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東京ステーションホテルの歴史探訪 ~はじまり~

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重要文化財の東京駅・丸の内駅舎内に泊まれる、唯一無二の「東京ステーションホテル」。

一休.comの口コミでは賛否両論ありますが、立地は最高だし、やっぱり期待してしまいます。初めての東京ステーションホテル宿泊記、まずは、歴史探訪編からお届けいたします。

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東京駅とホテルの歴史

東京の玄関口として誕生した東京駅。1908(明治41)年に建設が始まり、6年もの歳月をかけて1914(大正3)年に開業しました。

東京ステーションホテルの誕生は、翌年の1915(大正4)年11月2日。急増する国内外の賓客をもてなすために、東京駅丸の内駅舎内に「東京ステーションホテル」が生まれました。当時の客室数は56室(現在は150室)、バンケットを備えたヨーロッパスタイルのホテルは、国内外の賓客を迎える名門ホテル。鉄骨レンガ造りの3階建ての建物で、その長さは約335mにもおよびます。

ホテルの展示品より

設計したのは、近代建築の父といわれる辰野金吾氏で、外壁を彩る仕上げ用の赤レンガは90万個を超えたそうです。

完成当時は、正面に皇室専用玄関を設け、南側のドームが乗車口、北側のドームが降車口となっていました。今はどちらのドームからも出入りできますね。

ホテルの展示品より

駅前には広大な広場が作られました。


  •  1914(大正3)年

    東京駅(中央停車場)開業


  •  1915(大正4)年

    東京ステーションホテル開業


  •  1945(昭和20)年

    空襲により東京駅3階部分を焼失


  •  1951(昭和26)年

    東京ステーションホテル営業再開


  •  2002(平成15)年

    東京駅丸の内駅舎が国の重要文化財に指定


  •  2012(平成24)年

    東京ステーションホテルが6年半ぶりにリニューアルオープン。


重要文化財

駅舎の象徴的だった南北のドーム屋根や外壁、3階部分は、第二次世界大戦で焼失してしまい、焼け残った2階建てのまま、60年以上仮の姿で営業していたそうです。

2003(平成15)年、東京駅丸の内駅舎が国の重要文化財に指定され、その後、2007(平成19)年から始まった約5年間の保存・復原工事を経て100年前の壮麗な姿に甦りました。解体して立て直すのではなく、1・2階の既存レンガや内蔵鉄骨、外壁などは可能な限り保存・活用し、2階建てを創建時の3階建てに復元されました。

出所:東京ステーションホテルプロジェクト

重要文化財に泊まる!他ではできない体験です。

東京駅からのアクセス(丸の内南口)

ところで、アクセスは、やはりスムーズにいきませんでした。東京駅は広くて、百回以上行っていても迷ってしまいます。

今回は、東京メトロ(地下鉄)大手町駅からアプローチすることにしました。目指すは、東京郵便局本店のそばの商業施設KITTE です。

ここ(上の写真)を右に行くとKITTE。しかし、KITTEの方向には行きません。

左の方向に行くと、階段もしくはエレベーターがあり、東京駅丸の内南口に着きます。ここを間違えると迷ってしまいます。

東京駅は広く、東京ステーションホテルの案内は少ないので、初めて来られる場合は、ランドマークとなるような建物を目指した方がいいかもしれません。

東京駅丸の内南口

東京駅丸の内南口にあるこのドームの一画に、ひっそりと東京ステーションホテルへの入口がありました。

ちょうど緑の窓口のそばにすりガラスのドアがあり、こちらから入ります。

白亜の廊下。

否が応でも期待が高まりますね。

長い廊下の左側にはカフェ。

その先にロビーがあります。

近づくと、すぐに声をかけてくれました。

今回も一休.com で予約(支払い)しましたが、東京都の宿泊税のみ、別途支払いが必要です。チェックインの際、クレジットカードの提示を求められました。

廊下

エレベーターホールまでは自由に来られますが、客室へ繋がる廊下へは、部屋のカードキーがなくては行き来できません。

部屋までスタッフの方が案内してくれ、ホテルのことについていろいろ話してくれました。廊下には等間隔でランプが飾られているのですが、一カ所だけ色が違っています。写真ではあまり分かりませんがオレンジの場所がエレベーターへ続くドアです。

