「旅とアロマ」にお越しくださり、ありがとうございます。
一度は間近で見てみたい!そう思い、日光東照宮に行ってきました。
今回は、日光東照宮へのアクセスと見どころをご紹介いたします。
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日光東照宮
栃木県の北西部日光市にある「日光東照宮」は、「日光の社寺」の一つです。
創建は1617(元和:げんな3)年、徳川初代将軍・徳川家康公を御祭神におまつりした神社です。現在見られる社殿群のほとんどが1636(寛永13)年に建て替えられたもので、これら貴重な社殿群は、1999(平成11)年12月に世界文化遺産に登録されました。
境内には国宝8棟、重要文化財34棟を含む55棟の建造物が並び、豪華絢爛。また建物には漆や極彩色が施され、柱には数多くの彫刻が彫られるなど、圧巻の美しさです。
アクセス
公共交通機関を利用する場合、起点となるのは、JR日光駅か東武日光駅となります。今回は、東武日光駅を利用しました。
東武日光駅の駅舎を出ると、すぐ前に、タクシーやバス乗り場があります。
今回は、「デジタル中禅寺・奥日光フリーパス(4日間有効)」を買っていたので、そのフリーパスを使って日光東照宮ヘ行きます。
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バス
日光東照宮の最寄りのバス停は、「83:表参道」です。
「⑦神橋」や「⑨西参道入り口」で降りても行けますが、かなり歩くことになります。
私たちは、東武日光駅前のバス停から、「世界遺産めぐり」と書かれたバスに乗り、できるだけ近づくことにしました。
このバスなら、日光東照宮の参道のすぐそばのバス停「83:表参道」に着くので、便利です。
木をふんだんに取り入れた雰囲気のあるバスで、新緑の中を10分ほど走ります。
この「世界遺産めぐり」のバスは1周するので、降りたところから乗れば、東武日光駅(もしくはJR日光駅)に戻れます。
時刻表などはこちら >>> 日光路線バス
バス停を降りるとすぐ横の道から表参道へ出られます。
石鳥居の先に、表門が見えてきました。
石鳥居は、ご鎮座翌年の1618(元和4)年、九州筑前(福岡県)藩主黒田長政公によって奉納されました。石材は、まず九州から船で小山まで運ばれ、その後陸路人力でこの日光まで運ばれたそうです。
アクセス
【世界遺産めぐりバス】
・表参道下車、徒歩2分(乗車時間約7分)
・大猷院・二荒山神社前下車、徒歩5分(乗車時間約13分)
【中禅寺温泉・湯元温泉行バス】
・西参道入口下車、徒歩10分(乗車時間約6分)
上記のアクセスは、東武日光駅からの乗車時間です。バスは、JR日光駅→東武日光駅なので、JR日光駅から乗る場合は+3分です。
日光東照宮の特徴
境内は、自然の地形を生かした参道や階段を用い、バランス良く配置された社殿群が荘厳な宗教的空間をつくりだしています。
さらに建物には、漆や極彩色がほどこされ、柱などには数多くの彫刻が飾られています。これらは単なるデザインではなく、信仰形態や学問・思想が表現されているそうです。
また、見逃せない国宝が多いのも、日光東照宮の特徴です。
国宝
・陽明門
・東照宮東西回廊
・東照宮正面及び背面唐門
・眠り猫
・東照宮 本殿、石の間及び拝殿
もし時間がない時は、これだけでも見ておきたいですね。
とても広い境内なので、地図を見て行くといいかもしれません。
日光東照宮の境内の地図は >>> こちら
さて、日光東照宮を周っていきましょう。
五重塔(重文)
石鳥居をくぐると、左に、重要文化財の五重塔(高さ36m)があります。
1650(慶安3)年、小浜藩主・酒井忠勝によって奉納された後、火災に遭ってしまいましたが、1818(文政元)年に再建されました。
五層の屋根のうち、一層目から四層目までは和様(垂木がまっすぐ平行)で、五層目だけが唐様(放射状)となっています。塔身の各重が鉛筆のキャップのようになっている柔構造で、屋根を固定するための重石がわりにもなっています。さらに、地震が起きた際に横揺れ、縦揺れを振り子のように揺れ、力を逃がす役割を果たすそうです。
