「旅とアロマ」にお越しくださり、ありがとうございます。

初めてのFINNAIR(フィンエアー)
ヘルシンキまでは羽田と成田から就航しているのですが、今回は成田空港からの出発です。出発前の準備(モバイルバッテリーやカイロについて)からビジネスクラスの機内の様子をお届けいたします。
スポンサーリンク
モバイルバッテリー
まずは、初めてのフィンエアー(Finnair:AY)なので、いろいろ調べました。
昨今、機内での取り扱いが厳しくなったモバイルバッテリー(リチウムイオン電池)。一般的に、ワット時定格量(Wh/ワットアワー)が100Wh以下の場合は 機内持ち込みのみ可能 です。
10,000mAhのものはいつも持ち込んでいたので大丈夫なのですが、今回12,800mAhのモバイルバッテリーも持って行こうと思います。こちらは大丈夫?
算出方法
ワット時定格量(Wh)=定格容量(Ah)×定格電圧(V)
※リチウムイオン電池の場合「定格電圧3.7V」となります。
(例)
12,800mAh ÷ 1000 × 3.7V = 47.36Wh
計算しなおすと、37Whと47.36Whです。
個数制限はあるの?
利用する航空会社で、容量と個数について調べてみました。
AYの場合
機内持ち込みに関しては、「ワット時定格量が100Wh以下の予備のリチウムイオン電池は、機内持込手荷物として輸送できます」と公式サイトのQ&Aに回答があるのですが、個数までは書かれていませんでした。
とりあえず、容量はOKですね。
なお、 欧州連合(EU)内の空港から出発する場合は、Finavia ツールを使い、機内に持ち込める品目を簡単に確認できます。

しかし、こちらにも個数が書かれていません。
なので、公式サイトのチャット(日本語)で尋ねてみました。すると、『100Wh 以下のモバイルバッテリーは5個まで持ち込み可』との回答を得ました。なお、100Wh から 160Whになると制限がかかり(2個まで)、事前申請が必要だそうです。
JALの場合
ちなみに、JALの場合も個数が書かれていません。
なので、こちらも公式サイトのチャットで尋ねてみました。
<カメラ/スマートフォンのバッテリー類>
ワット時定格量(Wh/ワットアワー)が160Wh以下の場合は、個数の制限なくお持ち込みいただけます。 また、モバイルバッテリーは国土交通省の要請により、必ず機内持ち込み手荷物として機内へお持ちください。
上記の回答を得たのですが、AYより規則は緩いのでしょうか。添付されていたリンクでも確認しました。すると・・・
リチウムイオン電池
1.ワット時定格量が100Wh以下
機内持ち込みのみ可。数量制限なし
2.ワット時定格量が100Wh~160Wh
機内持ち込みのみ可。
電子機器と予備のバッテリーあわせて2個まで
3.ワット時定格量が160Whを超えるもの
機内持ち込み、貨物室どちらも不可
出所:JAL | 国際線 特にお問い合わせの多い危険物の代表例
チャットでの回答とちょっと違いました。
でも、モバイルバッテリー2個とカメラのバッテリー2個(それぞれ7.5Wh)+ノートパソコンなので持ち込めますね。
体験談
行きはフィンエアー、帰りはJALでしたが、どちらも問題なく2個機内持ち込み手荷物として持っていけました。
成田空港やヘルシンキ・ヴァンター国際空港の保安検査でもチェックされることはありませんでした。
使い捨てカイロ
極寒の地の必需品、使い捨てカイロは、機内への持ち込みと貨物室への荷物の両方に入れることができますが、個数制限はあるのでしょうか?
以前、カナダに行った時、機内には7個までと保安検査場で言われ一部を没収されてしまいました。
AYの場合
フィンランド航空のチャットでは、振るタイプの使い捨てカイロは機内・貨物室ともに持ち込み不可 と言われました。日本語翻訳機能を使っての会話だったため、カイロを ” disposable heat pack” と表現しましたが、タイプによって違うのでしょうか。
貼るタイプは?JALは大丈夫なのですが・・・
そう聞くと、予約番号を尋ねられました。
JALとのコードシェアなのですが、規則はフィンランド航空の物が適応されます。しかし、国際線・国内線ともに「貼るタイプのカイロ」は個数制限なく、持ち込み可と言われました。よく分かりませんが、とりあえず、振らなくても温まるものを持っていきました。
合計20個(機内持ち込み5個、預け入れ荷物15個)ほど持って行ったのですが、問題はありませんでした。
JALの場合
<使い捨てカイロ>
お預け/機内持ち込みどちらも可能 ・個数制限なし
帰りにn5個くらい残ったのですが、ヘルシンキ・ヴァンター国際空港のチェックインカウンター、そして保安検査でも質問されることはありませんでした。
ということで前置きが長くなりましたが、安心・安全の旅の始まりです。初めてのフィンエアー・ビジネスクラスのようすをお届けいたします。
チェックイン


