コロナ禍のJAL国内線のファーストクラス。
相変わらず、当日のアップグレードは争奪戦となっています。
そのため、普通席には空席が目立っていても、ファーストクラスは満席続きのようです。
今回は、JAL国内線ファーストクラスの座席、食事、そしておすすめの飲み物をご紹介したいと思います。
A350/B787
JALの国内線ファーストクラスの座席は、2種類あります。
A350とB787のファーストクラスには、同じタイプの座席が搭載されています。
B787のファーストクラスには乗ったことがないので、A350の機内のようすをご紹介したいと思います。

A350のファーストクラスは、落ち着いたワインレッドが素敵なインテリアです。

2020年6月30日まで、窓側の2席並びだと隣席は空席でした。
本来なら12人で満席なのですが、この時は、8人で満席となり贅沢な空間となりました。
2020年7月以降は、この特別措置は終了しており、いつものような満席となっていました。
隣との仕切り (センタ-ディバイダー)があるのですが、この仕切りが離陸のときに下がってしまうことがあるのが難点です。
また、1番前の座席の座席前のマガジンラックは1つしかなく、隣の方と共用です。

座席配列は、2-2-2です。

ファーストクラスの座席は、濃いグレーで高級感を醸し出しています。柔らかなクッションによるソファのような座り心地が特徴です。
最近は、小さなテーブルの上に消毒用アルコールシートが置かれています。

この座席のいいところは、国内線最大級の15.6インチモニターが付いていることです。
2時間以上の長いフライトでも、映画を見ているとあっという間についてしまいます。また、オンデマンドなので、飛行時間が短いときでも、早送りしてみることができます。

座席まわり

座席のリクライニングや足置きは、電動で操作できます。マッサージ機能も付いていました。
離着陸時には、(一番右の)飛行機マークが付いている座席のポジションに戻します。

座席のコントローラーやヘッドフォンジャックなどは、コントローラーの横(奥)にまとめられています。ちょっと狭くて、使いづらかったです。
B767

上の写真は、B777(国内線仕様)のファーストクラスのようすです(現在は運航停止しています)。
アイボリーホワイトの皮張りの座席で、高級感を醸し出しています。
現在、このタイプの座席が搭載されているのは、B767-300ER (国内線機種) のみです。

B767のファーストクラスの座席配列は、2-1-2となっています。
このタイプの座席には個人用画面は付いていませんが、個人的にはこちらの方が好きです。
地上スタッフの方が清掃する時、わざわざ座席に大きな布をかけて、座席が汚れないようにして行うそうです。
なので、新しい座席ではありませんがきれいに保たれていました。
隣席とは固定された大きな仕切りがある(A350より大きい)ので、この時期、特に安心です。
機内での貸与品
ファーストクラスでは、ノイズキャンセリングのヘッドフォンが搭載されています。
使用時には、スイッチをONにします。
また、結構しっかりしたスリッパもありますので、航行中は、靴を脱いで過ごすことができます。
コロナ禍では、クラス J と普通席には毛布の提供はありません。しかし、ファーストクラスは(リクエストすれば)毛布を借りることができます。
また、全座席には、テンピュールのクッションが用意されています。
機内で体験して、使い心地がよかったので、ネットで探して購入しました。持ち運びができるサイズなので、便利です。
機内の飲み物
搭乗して座席につくと、挨拶と同時に食事や飲み物のオーダーを聞かれます。
※オーダーは離陸後に行われることもあります。

2020年6月と7月のサービスは、少し制限がありました。
ただ、コロナ禍でも感染対策して、食事や飲み物を提供してもらえるのはありがたいと思いました。
国内線のファーストクラスだと、お酒も飲めるので、国際線に乗った気分を少し味わえます(^^)
まん延防止等重点措置の間でも、時間制限なく(朝でも)お酒の提供がありました (2022年2月)。
グラス

2020年3月に利用したとき、飲み物はグラスで提供され、食後にお酒を飲んでいると(頼まなくても)おつまみを持ってきてくれました。
現在、飲み物はプラスチックカップで提供されます。

なので、ちょっと飲むときに注意が必要です(ツルっと滑ってこぼしてしまいました・・・)。
SDGsを意識して、これからカップの種類が変わるかもしれませんね。
おすすめのソフトドリンク
国内線のファーストクラスでは、ワインやシャンペン等お酒類も楽しめますが、ジュースなども特別なものが搭載されているので、必ず頼みます。