心柱
五重塔の内部は吹き抜けになっており、塔を貫く直径を貫くmの心柱(しんばしら)が四層から鎖でつり下げられており、その最下部は礎石の穴の中で10cmほど浮いています。これは、事例のない懸垂式で、時を経て重みで塔身が縮んだ際にも、心柱が五重の屋根を突き抜けてしまわないよう、江戸時代に考え出された工法だそうです。また、柱の結合部分に杭や釘が使われおらず、上下の凹みに柱がはまり乗っているだけの作りになっております。
こうした工法が可能であったのは、五重塔の心柱が構造上塔身から独立して、先端の相輪(五重塔の屋根から天に向かって突き出た金属製の部分)だけを支えているためだが、一方で、そのように塔身から分離した心柱は、免震の機能を果たすとも考えられてきた。
五重塔の内部も見る(見上げる)ことができ、心柱が浮いているようすも、隙間から見ることができました。この「心柱」と「屋根」のおかげで、3.11の東日本大震災の際にも損害がでなかったそうです。
この五重塔の免震機能は、スカイツリーの制震システム(心柱制振)にも応用されたそうです。五重塔は、標高645mの日光山内にあって、スカイツリーの高さに呼応がするが如くそびえ立っています(クリアファイルの説明より)。
蟇股(かえるまた)
ところで、五重塔には、蟇股(かえるまた) という部材が使われています。
かえるまた
横木(梁・桁)に設置し、荷重を分散して支えるために、下側が広くなっている部材です。そのシルエットが蛙の股の様に見えることから「蟇股」と呼ばれるようになりました。
蟇股(かえるまた)は屋根からくる荷重を支える部材の一つでしたが、平安時代後期以降は装飾材としての役割が重視されてきました。そのため装飾様式で、奈良時代、平安時代、安土桃山時代、そして江戸時代と、建物の建立時代を判定できるそうです。
その装飾美は、江戸時代に頂点に達し(左甚五郎による「眠り猫」は有名ですが)、こちらの五重塔も必見です。
一階部分の蟇股(かえるまた)には、東西南北の四つの面に日光・富田宿の名工・後藤正秀が手掛けた「十二支の彫刻」があります。五重塔の正面の蟇股(かえるまた)は、虎・兎・龍の順になっていました。「虎」から始まるのは、 徳川家康が寅年であったためと言われています。
なお、二代将軍・秀忠の干支は「卯」、東照宮を作った三代将軍家光が「辰」だそうです。虎・ .卯・辰が正面になっていたのも興味深かったです。拝観には別途300円かかりますが、一周して十二支を見られ、心柱が浮いている状態も見られ、お土産にクリアファイルをもらえたので、大満足です(おまけに貸し切り状態でした)。
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表門(重文)
表門から先は、日光東照宮の拝観料が必要となります。東武日光駅のツーリストセンターやNIKKO MaaSで事前に購入しておくと、列に並ぶ必要もありません。
表門の係員にチケットを見せて入ります。この表門も重要文化財です。
東照宮第一の門で「仁王門」とも呼ばれています。朱色を貴重とした門の正面左右には、高さ4mの仁王像が鎮座しています。
門の入り口は狭いので、門をくぐったところでゆっくり鑑賞しました。上を見上げると、虎や唐獅子など82体の霊獣の彫刻が並んでいます。
三神庫(重文)
三神庫(さんじんこ)。
手前から上神庫、中神庫、下神庫で、3棟とも重要文化財です、校倉造りを模した建物の中には、春秋渡御祭「百物揃千人武者行列」で使用される馬具や装束類が収められています。
上神庫の屋根下には「想像の象」(狩野探幽下絵)の大きな彫刻が施されています。
実際の象とは姿が違うことから、想像で描いたものと言われています。
神厩舎・三猿(重文)
神に仕えるご神馬(しんめ)をつなぐ厩「神厩舎(しんきゅうしゃ)」。
