2018年の台南・旅行記をもとに、行ったつもりの台南旅行を考えてみました。時間がいっぱいあるときは想像力をフル活動して楽しみます。妄想旅行なので実際にできることばかりではありませんが、楽しき優先で旅程を作ってみました。
シャングリ・ラ ホテル
初めての台南は、台鐵台南站 (台湾鉄道台南駅) を起点に動くことにしました。駅の向こう側にそびえ立つのが、シャングリ・ラホテルの中で、世界一お得に泊まれると言われているシャングリ・ラ ファーイースタンプラザホテル 台南です。


今回は、ホライゾンクラブ・デラックスに泊まりました。 部屋は50㎡で、台南市街地街が望める東向きの大きな窓がついています。


朝食はラウンジでもいただけますが、結構混んでいます。なので、階下のオープンキッチンスタイルのビュッフェレストランに行くことにしました。ここでは、多国籍料理を思う存分味わうことができます。種類豊富なサラダやヌードルバーなど、ここは時間をかけてゆっくりと楽しむことができました。
おなかもいっぱいになったので、観光に出かけます。
1日目:市内観光と食事
台南1日目は、ホテルのシャトルバスや路線バスを使って市内を観光してみます。
孔子廟
最初に向かったのは、台湾で最古の孔子を祭った 孔子廟 (こうしびょう) です。台南市内中心部、南門路にある第1級史跡で、1665年創建の学問の場です。
「東大成坊」という孔子廟の門から入りました。そして「禮門」「大成門」の順に進み、孔子が祀られている「大成殿」にお参りします。「大成殿」は、孔子廟の中央に建てられている大殿(日本の神社の本殿に該当)には孔子が祀られています。
明倫堂
明倫堂 は、かつて学生たちが勉強していた教室です。この辺りには、龍眼や柿、桑の実 (マルベリー) や、釈迦頭 (しゃかとう) など、たくさんの果物の木が植えられています。昔、学生さんたちは、お腹がすいた時に、これらの実を取って食べていたそうです。
その木の下に、現代的なオブジェがありました。なので、「頭のいい彼氏を邪魔するお気楽な彼女」をテーマに、友人と写真を取り合いました (笑)。
参拝後は、「大成門」を出て右に曲がり、義路という門から出て西大成坊から帰るのが正式な順序なのだそうです。
【アクセス】
住所:台南市南門路二號
行き方:台南客運バス17か18番
入場料(大成殿):大人25元
オープン:8:30~21:00 (大成殿は8:30~17:30)
見どころは、孔子廟付近にかたまっています。道沿いには案内図もありましたので、孔子廟を出た後、この辺りを散策することにしました。
原台南部徳殿
最初に目につく大きな建物は、原台南部徳殿 です。演武場として建設されたこの建物は、現在、隣接する小学校の講堂として使われているそうです。
葉石涛 文学記念館
その先に、大正ロマンを彷彿させるような素敵な建物がありました。葉石涛 (イエシータオ) 氏は、日本語と中国語の2か国語の言語で小説が書けるとして、国内外から注目された作家です。
館内には、葉石涛 (イエシータオ) 氏の作品や、仕事場の様子などが展示されています。元は、林業の育成・振興のために設立された機関の事務所として建設されたものだそうです。
林百貨店
さらに歩いて、林百貨店 まで来ました。「友愛街」を進んで「忠義路二段」という広い道にぶつかったら右に曲がり、そのまま歩くと見つかります。林百貨店 は、「忠義路二段」と「中正路」の交差点に建つレトロな外観の台湾最初のデパートです。
昭和7 (1932)年、日本人事業家の林氏が、当時台南でもっとも栄えていた末広町商店街の象徴的商業施設として建設しました。台湾で初めてエレベーターが設置されたことでも知られています。2014年年6月に修復を終えてリニューアルオープンしました。なかもレトロな雰囲気で、お土産物だけでなく、洋服やバッグなど、地元の方お店も入っていました。
臺灣 (台湾) 土地銀行
林百貨店のすぐそばにあるのが、旧日本勧業銀行の台南支店 (1928年設立) だった建物です。現在は、臺灣土地銀行の台南分公司として営業しています。
柱に囲まれた歩道部分の天井には、「藻井」と呼ばれる中央に花飾りがついた四角形の枠のような装飾が施されています。建物の壁には、ところどころに七福神がポイントとしてつけられているところがあるそうです。
永盛帆布行
そのまま真っ直ぐ進んで、永盛帆布行へ行きました。台南では、布製のかばんをたくさん見かけますが、シンプルでしっかりしているこちらのかばんが大好きです。工房兼店舗になっているので、作業風景も見られました。このお店は、現金のみです。日曜日も開いていました(2018年現在)。
