2018年12月に始めたBA (ブリティッシュエアウェイズ) 修行。2019年10月に無事ゴールドになることができました。
修行というものをあまり理解していなかったので効率の悪い道のりですが、達成までの道のりや、エグゼクティブクラブのことをご紹介したいと思います。
これからBAで上級会員を目指す方のお役に立てば幸いです。
2019年のお話しなので、国際線での加算もあることをご了承ください。
はじめに
BAはイギリスの航空会社です。アライアンスは、ワンワールドに加盟しています。
他の航空会社と同じく、マイルとは別に搭乗時にもらえるポイント(BAでは Tear Point(T/P) と言います)を、1年間に集めます。
今までBAを避けていた理由
BAの上級会員になるには、2区間もしくは4区間の「BA便の搭乗」という条件があり、私にとって、これが高いハードルでした。なぜなら、BA便のビジネスクラスには、以下の問題があると聞いたからです。
- 対面式の座席で、窓側の座席は全て後ろ向きになる。
- 離着陸時は隣とのシェードを下げるので、隣の人と目が合う。
- 窓側の人が、通路側の人の足元(オットマン)をまたいで通路に出る。
- 座席指定が有料(LCCでないのに!)
一番気になったのは、座席配列です。BAのビジネスクラスの座席は以下のようになっています。
実際にBAに乗った時のようすは、以下をどうぞ。
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ブリティッシュエアウェイズ・ビジネスクラス ~快適な座席と機内サービス~
BAの快適な座席を探してみました。
続きを見る
しかし、他の方のブログを拝見していると、BAのマイレージサービス「エグゼクティブ・クラブ」には、以下のメリットがあることが分かりました。
- ゼロからでも上級会員になりやすい
- 650mile未満の特典航空券をお得に発券できる(現在は、改悪されました)
ということで、BAのエグゼクティブ・クラブで上級会員を目指すことにしました。
ゼロから目指す上級会員
エグゼクティブ・クラブ公式サイトで登録すると、まずはブルー会員となります。
ブルー会員になっておくと、上級会員を目指さなくても、アメックスからポイントをAvios (=マイル) に移行して特典航空券を発券することができます。なので、飛行に乗らなくても特典航空券は利用できます。
Avios
BAのエグゼクティブ・クラブでは、特典航空券などに変えられるマイレージのことをAvios(アビオス)と言います。
上級会員を目指すには、任意の日かから1年間、Avios とは別にもらえる Tier Points(ティアポイント:T/P)を集め、かつ、2区間もしくは4区間のBAの便名が付いたフライト (以下、BA便) への搭乗が必要です。
T/Pは、Aviosと同様、BAや、oneworldアライアンス加盟航空会社のフライトを利用するとT/Pが貯まります。
必要T/Pと回数搭乗
ステイタス | T/P | BA便搭乗 |
ブロンズ(ルビー) | 300 | 2区間 |
シルバー(サファイア) | 600 | 4区間 |
ゴールド(エメラルド) | 1500 | 4区間 |
*( )はワンワールドのステイタス。
上級会員への条件である「BA便の区間搭乗」は、コードシェア便でもOKということなので、BAの便名が付いているJALやフィンエアーに搭乗することで、クリアできるそうです。
ただし、BAの便名がついているJALの国内線は、日本では予約できません。
はじまり
最初のブルー会員は、デジタルカードのみです。BAのアプリで管理すると便利でした。
始めたばかりなのにAvioが貯まっているのは、クレジットカードのポイントからの移動分が含まれています。
T/Pを貯め始めた時から1年間が上級会員への対象期間となります。
初めてBAにマイル (Avios) を積算したのが、11月のJAL便(羽田⇔ロンドン)なのですが、実際にT/Pが積算された日、2019年12月8日(Tier Points Collection year ends)。この日が、私の暦年の始まりとなりました。
ロンドンまでの往復で「320T/P」 貯まりました。あとはBA便に2回搭乗すれば、ブロンズ会員になれます。
ブロンズになると、通常のAviosに加え25%のボーナスAviosをもらうことができます。効率よくT/Pを貯めるために、最初にBA便の条件をクリアしておけばよかったです。