古くから猿が馬を守るとされており、長押(なげし)上には8面に16匹の猿の彫刻が並んでいます。母猿と子猿を描いた母子の彫刻から始まり、三猿を描いた幼児期、そして少年期から大人になるまでが各面に描かれ、これらはそれぞれ人生の教訓を表しています。
なかでも、幼年期を表現した「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿はあまりにも有名ですよね。猿の彫刻を含む神厩舎自体が重要文化財となっています。
そばには説明文もあるので、ゆっくり読みながら見ることができました。
※2023年5月現在、ご神馬は見られません。
御水舎(重文)
御水舎(おみずや)は、神様にお参りする前に、手を洗い、口をすすぎ、心身を清める為の建物です。水盤は元和4年(1618)九州佐賀藩主鍋島勝茂公によって奉納されたそうです。
ただし、行ったときは使用禁止になっていました(2023年5月現在)。
葵の御紋がついた唐銅鳥居は、二の鳥居(重文)です。
徳川家光公が奉納されたそうで、扁額には葵の御紋がついています。神杉に囲まれた鳥居と鐘楼・鼓楼と真ん中に陽明門といった構図が見られる場所です。
唐銅鳥居を覗いて、その中に陽明門がピタリと収まって見える地点の周辺が「北辰の道の起点」と呼ばれている、日光東照宮の中でも強力なパワースポットの一つだそうです(写真は、ちょっとずれてしまいましたが)。外国人の旅行者も多く、みなさんこちらで写真を撮られていました。パワースポットを知らなくても、絵になる場所です。
北辰
北辰とは、北極星のことを指しています。
天空において不動の北極星が神格化された「妙見信仰」を背景として、唐銅鳥居と陽明門を中心に結んだ上空に北極星が来ることから、パワーが集中する場所と言われているそうです。
陽明門(国宝)
陽明門(ようめいもん)は、金色に輝く絢爛豪華な国宝です。
日本を代表する最も美しい門で、宮中正門の名をいただいたと伝えられています。いつまで見ていても見飽きないところから「日暮の門」とも呼ばれ、故事逸話や子供の遊び、聖人賢人など500以上の彫刻が施されています。
上段で黄金の輝きを放つ彫刻は、上が龍、下が息という霊獣。その下の白い龍は「目貫きの龍」といい、金色のひげや爪が特徴です。
さらにその下には、故事逸話や子どもの遊び、聖人賢人などを表した、500体以上の繊細な彫刻が施されています。
陽明門をくぐってみましょう。
陽明門を支える12本の柱のうち、1本だけ他の模様とは上下が逆さまの柱があります。
これは「建物は完成した時点から崩壊が始まる」ということから、あえて1本を逆さに設置して“未完成”ということを示しているのだそうです。
どの柱が逆さか探してみてくださいね(人が集まっているのですぐ見つけられると思います)。
廻廊(国宝)
陽明門の先には、左右にのびる廻廊があります(この時は、この先入ることができませんでした)。
外壁に国内最大級といわれる花鳥の彫刻が飾られ、一枚板の透かし彫りに極彩色を彩った作品が並んでいます。
陽明門近くに立つ銅製の「廻転燈籠」は、1643(寛永20)年にオランダから奉納されたもので、燈籠上部の葵紋がすべて逆さに取り付けられていることから「逆紋の廻り燈籠」とも呼ばれています。
そばには「釣燈籠」や「蓮燈籠」も立っていて、これらの燈籠すべてが重要文化財です。
本地堂
廻転燈籠の近くには、「本地堂」があります。天井に勇壮な龍の絵が描かれており、この龍の顔の下で拍子木を打つと、龍の鳴き声が堂内に響きわたります。龍の顔から離れた場所で拍子木を打つと、拍子木の音だけが響くという不思議な体験ができます。
平日の午前中に行きましたが、遠足や修学旅行生が多く、ものすごい混みようでした(東京ディズニーランド・シーが空いていると感じるくらい)。だたし、個人参拝者は、係員の方が、団体の隙間に上手く入れるように案内してくれます。係員さん曰く、この混雑は11月まで続くそうです。
唐門(国宝)
陽明門の先にあり、拝殿の前に立つ国宝の「唐門」。
