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移動も楽しい!JR九州の「特急ゆふいんの森号」で由布院駅へ

2021-03-24

JR九州「ゆふいんの森」は、福岡・博多駅と大分・由布院駅、別府駅を結ぶ特急列車です。

落ち着いたグリーンの車体、レトロな客室内、心のこもったおもてなし等、JR九州の列車の中でも特に人気が高いのですが、気軽に乗れる値段設定も魅力のひとつのような気がします。

今回はJR九州の「特急ゆふいんの森号」での旅を、ご紹介いたします。

JR九州のD&S

JR九州には、デザインと物語のある列車で九州を楽しむという、D&S (デザイン&ストーリー) 列車というものがあります。

「特急ゆふいんの森号」は、そのD&Sの一つです。大変人気のある列車、かつ全車指定席なので、旅程が決まったら早めに予約したほうがいいようです。

特に、運転室越しの車窓が楽しめる、再前方と最後尾のそれぞれ4席はすぐに埋まってしまいます。

1カ月前の10時より販売開始されます

列車のタイプ

「特急ゆふいんの森号」のデビューは1989 (平成元) 年。

JR九州が誇る観光列車の先駆け的存在です。

「特急ゆふいん森号」の車両は、2つタイプの列車が存在します。

  1. キハ71系・ゆふいんの森Ⅰ世(博多-別府間を運行):デビュー時から運行。
  2. キハ72系・ゆふいんの森Ⅲ世(博多-由布院を運行):1999 (平成11) 年~。豪華列車「ななつ星in九州」や「或る列車」なども手がけた水戸岡鋭治さん (工業デザイナー) がデザインした列車。

新旧車体ともヨーロッパの列車を彷彿とさせる雰囲気ですが、Ⅰ世は、内装に木材を多用することで「レトロ・クラシック」のテイストが色濃く出ています。

一方、Ⅲ世は、ウッド調を踏襲しつつ、よりモダンでスタイリッシュな雰囲気をかもし出しています。

上の写真の左が新しいⅢ世 (72系)、そして右が30年以上走っているⅠ世 (71系) です。見た目の大きな違いは、金色のラインが入っているかどうかです。

サービスのの違いは、Ⅲ世はワゴンサービス (車内販売) があり、Ⅰ世は、手配りでした。

予約方法

予約方法は、以下の3つがあります。

  1. みどりの窓口
  2. 自動券売機
  3. ネット予約

③ネット予約は、JR九州Web会員に登録 (無料)すれば、スマホからでも簡単に予約できます。

おすすめは、JR九州の企画切符を利用して、みどりの窓口で予約することです。

ただし、土・日は結構予約が増えてきているらしいので、混雑が予想される曜日には、早めの予約・購入がいいようです。

きっぷの種類によっては出発時刻まで何度でも変更可能で、割引区間の設定もあります。

みんなの九州きっぷ

私は指定席が6回まで利用できる「みんなの九州きっぷ」をネットで購入して、福岡に入った日にJR博多駅のみどりの窓口で予約しました。

繁忙期だと乗りたい列車に乗れない場合があるかもしれませんが、追加料金なしで予約できるので、とてもおトクです。

現在、おトクなきっぷは、「九州ネットきっぷ(ネット販売限定)」と 「ゆふいんのんびりきっぷ」があるようです(2022年10月現在)。

詳細はこちらをどうぞ >>> 【公式】特急ゆふいんの森

それでは、実際の乗車のようすをご紹介したいと思います。

ゆふいんの森Ⅰ世

ゆふいんの森Ⅰ世に乗ったのは、博多駅です。博多駅から久留米駅、日田駅を経由して、由布院駅まで2時間ちょっとの列車の旅を楽しむことができます。

コロナ以前だと、車内でのお弁当も楽しみの一つだったでのすが、このときは、お弁当の販売は予約のみとなっていました。

メニュー

お弁当の予約方法

  • 受付日:乗車の1ヶ月前~2日前までの平日(土日祝日を除く)
  • 受付時間:月~木 9:00~17:00
    金・祝前日 9:00~15:00まで
  • お問い合わせ:092-474-2179 (サービス部サービス課)
    ※音声ガイダンスに従って(2)番を選択してください。

