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パリ郊外の町・ジヴェルニ ー (Giverny) でモネの世界を味わってきました。
※2013年の旅行記です。
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モネの家
フランスのパリ郊外、セーヌ川流域ノルマンディー地方にあるジヴェルニー、その村には、モネの家と庭園 があります。
ここは、印象派の巨匠クロード・モネが晩年を過ごし、終の棲家になった家が残されている場所です。
「印象派」という言葉は、パリのマルモッタン・モネ美術館に所蔵されている一枚の絵に由来しているそうです。
1847年、サロン(官展)でなかなか認められない若い芸術家たちの共同展覧会で、壁紙の方がましだとまで言われ、「なるほど印象的だ」と皮肉られたのが、クロード・モネの『印象・日の出』です。
以来、彼らの新しい絵画の潮流は「印象派」という名前で呼ばれるようになりました。

モネは50代半ばから「睡蓮」をモチーフにして描き始めたそうです。
86歳で亡くなるまでに描いた作品は300点を越えます。

2階のアトリエには、所狭しと絵画が飾られています。その窓からは庭園を見下ろすこともできました。

浮世絵を飾ったレモンイエローの壁紙の食堂。モネの作品が生まれた世界を垣間見ることができます。

青絵タイルを貼りめぐらせたキッチン。モネのセンスと暮らしぶり感じることができました。
また、モネの家にはショップとカフェが併設されていますので、お土産探しも楽しかったです。
モネの庭園

モネは43才の時、空き家になった農園を手に入れて、この地に移り住みました。
世話になったパトロンの家族も合わせた大所帯、その中には後に妻となるアリスもいました。越してきたモネがすぐにとりかかったのは、庭を自分好みに作り替えることだったそうです。元々あった野菜や果実など実用的な植物を全て取り払ってしまいました。代わりに植えたのは、自らが吟味して取り寄せた色鮮やかな花々です。色の配置やモチーフなど、絵のモチーフになるような庭を作り上げたのです。
現在モネの庭園は、多くの志によって復元され、四季折々の花が咲いています。
大きく2つに分かれていて、一つは花が咲き乱れる「ノルマンディーの農園」、もう一つは「水の庭」です。
ノルマンディーの農園
モネの家のエントランス前に造られた庭で、春から秋まで季節の花々を楽しむことができます。美しいバラのアーチ門が見られるのも、ここです。

私が行ったのは夏だったので、残念ながらバラのアーチを見ることができませんでしたが、それでも雰囲気がある景色となっていました。

この庭は一見、無造作に花が咲いているようでいて、実は緻密に設計されているそうです。

5月にはバラが咲き乱れ、6月~8月には睡蓮の花が池を美しく彩り、真夏にはヒマワリなどで華やかさが増します。
視覚だけでなく、モネの世界観を五感を使って感じることができる場所です。特に、花の香りに包まれる心地よさは格別でした。
水の庭

1893年53才になったモネは、かねてからの夢であった水の庭(Water Garden)の造成に取り掛かります。
セーヌ川の水を引き込んだ楕円形の池。
そのイメージの元になったのが、浮世絵などを通して興味を持っていた日本の美でした。池にかかっているのは太鼓橋。その上には藤棚やしだれ柳があります。モネの日本趣味を色濃く反映しているこの水の庭は、日本風の庭園としても知られていますね。

池の主役として選んだのが「睡蓮」。
当時パリ万博で発表されたばかりの貴重な品種を取り寄せたそうです。晩年の連作のモチーフにもなった睡蓮が、今も花咲かせています。

さらに、理想的な配置を求め、睡蓮を鉢に植え池に沈めたそうです。
モネにとっての水の庭が、画家の目を通して造り上げた理想そのものでした。一連の「睡蓮」もこの庭園で描かれたものだとか。
帰り道


村のメインストリートはクロードモネ通りです。ここには、カフェや教会、美術館が点在してました。
モネ一色の童話の世界のような村を散策していると時間があっという間に過ぎてしまいます。
アクセス
モネの家・庭園は、パリから西へ約74kmのところに位置しています。
パリの市内からは、ツアーががいくつも出ていますが、私は、電車とバスを乗り継いで行ってきました。
※2013年の体験なので、参考程度にお読みいただけますと幸いです。
ザン・ラザール駅

パリの出発は ザン・ラザール Paris-Saint-Lazare) 駅 です。ちょうど駅の周辺が工事中でした。その衝立に、モネの絵が並んでいました。こういうところ、本当におしゃれだと思います。そして、駅の構内にあったPAULで焼き立てクロワッサンを買って、電車に乗ります。このとき食べた焼きたてのクロワッサン。今でも思い出すほど、サクサクで美味しかったです


ルーアン行きの電車「Intercités」に乗って ヴェルノン (Vernon) 駅 で下車します。所要時間は、1時間弱でした。
ヴェルノン駅

ヴェルノン駅からは、ジヴェルニー (Giverny) 行きのバスに乗ります。乗車時間は約20分です(モネの家閉館中の11~3月は、バスは運休します)。


バスを降りた後は、案内に沿って歩いて行きます。
パリに戻って

パリに戻ったら、オランジュリー美術館に「 モネの睡蓮」を見に行きます。でもその前に・・・

La pâtisserie des rêves (ラ・パティスリー・デ・レーヴ) という有名なケーキ屋さんのアイスクリームを食べに行きました。夏限定で、かつ 本店でしか食べられない味なのです。
※現在は閉店しています。
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さいごに

ふと思い立って、ジヴェルニーにあるモネの庭園まで足を延ばしてみました。
行くまでは不安だったのですが、小さな町だし、目的地はみんな一緒だったのでs、迷うことはありませんでした。最後は、パリに戻って、チェルリー公園内にある「オランジェリー美術館」へ。
ここには、モネ最晩年の『睡蓮』8点のために設計された楕円形の2つの展示室があります。実際のモネの庭を見た後に、その『睡蓮』を見ると、より感慨深いものになりました。
最後までご覧いただきありがとうございます。