成田空港のフィンエアーのチェックインカウンターは、ワンワールド加盟の航空会社が集まっている第2ターミナルにあります。
カウンターオープンは便出発の2時間30分前、この時は20時からオープンしました。
カウンターオープンの30分ほど前に列ができ始めましたが、フィンエアーのスタッフがクラス別に並ぶように案内してくれたので、スムーズでした。オンラインチェックインしているので荷物を預けるだけです。この時間帯の出国審査は一般レーンも待ち時間ゼロなので、この時間でも十分に対応できます。
サクララウンジ
まずは、出発前のシャワー。
気を付けないといけないのは、シャワーの利用が21時までなことです。20時20分頃に申し込み、45分頃に利用できる旨伝えられました。

少し時間があったので、カレーをいただきます。
しかし、急に呼び出しがかかり、急いで流し込むことに・・・
20分も早い!
結局、時間以内に案内できないということで、ファーストクラスの方のシャワーを案内されました。

とりあえず、サッパリ。


食事は21時40分までです。
さらに、ラウンジの営業終了は22時。ほんの少しですがワインをいただきゲートへ。羽田空港のサクララウンジは激混みとの情報を得たので成田にしたのですが、成田は(そんなに混んでいない代わり)終了時間が早いという落とし穴がありました。
ちなみに、カードラウンジの Superior Lounge 虚空 -KoCoo- は、21時まで。海外の空港に比べて、いろんな意味ショボすぎる成田の空港ラウンジです。
ゲートは遠い65番
まだ搭乗まで30分以上ありますが、サクララウンジを追い出されたのでゲートへ。場所は本館なのですが、遠い65番。
この先にカタール航空の出発ゲートがありました。外資系の深夜便は遠くに追いやられるようですね。
ぎっくり腰
ところで、今回の旅の前に(急に寒くなった朝)ぎっくり腰になってしまいました。何とか少し良くなり動けますが、重いスーツケースを運んだため、出発当日はちょっと心配な状態です。ヘルシンキの空港は、すごく歩いた記憶があります。悩んだ末に(ダメなら諦めますと付け加え)出発ゲートで、到着時の車いすを頼むことにしました。

スタッフ(外国人)の方は親切で、到着時にアシストしてくれるとのこと。ヘルシンキの空港は改修され新しくなっており動線に不安がありましたが、これで安心です。
なお、一人だったので、到着時は地上スタッフが車いすを押してくれます。
スポンサーリンク
A350-900
日本発着の便は、A350-900 。
フィンエアーはワンワールド加盟ですが、成田のハンドリングはANAでした(ちなみに、羽田はJAL)。飛行機のドアの前にANAと書かれたカバーオールの地上スタッフの方が2人いて、爽やかに『行ってらっしゃい』と挨拶してくれました。
こういう出発は他の航空会社で体験したことがないので、気持ちよく搭乗。ドアサイドの客室乗務員の方もとても感じのいい方でした。第一印象って大切ですよね。
フィンエアーには、日本人の客室乗務員の方も乗務しており、安心です。しかも、すごく丁寧で優しい方でした。
座席の様子