ジュースの種類などは、時期によって変わります。
月末になると(品切れで)メニューが変わってしまうとこもあります。
2020年6月に乗った時は、おすすめトマトジュースとシャンペンを頂きました。
コロナ禍のサービス対応で、グラスからプラスチックカップに変わりました。
機内ではトマトジュースが美味しい!?
ところで、JALのファーストクラスでは、気になるトマトジュースを楽しめることがあります。
トマトジュースがメニューにあると(機内で飲むトマトジュースは特に美味しく感じるので)、毎回頼みます。

酸素濃度が低くなる(=高度が上がる)と、嗅覚と味覚が鈍くなってしまいます。
なので、地上より塩味や甘みの感じ方が鈍くなり、味が薄くなったように感じます。
一方、酸味、うま味はあまり変わりません。
トマトにはグルタミン酸と呼ばれる「うまみ成分」がかなり含まれています。
なので、航行中に高トマトジュースが美味しく感じるのだそうです。
さらに、高デシベルの音は「うま味」を味わう感覚を研ぎ澄ますという研究もあります。
「同じ濃度でも騒々しい環境で提供された液体のほうがうま味を強く感じ、濃い液体ではその傾向がさらに強まった」と言う。
つまり「空の旅での聴覚状態は、うま味をさらに強く感じさせる可能性があることが判明した」わけだ。
トマトジュースが機内で人気の理由|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
2021年4月は、りんごジュースが搭載されていました。

こちらのジュース、りんごの実 (つぶつぶ) が入っていて、とても濃厚で美味しかったです。

さらに、ペリエの代わりに、奥会津金山の天然炭酸の水が搭載されていました。
以前飲んで、炭酸水なのにその柔らかな味わいに大ファンになったのですが、機内に搭載されているとは知りませんでした。
ただし、メニューには、ペリエの場合もあると書かれていたので、搭載がない場合もあるようです。
2020年の機内食
2020年8月からは、コロナ禍以前のように、上旬・中旬・下旬でメニューが変わるようになりました。
ファーストクラスの食事は、メインの一部がほんのり温かい状態で提供されます(羽田-伊丹線以外)。
お味噌汁がぬるい場合もありますが、そのときはお願いすると、温め直してくれます。
国際線のファーストクラスのように「お食事はお口に合いましたでしょうか」なんて丁寧なサービスはなく、国内線では、いろいろなものがリクエストベースです。
2020年6月

6月のある日の昼食は和食でした。温かいご飯に、台の物はサーモン旨塩焼。
フレッシュフルーツに、大好きなザクロが入っていて嬉しかったです。
2020年7月

7月下旬の沖縄線の食事(昼食)です。
美味しかったのですが、お味噌汁がぬるいのが残念でした。
食事と一緒に森伊蔵のロックを頼んだのですが、チェイサーのお水をもらえず・・・。う~ん、ファーストクラスでも気づきの点で、サービスの質に差があるようです。
余談ですが、国際線のビジネスクラスで「ウエルカムシャンペンが冷えていない便のサービスは悪い」という仮説を以前立ててみました。
私の経験だと、かなりの確率で当たっていました。
同様に、国内線のファーストクラスは「お味噌汁がぬるい時はサービスが悪い」というのが、今のところ感じている点です。
2020年9月

デザートは変わり映えがありませんが、ジュースがラ・フランスに変わりました。濃厚でとても美味しかったです。

この便で、食後に森伊蔵のロックを頼んだら、初めてフルセットでサービスしてもらえました。
9月になって、おつまみの提供も元に戻ったようです。さらに、ちゃんと、チェイサーとしてお水も持ってきてくれました(^^)

最後はコーヒーを頂きました。
温かい飲み物は、コロナ禍でのサービスでは、ディスポーサルカップにて提供されます。
JALのコーヒー
2022年2月に国内線のファーストクラスで提供されていたコーヒーは、「アントニエスタ マラゴジッペ」というアラビア種のものです。
ジューシーなアップルフレーバーと黒砂糖のような甘さに、しっかりとしたボディで滋味に富む味わいコーヒーでした。
この時はお味噌汁がなかったので、仮説を立証することができなかったのですが、細部に渡って心配りが素晴らしいと感じた便でした。
マスクケース
ところで、JALの空港ラウンジでは、使い捨ての紙のマスクケースを用意してくれるようになりました。
でも、あまり使っている方を見かけません。
ちなみに、私は、ヒノキのマスクケースを持ち歩いています。
食事中に外したマスクを入れておくだけで、ほんのりヒノキの香りが移り、気に入っています。また、ヒノキには除菌効果も期待できます。
2021年の機内食