なお、アトリウムを挟んで反対側の廊下の目印は、オレンジではなくて緑色でした。

長い廊下なので、今どこにいるのか分からなくなってしまいがちですが、いろいろ工夫がなされているようです。とは言っても、アサインされた部屋によっては、エレベーターホールからかなり歩かなくてはなりません。

小さな美術館

全長330mを超える廊下には、100を超える、東京駅や鉄道、そしてホテルにまつわる写真などが飾られています。まるで小さな博物館です。

館内のガイドにもなるパンフレットをもらえたので、チェックイン後にまわってみることにしました。ゆっくり回ると1時間ほど。本当は近くの美術館(徒歩10分位)に行こうと思っていたのですが、こちらで大満足の鑑賞ができました。

なお、展示物によっては、右下にQRコードが付いています。そのQRコードをスマートフォンで読み込むと説明を見ることができます。さらには、音声付きガイドも楽しめます。

アーカイブバルコニー

東京ステーションホテルは、3階のアーカイブバルコニーから眺めるドームのようすが有名です。ドーム側の部屋もありますが、そちらの部屋にしなくても、当時の姿に甦った駅舎の美しいドームレリーフを見ることはできます。

東京ステーションホテルは、多くの文人にも愛されました。アーカイブバルコニーには、川端康成が執筆を行った部屋で使われていた椅子のレプリカも展示されています。

昔のレストランのメニューも飾られていました。

レースのカーテンを開けると、そこはドームの内側。アーカイブバルコニーから間近に眺めたレリーフは、言葉にできないほど美しかったです。この南ドームには創建当時のレリーフも残されているそうです。

細部まで見ることのできるレリーフは圧巻!

レリーフをよく見ると、ドーム天井の八角形の隅の丸い灰緑のような色の中に、八支の干支が方位に従って配置されています。それぞれ丑(うし)、寅(とら)、辰(たつ)、巳(み)、未(ひつじ)、申(さる)、戌(いぬ)、亥(いのしし)の干支レリーフが復元されています。

東京駅に飾られていない4つの干支(子・卯・午・酉)は、佐賀県の武雄温泉楼門で見ることができるそうですよ。

東京駅の八つの干支と佐賀県の武雄温泉楼門の四干支を合わせると、十二支がそろうというわけですね。どちらの建物も建築家の辰野金吾氏が設計したという共通点があり、氏の遊び心とも言われています。

南ドーム側の空間の窓の近くには復原に関する解説が展示されているので、じっくり読みながら眺めていました。つい時間を忘れて見入ってしまいます。見ていると時が経つのも忘れてしまいそうな景色です。

なお、レリーフが飾られた天井部分は、ホテルに泊まらなくても、東京駅のドームで見ることができます。東京駅にお越しの際には、ぜひ眺めてくださいね。

レストランの方向へ

少し歩いて、アトリウムの方へ行ってみることにしました。

こちらの階段も素敵ですね。

ここを通り抜け、反対側のドームの外に出ると、和菓子の有名店「とらや」やレストランの入った建物へ繋がっています。

私のお目当ては、レストラン「ブラン・ルージュ」ではなく、その中にある石膏のレリーフです。

スタッフの方に声をかけて、石膏レリーフを見学させてもらいました。

ここでは、創建当時のまま残っていた石膏レリーフを展示してあります。

食事のテーブルとは離れた廊下のようになっている場所にあるのですが、ちょっと気まずい・・・

サクッと写真だけ撮って戻ります。

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さいごに

憧れの東京ステーションホテル。

中に入ると、ここが都心の駅とは思えないほどの静かな空間が広がっていました。そこはまるで歴史博物館。そして、東京駅、しかも歴史的建造物に泊まるという贅沢。次回は、部屋のようすをお届けいたします。どうぞお楽しみに!

最後までご覧いただきありがとうございます。

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