今回、気が付いたのが遅くて申込期日を過ぎていまいました。なので、乗車の前に少しより道します。

メニューの詳細や最新情報はこちらをどうぞ >>> ゆふいんの森・デジタルパンフレット

博多駅

なので、乗車前に、JR博多駅ホーム5番6番のりばで、乗車前にラーメンを食べることにしました。

このラーメン屋さんは、「地域と連携し九州を元気にしたい」というコンセプトで期間限定で出店するお店の第一弾のようです。

いただいたのは、京都の料亭・瓢亭 (ひょうてい) で修業した和食料理人・秋吉雄一朗さんが開店する 淡麗らぁ麺 明鏡志水 (めいきょうしすい) です。

メニューは1日100杯限定で提供する「淡麗塩らぁ麺」(650円)、「淡麗醤油らぁ麺」(700円)や、「生姜鶏めし」(250円)などがありました。

九州を盛り上げる趣向なので、福岡の薪で焚き上げた塩、佐賀の香り豊かな煮干し、鹿児島の鰹節、宮崎の原木シイタケ、熊本の魚醤、大分、長崎の野菜と、素材だけで九州の味を楽しめます。

澄み切っているけど味わい深いスープに、鶏肉のチャーシューがいいアクセントになっていました。最後の一口までスープをいただいて完食!

お腹いっぱいになって「ゆふいんの森」に乗り込みます。

お弁当の予約なしだと、おつまみ程度のものしかなかったので、ラーメンを食べておいて本当に良かったです。

車内のようす

かなり久しぶりの「ゆふいんの森」です。

最後尾の車両でした。落ち着きのある、とても綺麗な車内です。

貸し切り!?と思ったほど、しばらくはどなたもいらっしゃいませんでした。

出発前には人が増えましたが、それでも、この車両では私を入れて8人くらいでした。

Ⅲ世のおすすめの場所、木のサロンスペースです。

出発してすぐは誰もいない状態だったので、しばらくこちらでのんびりすることにしました。

お弁当は予約制ですが、カフェには、おつまみやスィーツ、ゆふいんの森グッズが並んでいます。

お腹はいっぱいなので、「ゆずみつスカッシュ」だけいただくことにしました。

ゆずみつスカッシュ

由布院の老舗旅館「玉の湯」の中にある「ティールーム ニコル」の直伝レシピで作られています。

大分県日田市から届く柚子みつを使用した、すっきりとした味わいが特徴です。値段は、350円 (税込) です。

サロンには、客室乗務員の皆さんが作られた観光ファイル等がありました。折り鶴弁当が食べたかったなぁ。

観光ファイルには、行きたいお店が紹介されていたので、i-phoneのメモ機能 (書類をスキャン) を使って保存させてもらいました。

書類スキャン

  • メモ → 書類スキャン → 写真を撮る (調整) → スキャンを保存

こうすれば、ガイドブックを持たなくても、情報を保存しておけます。

サロンで一人でいると、門司車掌区の乗務員の方が声をかけてくださり、記念乗車証やステッカーもいただきました(^^)

乗客とお話しするのも乗務員さんのお仕事の一つということで、いろいろお話ししてくださいました。

初めてですか?と質問されたので『ほぼ30年ぶりなのですよ』と答えると、『今乗られているのが、30年前に乗られた列車ですよ』と教えてくれました。

伺わないと知らないで降りてしまったことなので、教えていただいて、ほんとうに感謝しています。

記憶をたどると、30年前は、3人でボックスシートに座ってお弁当を食べた気がします。こちらは、3名利用の場合でも、1席は空席扱いにしてもらえるそうです。

当時、お弁当や飲み物を注文すると、客室乗務員の方が座席まで運んできてくれました。ただ、かなり揺れる車内です。床がフローリング、かつパンプスなので、サービスは本当に大変そうでした。

乗務員の方とのお話しは楽しかったのですが、すこし混んできましたの、座席に戻ります。

車窓からの風景

ゆふいんの森は、「平成29年7月九州北部豪雨」の影響で約1年間、小倉・大分経由で運行されていましたが、久大本線が復旧し、高原リゾート列車の醍醐味を再び味わえるようになりました。

新旧ともに、「ゆふいんの森」は、窓と座席を高い位置に設けた「ハイデッカー構造」のため、高い視点からのダイナミックな風景を楽しめるのが魅力です。

観光名所では、アナウンスが流れます。この日は、次の日に一人立ちする乗務員の方が乗られていて、アナウンスをされていました。

「アナウンスはいかがでしたか?」と尋ねられたので、「とても聞きやすかったです」とお答えしました。一生懸命に練習されたのでしょうね。丁寧で分かりやすいアナウンスでした。

最前部と最後部には展望席もあります。座席はうまっていますが、通路からも180℃広がる大パノラマを見ることができます。

運転台が客室よりも低い位置に置かれているので、車窓の景色だけでなく運転席の様子もよく見えるのです。

ちなみに、トンネルに入ると、車内では電気が点きますので、また違った雰囲気となります。

上の写真は天ヶ瀬温泉付近です。地元のあまがせ276GO (にいななろくごー) の皆さんが手を振ってくれていました。

 活動は、天瀬を訪れる観光客や列車の利用客におもてなしの心を伝えようと、駅周辺の住民らが2009年から始め、同グループ (市民グループ・あまがせ276GO)が活動を引き継いだ。