せっかくのファーストクラスをゆっくり楽しみたいので、乗るのは、いつも羽田⇔那覇です。
2021年1月、この日の羽田からの食事は洋食でした。熱々でふかふかなパンが美味しかったのですが、メインがちょっと・・・。

帰り便の和食は、とても美味しかったです。シャンペンがフルボトルでのサービスに変わっていました。

担当してくださった方が明るくて気配り上手な方だったので、快適に過ごすことができました。

こちらのトマトジュースも濃厚で美味しかったです。

最後は森伊蔵のロック。
冬場の飛行時間は行きと帰りで大きく違います。羽田から那覇までは2時間40分、そして帰りは、1時間40分。
帰りはあっという間に到着してしまった感じです。
素晴らしサービスを提供してくれるメンバーだったのに、飛行時間が短いのが残念でした。
2021年4月

いつもは昼間の便を利用するのですが、このとき初めて、夕食が提供される時間帯の便に乗りました。
羽田ー沖縄線の18時以降到着の便では、有名レストランや料亭の味が楽しめます。
メニュー
- アペタイザー:八幡平サーモンのミキュイ桜風味・メヒカリの七ヶ浜海苔巻きエスカベッシュ
- 七福藻(七種の海藻)
- メイン:仙台黒毛和牛と名取せりのロースト・石黒農場 ほろほろ鳥と登米名物「油麩」の炊き合わせ等
- 俵御飯:宮城県登米産ひとめぼれ
- デザート:amazon cacao mochi ~カカオニブ入り~ / 大林製菓
ご飯が、ふっくらしていて美味しかったです。
お味噌汁は、温い・・・。
ANAのプレミアムクラスは、コールボタンを押さなくても察知してくれ対応してくれるそうです。
JALの場合、サービスの質にかなり幅があって、さすがファーストクラス!と思う便もあれば、そうでない時もあります。
この便は、後のほうでした。
通路を客室乗務員の方が何回も通るのですが、気配りしながら歩くといった感じではありませんでした。なので、頼まないと、飲み物のお代わりももらえませんでした。
担当者は、常連さんと長話しているので、何もリクエストしない人は放置状態・・・。同じ方には繰り返しアプローチするのに、他の人は放置状態・・・。
残念なフライトでした。
当日アップグレード
ところで、ファーストクラスには、当日のアップグレードで利用できることがあります。
格安のチケットでも、当日空席があれば、普通席の料金+8,000円でアップグレードができます (2023年4月11日まで)。
搭乗当日に空席がある場合は、航空券の種類に関係なく、差額を払えばアップグレードできます。
アップグレードする方法は、有人のチェックインカウンターでお願いする、もしくは自動チェックイン・発券機の「アップグレード」ボタンを押すだけです。
満席だった場合は、キャンセル待ちをすることもできます。
キャンセル待ち
空席があれば、一般会員・上級会員に関係なく早くリクエストした順でアップグレードできるのですが、満席となった場合、早いもの順ではありません。
ステータスごとに振り分けられます。
その際、空席待ち整理券 (種別と整理番号が記載) を、自動チェックイン・発券機または空港カウンターで受け取ります。
そして、空席待ちカウンターのそばで呼び出されるのを待ちます。

この日の空席待ちは、8人でした。
種別
- 種別S:JMBダイヤモンド・JGCプレミア・oneworldエメラルド
- 種別A:JGCグローバルクラブ・JMBサファイア・JMBクリスタル・oneworldサファイア・oneworldルビー
- 種別B:一般会員
この案内板は、アップグレード専用ではなく、すべての空席待ちに対応しています。
種別 C 以降は、予約ができない「当日シニア割引」や「スカイメイト」、「日本航空グループ社員用のチケット」に割り当てられるようです。

さいごに
飛行機に何か月か乗れず、久しぶりに乗った時にはそのありがたさを痛感しました。普通であることのありがたさ・・・。
ファーストクラスの食事は、ほんのり温かいものが機内で食べられるので、ちょっと国際線気分にもなれます。
また機会があれば、利用したいな・・・と思っています。
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