間口3mと比較的小さな門ですが、日本画にも用いる白い顔料の胡粉(ごふん)で塗られています。門の両脇には唐木の寄木細工で昇り龍と降り龍が描かれており、唐破風の屋根が特徴です。柱や扉は東南アジアから輸入した紫檀や黒檀などを使用した寄木細工だそうです。
門の上には中国神話の舜帝の彫刻、屋根下には七福神の彫刻が施されています。舜帝と堯帝は中国にて良い治世であった理想の代と言われています。
神輿舎(重文)
唐門の手前の左手には「神輿舎(しんよしゃ)」があり、春と秋の大祭で使われる神輿が収められています。
3基の神輿が納められていて、中央(写真左の神輿)が徳川家康、右が豊臣秀吉、左(左側の壁の奥にもう1基あります)が源頼朝の神輿です。
中には入れませんが、内部の鏡天井の金箔地には天女舞楽の図が描かれています。
本殿、石の間、拝殿(国宝)
本殿、石の間、拝殿からなる権現造形式であり、東照宮の最も重要なところです。
拝殿の東には「将軍着座の間」、西には「法親王着座の間」があり、迫力のある鳳凰や鷹などの彫刻が施されています。拝殿の天井に描かれた100頭の龍の絵は圧巻です(内部は写真撮影禁止)。
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眠り猫(国宝)
本殿の東廻廊に彫られた、名工・左甚五郎作と伝わる有名な彫刻「眠り猫」。
牡丹の花咲く下で子猫が日の光を浴びてうたた寝をしているところから、「日光」にちなんで作られたとも言われてています。正面から見ると眠っているように見えますが、やや左側から角度を変えて見ると、獲物を狙っているようにも見えるので、とても不思議でした。
眠り猫の裏側には、すずめの彫刻があります。
子猫が安眠する様子や、さらにその猫を天敵とするすずめが戯れる様子から、強い者が弱い者を虐げることのない、平和な世の中を表しているそうです。
奥宮(重文)
眠り猫のある廻廊の下をくぐると、奥宮(おくみや)に通じます。奥宮は、拝殿・鋳抜門(いぬきもん)・御宝塔からなる御祭神のお墓所です。
参道にのびる207段の石段は各段で一枚石が用いられており、この階段自体も東照宮の名所のひとつです。
まだ足腰は本調子ではないのですが、挑戦してみることにしました。
途中、休みながら、なんとか登りきることができました。
家康の棺が納められているといわれる、重要文化財の「奥社宝塔」。
八角五段の石の上に、三段の青銅で鋳造され、その上に宝塔を乗せています。
叶杉
御墓所の奥には、樹齢約600年の「叶杉(かのうすぎ)」がそびえ立っていました。
宝塔の真横と真後ろの場所が、特に強いパワーがあるそうです。
この杉の祠に向かって願い事をとなえると、願いが叶うといわれていますので、しっかりお願い事をしてきました。
その他
とても広く、そして見どころいっぱいの日光東照宮ですが、ゆっくり見て回って、1時間半ほどかかりました。
山の地形を活かして造られた日光東照宮。階段が多いので、歩きやすい靴で行かれることをおすすめします。
おみくじ
"この場所限定” のおみくじを引いてみました。
おみくじは神様からのお返事。先ほど叶杉でお願いしたことは、「努力すれば叶う」とのことでした。おみくじは、そのまま持って帰りました。
ちょっと休憩
五重塔まで戻ってきて、大福を買ってしばし休憩。冷え冷えの大福でしたが、とても美味しかったです。
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さいごに
東武日光駅から日光東照宮へ向かう路線バスの車内から、大谷(だいや)川に架かる「神橋」を見ることができました。木造朱塗りの美しい橋は、名所のひとつです。こちらからも、歩いて行けるそうなので、足腰に自信がある方は、こちらから散歩がてらもいいかもしれません。
初めての日光東照宮。期待以上に素晴らしい場所でした。
そして、散策の後は、疲れた体を癒すことができるホテルや旅館に泊まるのもいいかもしれませんね。こちらのサイトで、お気に入りのホテルや旅館を探してみてくださいね。
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