。その様子が地元のニュース番組でちょこっと放映されました。
駅のホームには地元の商品が用意されていました。ジャムの味見も用意してくださっていました。私も地域活性のお手伝いをしていたので、とても惹かれます。そして、準備の大変さとワクワク感を知っているだけに、ゆっくり見る時間が取られていなかったのがとても残念でした。

乗客の列からは離れてしまいましたが、甘酒だけは購入しました。
更科の月
TRAIN SUITE 四季島 の停車に合わせて、新設されたのが、夜景ラウンジ 更級の月 (さらしなのつき) です。こちらで夜景を楽しみながら軽食やお酒をいただきます。フルコースディナー食べたばかりですが、いや、途中でしたが (笑)
内装は信州の味噌蔵をイメージしていて、一枚板のテーブルは千曲市産ヒノキだそうです。椅子も素敵でした。アクセントとして千曲市の特産品でもある「あんず」、その茶色かがった木材で作った亀を埋め込んでありました。
室内も木の香りがまだ残っていて、とても素敵な空間でした。ハイチェアの素材は、長野県産のエンジュという木だそうです。延寿!?これもおもてなしなのかしら。更科の月が描かれた桜の草木染をお土産にいただきました。
軽食
オードブルボックスの素材は山桜です。ノミで削って丁寧にやすりをかけてあり、一つ一つ番号がふってあり、番号が違うと蓋と下の部分が合わないそうです。
地元のお料理はどれも美味しかったです。フレンチフルコースディナーの直後でなければ、もっと美味しいはず(笑)。千曲市産のあんずのピクルスや千曲市内の味噌蔵の味噌で漬け込んだチーズなどなど・・・いろいろ考えられて用意されたものだと思います。ゆっくりお月様を見ながら楽しみたかったです。
せっかくなので、姨捨の棚田でとれたお米を使い、千曲市内の酒蔵で作られた純米酒をいただきました。
最後は杏子のお茶です。カップにはとても大きな杏子が入っていました。滞在時間は1時間で、あっという間でした。コンセプトは素敵なのですが、いかんせん詰め込みすぎなので、残念すぎます。このあと、後ろ髪をひかれながら列車に戻ります。
ところで、乗客が「更科の月」にいた間、TRAIN SUITE四季島はスイッチバックしながら移動していたそうです。列車には、前方と後方の二ヵ所に運転室があり、バックで移動するため、車掌さんも運転手さんになった気分を味わえると伺いました。
四季島の夜食
TRAIN SUITE 四季島 の「夜のラウンジ」では、にゅう麺やキーマカレーを夜食としていただけます。しかし、1泊2日の日程では、いただくチャンスは皆無です!
それでも、最初で最後の四季島の旅(食!?)なので、思いっきり楽しみたいと思い (けっしてお腹は空いていませんが) 更科の月から戻った後に、ラウンジへ行ってみました。同じように考えていらっしゃる方もお一人いて、総料理長と一緒にお話しながら、楽しい時間を過ごすことができました。
ここでしか食べられない、キーマカレーです!
時間があったら、いつまでも飲んでいたい美味しいワインが揃っていました。
総料理長のお話が楽しくて、美味しいワインもいただきながら長居してしまいました。
総料理長がすすめてくださったチーズです。クルミが入ったクリームチーズが一番好みの味で、毎日食べたい!と思ったくらいですが、あいにく一般では手に入らないようです。
真綿の布団
お話もしていたいけど、真綿の布団でも休みたい!悩ましい旅となりました。
TRAIN SUITE 四季島 の全客室に採用されているのは、日本の優れた素材や技術を集結したこだわりの寝具です。デラックス・スイートの客室は、日中はソファーだった部分が夜にはベッドに変わり、この特製の寝具がセットされていました。
搭載されているマットレスは飛行機のファーストクラスに使われているようなモノです。そして、お布団は 極上入金真綿(シルク)掛けふとんという寝心地を追求した、職人の伝統技術によって手挽きされた希少価値の高い逸品です。
贅沢の値段
東京西川では、この真綿の寝具が販売されており、TRAIN SUITE四季島での寝心地を家でも体験できるようですが、その値段にびっくりしました。
☆TRAIN SUITE 四季島 快眠パック(価格:シングルサイズ ¥1,200,000+税)
- 極上入金真綿掛けふとん
- 掛けふとんカバー、クイックシーツ、ピローケース(海島綿)
- トッパー(特殊立体波型凹凸構㐀)
- 枕(リラクゼーションフォーム)
夢のような寝心地も、TRAIN SUITE四季島での非日常体験の一部のようです。
喜多方駅
列車が揺れないなぁ・・・と思って外を見てみると、駅に着いていました。一晩中走るのではないようです。
車内で朝風呂
「四季島スイート」と「デラックススイート」には、ヒノキのお風呂がついています。なので、朝風呂を楽しむことにしました。残念ながら、1泊2日の旅は内陸ばかりなので、障子を開けることができません。障子を開けると、通行人と目が合ってしまうかもしれません。海沿いを走る3泊4日のコースだと楽しめるようです。
お湯はたっぷりあるそうなので、乗車中に2回も入ってしまいました。新しいヒノキのお風呂は気持ちよかったです。
お隣にあるシャワーの湯量もたっぷりです。揺れていなければ、まるでホテルで過ごしている感じがします。ヒノキの香りの効能は、抗菌と森林浴効果。ゆっくり入って疲れを癒します。
さいごに
TRAIN SUITE四季島の車内は、素晴らしいモノで溢れていました。もっと時間をかけて堪能したかったのですが、もともとイベントが多すぎるうえ、楽しい時間は過ぎるのがとても速いのです。それでも、車内の体験だけは、体力の許す限りできるだけ楽しみました。
最後までご覧いただきありがとうございます