久しぶりに、JAL国際線機材に乗りました。
今回は大型機ではなく、B737という小型機です。
普通の国内線機材とはどこが違うの?ちょっとマニアックな視点で、B737-800(国際線機材)を見てみました。
そして、再販で手に入れた「ライフベストポーチ」。そのポーチを持って乗ったJAL国際線機材(B737)搭乗記です。
B737-800
今回乗った B737-800(国際線機材))は、ソウルや東南アジアに就航している機材(飛行機)です。

国内線仕様の機材が総座席数165(クラスJ:20、普通席:145)に対し、国際線機材は、144席(クラスJ:12、普通席:132)となっています。

この日は沖止め(オープンスポット)だったので、バス乗り場で待ちます。
搭乗開始前、JALの地上スタッフの方が、不織布製の「お手荷物専用収納袋」を用意してくれていました。
以前は、パスリーダーの先(バスに乗る前の場所)に置いてあったそうです。
しかし、そこでは不便ではないか?と、カウンター前に位置を変えたそうです。
ちょっとした工夫で、とても便利になりました。

オープンスポットだと、乗る前に飛行機の写真を撮ることができます。
ただ、この辺り(ランプと言います)は、搭乗客はあまりウロウロしてはいけない場所なので、サッと写真を撮って乗り込みました。
クラスJ
(出所:https://www.jal.co.jp/jp/)
クラスJの座席は、ビジネスクラス「JAL SKYLUXE SEAT」が装備されています。
通常、国内線のクラスJの座席は、2席(通路を挟んで)3席の配列なので、2-2配列だとゆっくりしていますね。
とは言っても、フルフラットにならない座席です。
前の人がフルで座席を倒すと、その人の頭頂部をずーっと見ていないといけないタイプです。
なので、争奪戦に参加しませんでした。

こちらは通り過ぎます。
普通席

非常口座席が足元が広くていいのですが、真ん中しか空いていなかったので、隣席が空いている通路側を指定しました。

最近、黒い座席が多い中、ストライプのこの生地の座席だと機内が明るく感じます。

足元は(大型機に比べると)狭めですが、足置きが付いています。国際線機材ならではですね。
機内装備

国際線機材なので、ストウエッジビン(荷物棚)は大型です。
ところで、後方客室の中央上部に、見慣れない四角いボックスがありました。
ここには、ラフト(救命ボート)が入っています。
飛行機には、各ドアに、緊急脱出のときに使用する 脱出スライド(滑り台)が装備されています(中型機や小型機の翼状近くのドアを除く)。
スライドには、2種類あります。
一つは、海上脱出時に、救命ボートにもなる「スライド・ラフト」です。もう一つは、救命ボートにはならない「スライド」です。
乗客が乗り降りする間は、 この スライド(スライド・ラフトを含む) が飛び出さないようになっています。
出発時、飛行機のドアが閉まり客室乗務員が次のようなアナウンスをします。

とか、

とかいうアナウンスは、 スライド(スライド・ラフトを含む) を使用可能にする合図です。
この操作の後、ドアを開けると、スライド(スライド・ラフトを含む)が膨らみます。この状態で、ドアを開けるのは非常時だけです。
B737-800(国際線機材)の脱出スライドは、救命ボートにはならないタイプです。
なので、海上脱出の際に必要となる救命ボートは、別の場所(天井)に格納されているのです。
ライフベスト
ところで、緊急着水、海上脱出の際に必ず使うもの、それは ライフベスト(救命胴衣)です。

各座席下、またはひじ掛け下など、すぐに取り出せる位置に備えられており、客室乗務員の指示に従って使用します。
座席の下にあるのは大人用ですが、幼児用の救命胴衣も用意されています。

B737-800(国際線機材)の普通席では、座席の下に装着されています。
機内にあるもので、使わないものの一つです(使わないことが一番!)。
ということで、JALでは、年間約2,000着のライフベストを定期交換のため航空機から取りおろし、きれいな状態(新品)のまま廃棄してきました。
そこで「きれいな状態のまま廃棄するのはもったいないため、どうにか活用できないか」という想いから、JALの整備士さんが、ライフベストを再利用したポーチを発案しました。
ライフベストポーチ
10月25日(月)10時頃より開始された限定販売では、即完売。注文が殺到したため1,000個で受付中止となりました。
その後、11月中旬からの再販(1,000個)。なんとか再販で手に入れることができました。
機内の備品をアップサイクルした、世界に2,000個 (現時点) しかない「JALのライフベストポーチ」です。
アップサイクルとは、廃棄物や不要品に新しい価値を与えることで、もの自体の価値を高めることです。


何千、何万回と空を飛び役目を終えたライフベストがJALオリジナルのポーチへと生まれ変わりました!
飛行機ファンに嬉しいデザインで、ライフベストのイラスト部分が表の目印です。

裏には、ライフベストの特徴的な部分を残すような工夫が見られました。

① ライフベストライを頭からかぶって
② 前でバックルを留めます
③ 紐を引いて、ライフベストらを膨らませます(脱出時)
④ ふくらみが足りないときは、息を吹き込みます
ライフベストを機内で膨らませると、脱出時の妨げとなります。なので、脱出時に片側だけ膨らませると習いました。
なので、①と②は機内、そして③と④は、機外での動作となります(エアラインによって違いがあるかもしれません)。

この赤い矢印を部分を引っ張ると、ライフベストが膨らみます。
もちろん、ポーチとなった今では、膨らみませんが・・・。
でも、ちょっと引っ張ってみました(笑)。

膨らみが足りない時に使用する部分も残されていました。
ポーチとして使用する際には、単なる装飾です。でも、これがあるとないとでは、イメージが大きく違います。

この「TOP」は、ライフベストの上の部分に書かれているモノです。
ということは、このマチの部分は、ライフベストの上の辺りの生地を使っているということです。

内側の網の部分やファスナーは、もちろんライフベストの部品ではありません。
でも、網でポケットを作ってあるので、使い勝手が良かったです。
詳細
■本体サイズ:約211×166×66mm
■本体素材: Single Coated Nylon Cloth
元ライフベストなので、防水性の点から見ると、これ以上のものはありません。なので、普段だけでなく、雨の日には欠かせないポーチです。
今回の京都旅行にも持って行き、重宝しました。
さいごに
JAL国際線機材(普通席)搭乗記と、機内に搭載されていたライフベストをアップサイクルした「ライフベストポーチ」をご紹介しました。
B737-800の機内は、B777やA350(大型機)に比べると狭いですが、両隣が空席だったので快適に過ごすことができました。
また、希少なライフベストポーチは、雨の日に大切なものを(濡らさず)収納できるのがいいですね。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。