目指すはBAゴールド
最終的には、ゴールドを目指します。ゴールドになると、以下の特典があります。
・100%ボーナスAvios(BAだけでなく、IB・AA・JL便搭乗時にも加算されます)
・予約時の事前座席指定無料(非常口座席や航空券の種別で制限もあります)
・ワンワールドのファースト/ビジネスクラスの優先チェックインカウンターを利用可能
・優先搭乗
・ファーストクラスラウンジの利用
・追加手荷物許容量
・特典フライトの予約枠拡大
・長距離線前のBAエレミススパ利用
・長距離線到着時のアライバルラウンジ利用
2019年度の搭乗実績
航空会社 | 路線 | クラス | T/P (往復) | |
1 | JL | HND-LHR | C | 320 |
2 | JL | OKA→ISG→OKA→ISG | J | 120* |
3 | JL | OKA-MMY | J | 80 |
4 | JL | PUS-NRT | C | 80 |
ー | BA | NRT-LHR | C | 320 |
ー | BA | LHR-LIS | C | 80 |
5 | QF | NRT-MEL | C | 280 |
ー | QF | MEL-ADL | C | 80 |
6 | QR | BKK→DOH | C | 140* |
ー | QR | DOH→BCN | C | 140* |
合計 | 1600 |
2番の「*」は一往復半、6番の「*」は片道での加算です。
唯一、BA修行っぽいのは、2番と3番の ISG(石垣)・ MMY(宮古島)、4番の韓国発券くらいです。

楽しみを優先させてしまったので、効率の悪い貯め方になってしまいました。真剣に修行をされている方の参考にはあまりならないかもしれませんが、以下で、1回の旅程でT/Pの獲得が大きかった順(一部理論上)にご紹介しようと思います。
カタール航空(バンコク発券)
バンコク発着のカタール航空・ヨーロッパ行きビジネスクラスで「140 T/P」を貯めることができます。
日本からヨーロッパへの往復では「160T/P」で少ないのですが、値段は半額でした。その差は、JALの国内線 (クラス J )でカバーできますので、バンコク発着にしました。
時間帯によっては、カタール航空の「Qsuite」に乗ることもできます。
もし、HND/NRT ⇄ BKK だと?
こちらは机上論ですが、
TYO → BKK → DOH → BCN → DOH → BKK → TYO
日本とバンコクの間を、別発券でプレミアムエコノミークラスにすると、一気に「740Avios」 獲得できます!
さらに、BKK ⇄ ISG にすると、もっと稼げそうです。(修行のルートに関してはまだ初心者なので、詳細は控えさせていただきます^^)
バンコク発着のデメリット
ただし、バンコク発着には、デメリットが2つあります。一つは 時間がかかることです。もう一つは、乗り継ぎのリスクです。
時間がかかる
カタール航空を利用すると中東・カタール経由になので、もちろん余計に時間がかかります。さらに、カタールは隣国と国交断絶(改善の気配なし)しているので、飛行ルートによっては通常よりも飛行時間がかかる場合があります。なので、遅延発生の可能性が高いこともご了承ください。
乗り継ぎのリスク
BKK ⇄ BCN と BKK ⇄ TYO / ISGまでが別発券になるので、乗り継ぎのリスクもあります。
おまけ情報
2018年10月、カタールで、1年分の雨量が1日で降る!というあり得ない天候となり、多くの飛行機が着陸できない状況となりました。私が乗る予定の便は、少し日程がずれていたので影響はありませんでしたが、砂漠の国にも洪水が起こる!ということを初めて知りました。
バンコク発着のメリット
台風の時期だったので、BKKで異常に乗り継ぎ時間を多く取りました。待ち時間が長くて疲れましたが、ラウンジ天国のBKKではラウンジホッピングを楽しみ、初カタール航空のラウンジにも行ってきました。
ポイント
日本から来てBKKでそのままDOHへ乗り継ぐ場合、「乗り継ぎカウンター」へ行きます。Webチェックインして搭乗券を持っていても、航空会社によるパスポートチェックがあるので、立ち寄りは必要です。その際、日本からBKKまでの搭乗券も確認されますので、捨てずに持っておきましょう。
