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飛行機内で食べる「ごはん」の秘密

2019-10-10

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proustさんによる写真ACからの写真

印象的だった機内の「ごはん」や味覚について、ご紹介したいと思います。

機内食のごはん

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機内食のごはんと言えば、上の写真のような、おかずの横にくっついた形が多くみられます。これは、キャセイパシフィック航空のビジネスクラス(短距離線)の食事ですが、ごはんがモチモチしていて美味しかったです。

昔は、このような四角いお皿(キャセロールと言います)を、普通のオーブン(お肉は400℃、お魚は350℃に設定)で20~30分温めていました。ごはんをふっくらさせるために、オーブンパンに少しお水を入れて、蒸らすように工夫していました。

現在は、スチームオーブンが搭載されているので、そのままでお肉やお魚もふっくら焼き上がるようになったようです。便利になりましたね。

機内のお寿司

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昨今、外資系エアラインでも和食にお寿司が提供されるようになりました。地上で調理されたものが、冷蔵状態で搭載されます。ネタは美味しい!しかし、ごはん (お米) はカチカチなこともあります。

以前、新規就航した路線のファースト・ビジネスクラスのサービスで「機内で握ってくれるお寿司」が提供されていました。

機内に「寿司職人」として、機内食担当の会社の社員が搭乗していて、ファーストクラスは乗客のリクエスト、ビジネスクラスはセットメニューで、お寿司を握っていました。

momoka
momoka
ほんの少しの期間のサービスだったのですが、偶然その便に乗る機会があり、そのときに頂いたお寿司が一番美味しく、思い出に残っています。

機内で炊くごはん

ファーストクラスやビジネスクラスで提供されるごはんは、以下のような方法で搭載されます。

  • 地上で調理済みのごはんが、特製の保温器(20~30人分) 入った状態で搭載
  • オーブン用のキャセロールという容器に1人前ずつ搭載
  • 俵ごはんという、防水の紙に包まれて搭載
  • 電子レンジで調理できる「サトウのごはん」風のようなモノ

個人的には、俵ごはんと、サトウのごはん風が好きです。

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http://www.jalroyal.co.jp/galley/よりお借りしました。

その中、2005年、JALは機内で「炊き立ての白いごはん」の提供を始めました。ファーストクラスとビジネスクラスの機内食用ですが、無洗米にミネラルウォーターを使って、機内の電子レンジで炊き上げます。

基本、電子レンジはギャレーに1台なので、ごはんを炊いている間に「日本酒のお燗」などのリクエストがあった場合は、他のクラスのギャレーに行って温めることになります。

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20122月中旬から1年間は、日本一と誉れ高い「南魚沼産コシヒカリ」を機内で炊飯していたそうです。2018年、ロンドン線で「炊き立てのごはん」を頂きました。

momoka
momoka
全然美味しくない・・・。

炊きあがってからサービスするまでに結構時間が経っているのか?パサパサであまり美味しいとは感じませんでした。炊き立てなら違ったのでしょうか・・・。

同様に、ANAでも機内で使用できる炊飯器を特別に作って炊き立てのご飯を提供していたことがありました。機内専用の炊飯器も開発されたそうです。でも、今は炊き立てのごはんを提供するサービスがなくなったのをみると、評判は良くなかったのでしょうね。

機内での味覚

ところで、気圧の変化によって味覚が変わることは知られていますが、オックスフォード大学で実験心理学を研究するチャールズ・スペンス教授は、上空で味覚が変化する要因として、「気圧の低下」の他に、「湿度の低下」と「周囲の音」を挙げています。

チャールズ・スペンス教授は「ヘッドフォンでパリパリ音を聞きながら湿気たポテトチップス食べると、パリッとおいしく感じる」という面白い実験結果を発表して、イグ・ノーベル賞を受賞した方です。

「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実

「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実

  • 作者: チャールズ・スペンス,長谷川圭
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/02/28
  • メディア: 単行本

 

この本を読んで、煩い機内での食事は美味しくなくなり、反対に、楽しい音楽を聞いたり映画を見ていると、美味しく感じるのかしら?と思ってしまいました。

昔の飛行機(例えばジャンボジェットなど)の機内の湿度は、12%以下と言われていました。砂漠の湿度が20%くらいなので、機内は砂漠より乾燥していると言えます。

しかし、エアバス社の最新鋭機A350やボーイング社のB787の機内は、湿度が24%くらい(状況によりますが)だそうです。

乾燥した機内では口内も乾燥します。乾燥すると唾液が減少し、味蕾の働きが30パーセントほど低下してしまい、味、とくに甘さや塩辛さを感じにくくなるそうです。さらに、乾燥するのは口だけでなく鼻も乾燥するので、匂いも感じにくくなります。

A350は、湿度が高いだけでなく、他の飛行機に比べて静かだと言われています。煩い環境より静かな環境、さらに湿度が高いのであれば、「ごはん」はより美味しく感じる?とすれば、A350の機内で食べる「ごはん」が一番美味しいのかしら(╹◡╹)♡

味覚は人それぞれ

味覚は、育った環境や文化、好みで大きく異なります。日本人は甘めのごはん、欧米の方々はタイ米の方が香りが好まれ 人気があるというアンケートもありました。「世界中の人、全員共通でおいしいもの」はありませんが、次回の旅ではA350に乗るので、ごはんをゆっくり味わって頂いてみたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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