ドア付きではありませんが、かなりゆったりした空間が確保されています。サイドテーブルも広めです。この座席を見ただけで、わくわく。長時間でもフライトが楽しくなりそうです。


座席にはマリメッコのアメニティと水、スリッパ、そしてマリメッコの毛布やベッドパッドが用意されていました。


座席に座ってみました。
中央の上部に荷物入れがないタイプです。満席でしたが、荷物の収納に苦慮している様子はありませんでした。


頭のそばにはコンパートメントがあり、中に充電用の電源やヘッドフォンが入っていました。個人画面用のコントローラーはありますが、タッチパネルなので使いませんでした。
唯一の難点は、このコンパートが固くてなかなか開かなかったことです。

座席はフルフラットになりますが、電動でベッドになるタイプではありません。足元のオットマンを引き出し(手動)、座席を最大に倒す(電動)とベッドポジションになります。
面白い(今までに見たことがない)タイプのフルフラットですが、足元が広く取られています。足元が広いと、寝返りも打ちやすく、かなり快適でした。

アメニティポーチの中身は、歯ブラシや耳栓、アイマスクと標準的なものですが、このポーチがいいお土産になりますね。アイマスクは使わず、友人へプレゼントしました。

ウエルカムドリンクは、イッタラのグラスでサービスされました。
プラスチックの味気ない日系のサービスとは大違いです。余談ですが、家でもこのグラスを使ってるので、親近感がわきました。
さらに、平JGC(ワンワールドサファイア)ですが、『いつもワンワールドをご利用くださいまして・・・』と、とても丁寧なあいさつを受けました。〇ALだとサファイアなんて相手にされませんが、丁寧に接してもらえると嬉しくなりますね。


紙のメニューもありますが、前方のスクリーンでもメニューの一部を見ることができます。
今回はJALのコードシェア便なので事前に注文をすることはできませんでしたが、なんとか希望の食事を注文することができました。食いしん坊にとっては、機内食は重要です・笑。
機内食
機内食は2回あり、それぞれワンプレートで提供されます。カタール航空のような「好きなものを好きなだけ好きな時に」ではありませんが、深夜ですし、客室乗務員の方の負担を考えると、これはこれでいいと思います。
1回目
満席なのに、すべて手配りという丁寧なサービスが始まりました。とても落ち着いていて、バタバタ感がありません。

白ワインを頼むと、お水も一緒に提供してくれました。炭酸の有無も聞いてくれ、カシューナッツのおつまみもあります。
JALとANAは言わないと水をくれませんが、外資系は必ず(言わなくても)水を付けてくれます。何が違うのでしょうね。
機内の食器はイッタラでまとめられています。大好きな食器なので、これも嬉しい点でした。


テーブルは、サイドのボタンを押すとロックが外れます。
開けると、可愛いベイマックスのようなテーブルが出てきました。

3種類のメニュー(和食×2,洋食)から選べます。

牛肉とマコモ茸のすき焼き風にしてみました。
ご飯はふっくら、牛肉は少し脂身が多かったですが、好みの味付けでした。どれも美味しいのですが、特にサーモンが絶品!ローストサーモンのピューレが超好みの味で、これだけお代わりをもらいたかったほどです。
このほか、パンを手配りしていました。
その際も、『こちらは成田搭載、こちら(少し硬めのパン)はヘルシンキから持ってきました』と一言多く付け加えてくれる丁寧なサービス。その方が素晴らしいのか、フィンエアーのスタンダードなのかは分かりませんが、満席なのに終始丁寧なサービスを提供してくれました。


さらに、紅茶をお願いすると、いろんな種類を持ってきてくれました。
写真を撮ってもいいか尋ねると、重なっていたものをわざわざ(見えやすいように)並べ替えてくれる丁寧さ。満席なのに、決して端折らないで、一人にかけてくれる時間が長いのです。