ほとんど毎日午前9時~午後5時、駅に到着した「ゆふいんの森」や「ゆふ」を笑顔で出迎え。

出発する際には大きな声で「行ってらっしゃい」と手を振っている。西日本新聞 (2019)

上の活動は、JR九州社長賞も授与されたそうです。

このあと(博多から由布院に向かう場合)、天ヶ瀬駅を出たら右側 (D列側) には、2段落としの滝・慈恩 (じおん) の滝が見えてきます。

この滝は、滝の周りを1周する遊歩道があり、流れ落ちる姿を裏側から見ることもできるので、天ケ瀬駅で下車して観光するのもいいかもしれません。

復旧も進んでいるので、次回は、こちらの温泉宿に泊まろうと思っています(こちらも15年ぶりくらい)。

豊後森 (ぶんごもり) 駅のすぐ横、博多から向かう場合は右手 (D列側) に「豊後森機関庫」が見えてきました。

かつて、久大線の重要な中継ポイントとして栄え、機関車の車庫が置かれていました。

蒸気機関車が姿を消しこの車庫も廃止されましたが、現在でも、機関車を車庫に導く転車台(扇形の機関庫)が残されています。

こちらは、国の登録有形文化財、近代化産業遺産にも認定されています。

ゆふいんの森Ⅲ号

途中で、ゆふいんの森Ⅲ号とすれ違いました。

次の日に乗って分かったのですが、ゆふいんの森Ⅲ号はⅠ号が通り過ぎるのを停車して待っていました。

由布院駅

定刻に由布院駅に到着しました。列車は、この先別府まで進みます。

最後にお見送りをしていると、車内でお世話になった乗務員さんが、去り行く列車の窓から手を振ってくれました。

写真を撮っていたはずが、なくて・・・、ちょっと残念。でも、記憶にはしっかり刻まれました。

ゆふいんの森Ⅲ世

次の日は熊本へ行くため、久留米までゆふいんの森に乗ります。

今度は、ゆふいんの森Ⅲ号。出発時刻の30分くらい前に、列車が入ってきました。

このゆふいんの森Ⅲ号は、博多からやって来て、ここ由布院で折り返しになります。

乗客が全員降りた後、清掃するのですぐには入れませんが、結構長い間列車を眺めることができました。

予約は4号車なのですが、5号車から入ってみます。

ゆふいんの森Ⅲ号の4号車は、(前回の乗車で)「一番新しい車両」だと教えてもらい、楽しみにしていました。

他の車両とは違い、植物をモチーフにした座席が並んでいます。

この車両は、2015 (平成27) 年に増結されました。他と違ってエンジンを載せていないので、室内がとても静かなのも特徴だそうです。

フローリングの床は変わりませんが、座席の細部までオシャレです。

他の車両の座席と違って、テーブルは肘掛けの部分に収納されています。

テーブルを出してみました。湯布院の金鱗湖のそばで買ったクロワッサンとコーヒーが、この日のランチです。

ところで、他の車両の荷物入れは蓋つきですが、こちらは棚スタイル。大昔の機内でハットラックと言わていたタイプです。

飛行機のハットラックは、荷物を入れるものではなく、文字通りハット (帽子) を置いておくためのものだったそうです。離着陸時に移動しなかったのかしら?

こちらは荷物置き場のようですね。

ボックスシートもありました。

オープン前のカフェ。今回は持ち込みをしたので利用しませんでした。

展望室

先頭車両のようすです。この車両が一番混んでいました。と言っても10人くらいでしたが。

土日は、人出が戻ってきたようですが、外国からのツアー客がいないので、静かに列車の旅を楽しめます。

加えて、木の荷物入れが素敵です。

「ゆふいんの森」には、車内イベントもあり、コロナ以前は、乗務員の方の制服(子供用)を借りて写真を撮ることができました。しかし、しばらくは中止のようです。

オリジナルキャンディ

ゆふいんの森のロゴマークが入ったオリジナルパッケージのキャンディをいただきました。無着色で体に優しいキャンディです。

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さいごに

九州は、地域に個性があり、旅することが楽しくなります。さらに、D&Sのような列車で訪問すると、途中のワクワク感も増しました。

列車だけ、観光地だけ、宿だけ・・・ではなく、全てが繋がっていると、旅が2倍にも3倍にも楽しくなります!

ゆふいんの森号は、その先駆者であり、代表的な列車だと思います。

移動手段として便利なだけでなく、乗ることそのものが忘れられないイベントになるD&S列車の旅。

30年以上も前にデビューしたとは思えないきれいなゆふいんの森Ⅰ号、そして、まるで森の中にいるかのような雰囲気のゆふいんの森Ⅲ号。とても思い出深い列車の旅となりました。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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