私は行きのBKKでの乗り継ぎ時間をたっぷりとり、帰りはBKKで1泊しました。この時は、BCN→DOHのみ30分遅延だけで、他は遅れなかったので問題はありませんでした。
ただし、この方法は、費用を集中させ、ある程度まとめてお休みが取れる方におすすめです。
BAのプサン発着便
【旅程】
NRT PUS(1泊) NRT LHR LIS LHR NRT PUS(1泊) NRT
プサン(PUS) 発着の航空券で、一度成田(NRT) に戻って、ロンドン・ヒースロー空港(LHR) 経由でリスボン(LIS) を往復し、480T/Pを獲得しました。
PUSでの滞在が必要になるので、これもある程度の日数が必要なのが難点です。
しかし、プサンの宿泊費が安かったのと、一気に「480T/P」と「BAの回数条件・4回の搭乗」をクリアできたため、私のBA修行に最適なルートでした。
「・・・でした」なのは、現在このルートがなくなってしまったからです。2019年11月現在、来年のフライトをチェックしてみると、PUSからHELまでの直行便(フィンエアー) が就航しており、PUS-HEL-LIS となってしまいました。

オーストラリア線
日本の夏、つまりオーストラリアの冬の時期のフライトは、少し費用を抑えることができます。
ここでは、あえて、直行で行けない場所を狙います。経由すると余分にT/Pが稼げます!
今回、NRT-MEL-ADLのビジネスクラス往復で「360T/p」となりました。アデレードは観光都市としてはイマイチ弱いですが、のんびりするにはとてもいい場所でした。
T/Pも貯めたいけど、滞在も楽しみたい方におすすめの路線です。
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トラムで周るアデレードの休日 ~無料区間で楽しめる観光と買い物~
トラムの無料区間で行ける観光地。
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JAL国内線・離島(クラスJ)
JTA(日本トランスオーシャン航空)の石垣(ISG)・宮古島(MMY) 線。沖縄・那覇空港(OKA) まで行って、ひたすらISGやMMYを往復します。
BAを4回搭乗してしまったら、あとは、日本でJALのクラス J に繰り返し乗ることで、ゴールド達成も夢ではなくなりました。
1時間ほどのフライトで、便を選べば、クラス J でも片道1万円以下で利用できるので、費用対効果を考えると一番!の路線です。
注意
1日で同じ路線を3回(1往復以上)した場合、ひと手間必要です。エグゼクティブクラブでは、1日1往復分しか自動的に登録されません。なので、残りの分は、エグゼクティブクラブにメールすることで、翌日には登録してもらうことができました。
国際線航空券の購入
一番安心なのは航空会社の公式サイトでの購入ですが、航空会社だと公式サイトの表示が日本円でも現地通貨での決済になる場合があります。その際、決済時に少し高くなってしまう可能性があります。
一方、同額(日本円)で「サプライス」や「エクスペディア」、「HIS」などで出ていたら、そちらで買うようにしています。今のところ、大きな不具合は発生していません。
さらに、ポイントサイトを通すと、ほんの少しですがポイントがたまります(^^)
予約サイトでの購入(2020年)
今回、新型コロナウイルスの影響で、発券した海外旅行分の航空券を、すべてキャンセルしました。
その際、外資系の航空会社の多くは、払い戻しではなく、バウチャー (以降、同航空会社で利用できる金券) への返金になっていました。
しかし、予約サイトで購入していたので、BAもフィンエアーも、すべて全額払い戻し (使用したクレジットカードへの返金) になりました。
払い戻しについてはこちらをどうぞ。
さいごに
国際線と国内線(JAL)をうまく組み合わせることで、ゼロからでも、BAのゴールドになることができました。コロナ禍で、エグゼクティブクラブは、12か月のステイタス延長と年間のT/Pの減額を提案してくれていました。その恩恵を受け、もう1年間ゴールドでいられることになりました。
ありがたいことです!本来なら1500必要だったT/Pも「1125」とかなり減額されました。しかし、イギリスに行けない(BAに乗れない)今、再来年度の更新が難しいのが残念です。
最後までご覧いただきありがとうございます。