デザートは迷いに迷って、おすすめのカヌレにしました。こちらも美味しかったです。
間食

間食としてクッキーやフルーツなどがギャレーに美しく並べられていました。
サンドイッチなどはないようですが、最初の食事で満足したので、あまりお腹が空きませんでした。いろいろすすめられたのですが、クッキーだけいただくことにしました(これが後の私を助けてくれることになるのですが)。

ワインのラインナップはこちら。
ポートワインが2種類もありました。もっといろいろ楽しんでみたかったのですが、座席が快適すぎて爆睡。気が付けば、もうすぐグリーンランドという所まできていました。
機内からの景色

今回も、アンカレッジの方向に北上して、グリーンランドを通過する大西洋横断ルートです。

途中の景色。
雲が多かったですが、揺れが全くない快適なフライトでした。長時間のフライトですが、途中シートベルト着用サインが一回も点かなかったほどです。

お手洗いにおかれていたアメニティ類はSEES(セース)という、エッセンシャルオイル(精油)と植物成分で作られたフィンランド発のブランドです。初めて見ましたが、大阪にショールームがあるようですね。香りは淡く、使い心地がよかったです。
ただ、到着前にトイレットペーパーがなくなっていたり、お掃除に関してはイマイチでした。
ところで、グリーンランドを通過するということは、アレが見えるかもしれません。


前回と同じとはいきませんでしたが、薄っすらとオーロラが見えました。
前方のスクリーンでは、地球儀がグルグル回る地図、ずーっと見ていても飽きませんでした。楽しいフライト!
朝食
快適な座席で過ごしていたら、あっという間に11時間が過ぎました。
機内が快適すぎると、時間が早く流れていく気がします。今回、旅先で知り合った方も同じことを感じていたようです。

朝食は1種類です。
メニュー
・スクランブルエッグ ベーコン
マッシュルームとラタトゥイユ
・フルーツとヨーグルト
・ハムとチーズ
いたってシンプルな朝食ですが、こちらも美味しくいただきました。ラタトゥイユがスクランブルエッグの下に隠れていて、良いアクセントになっていました。
到着

飛行時間がスケジュールより長く、到着が40分ほど遅れてしまいました。しかし、乗り継ぎ時間を十分すぎるほど取っていたので、何の問題もありません。かえって待ち時間が少なくなってよかったです。
個人用画面には、ゲートだけでなく地図も表示されるので、初めての方も安心だと思います。非シェンゲン協定の国(日本)からシェンゲン協定の国への入国なので、入国審査を受けてかなり歩くことになりますが・・・。
シェンゲン協定
シェンゲン協定(Schengen Agreement)とは、ヨーロッパの国家間にて 国境検査なしで国境を超えることを許可する協定 です。
2025年1月1日現在、欧州連合(EU)加盟国(アイルランド 及び キプロスを除く)と 欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国を含む 29か国 がシェンゲン協定に加盟しています。

到着^^

機内では特に案内はありませんでしたが、飛行機を降りて行った先に車いすが用意されていました。
2人だと、連れの方が車いすを押すようです。私は一人だったので、地上スタッフが押してくれました。このあと、電動カートに乗り換え、入国審査も専用ルートを通ります。心配していた腰は大丈夫でしたが、あの距離を歩いたら悪化していたかもしれません。お願いしてよかったです。
スポンサーリンク
さいごに
初めてのフィンエアー。
客室乗務員の方がとても親切だったのが一番記憶に残っています。座席も快適。機内食も美味しかったです。現地で知り合った方(旅行者)も、同じように仰っていました。
乗る前は、ワンプレートでの提供や間食の少なさ、ストの心配などであまり良いイメージを持っていなかったので帰便はJALにしてしまったのですが、かなり後悔しました。JALより100倍良かったです。食に関しては物足りなさを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、座席がいいので満足度が高かったです。また、個人的にはもう機内でガツガツ食べられる年ではないので、ちょうど良かったのかもしれません。乗り継ぎのラウンジで食べられますしね。
楽しい旅の始まりです。
最後までご覧いただきありがとうございます。