台南度小月担仔面
お腹が空いてきましたので、永盛帆布行と同じ道沿いにある 台南度小月担孔面 へ入ってみることにしました。ガイドブックには必ず載っている有名店です。
「担孔」とは担ぐという意味で、創業当時はお碗や食材の他に椅子や机まで、全てを担いで屋台を開いていたため付けられた名前だそうです。
私は、ここの担孔麵 (たんつーめん) が一番好きです♡ ほかのメニューにも惹かれましたが、この後も食べ歩きをするので、少し控えめにしました。お店の内装も素敵でした。
【アクセス】
住所:台南市中正路16號
タクシー:台湾鉄道台南駅から約5分
営業時間:11:00~23:00 (年中無休)*1
赤嵌樓
おなかもいっぱいになったので、赤嵌樓 (チーカンロウ) まで歩きました。15分ほどで、赤い壁にレンガが印象的な建物が見えてきました。
赤嵌樓 は、オランダ人が1652年に建造したものです。オランダ統治、明鄭時代、清代、日本統治時代と、これまで様々な政権の変遷を経て、数回に渡る改築や修復が施され、1983年に国家一級古跡に指定されています。
艾摩多手工杏仁豆腐
赤嵌樓 のそばにあった 艾摩多手工杏仁豆腐 に入りました。看板に「あんにんどうふ」と書いてありますが、日本語は通じませんでした。写真付きのメニューがあるので、簡単に注文できます。英語はOKです。
かき氷・杏仁雪花冰
かき氷・「杏仁雪花冰 (75元 / 約270円) にしてみました。トッピングは、以下から3種類選べます。
- 紅豆(アズキ)
- 仙草(センゾウ)ゼリー
- 珍珠(タピオカ)
- 薏仁(ハト麦)
- 巧克力脆片(チョコレートチップ)
- 黑米菓(クロせんべい)
- 煉乳(練乳)
- 麵茶粉(きな粉)
- 白玉湯圓(白玉団子)
- 地瓜湯圓(タロイモ団子)
ハトムギ・仙草ゼリー・きなこをトッピングしました。
招牌杏仁豆腐
「店長おすすめ」と日本語で書いてあります (笑) 招牌杏仁豆腐 (45元 / 約165円)は、伝統的な杏仁豆腐です。温かくてほんのりと甘いので、いくらでも食べられそうです。
【アクセス】
住所:中西區赤崁里赤嵌東街26號
営業時間:11:00〜21:00 (閉店30分くらい前には売り切れの商品もあるようです)*2
小豪洲沙茶爐
最後はホテルに戻る前、夕食に立ち寄ったお店です。
どっぷり現地の雰囲気に浸かれます!
台湾に駐在している方から教えてもらったのですが、日本語も英語も通じません。でも、漢字のオーダー票があり、まずは、豚肉か牛肉かの「基本セット」を選びます。あとは、追加の食材を選び、数を記入して渡すだけです。
ちなみに、飲み物は自分でお店の冷蔵庫からとってきて、会計時に申告します。周りの人を見ながら見様見真似で注文してみました。
ここの火鍋は真っ赤で辛い麻辣火鍋ではなく、扁魚というヒラメかカレイのような魚の干物でとった出汁で煮て、「沙茶醤」というこってり系のタレをつけて食べる火鍋です。
「沙茶醤」というのはエビや魚をピーナツ油や香辛料で煮込んだ調味料で、これにネギや唐辛子を入れるのですが、初めての味でしたが、クセになってしまいました。魚介やら野菜やら豆腐を加えると、とても美味しかったです。最後に、ご飯をスープに入れて雑炊!したいと毎回思うのですが、そういう食べ方はしないようです( ´艸`)
私は、中山店に行ったのですが、林百貨店のそばに本店があるようです。どちらも人気店なので、予約なしで行った場合、待つこともあります。
2日目:安平 (アンピン)
2日めは、安平 (アンピン) へ行くことにしました。安平には「安平古堡」や「安平樹屋」などの見どころがあります。
台鐵台南站 (台湾鉄道台南駅) のバス停から「99番のバス」に乗って「安平古堡」へ行けます。所要時間は、40分くらいです。
「99番のバス」は、途中「孔子廟」や「林百貨店」などを経由して安平地区へ行きます。なので、市内観光からそのままバスに乗って近郊の町に行けるようです。悠遊カードも使えました。
時刻表はこちらをどうぞ ⇒ 99安平台江線
安平樹屋


歴史的な建物が集まる安平地区の中でも、特に有名なのが 安平樹屋 です。バス停「安平古堡」から10分くらい歩くと着きました。以前は塩の倉庫として使われていた建物ですが、使われなくなってから徐々にガジュマルの木に浸食され、今ではすっぽりと覆われてしまっています。
中には特設の階段が作られており、このガジュマルが家を侵食している様子を360度にわたって眺めることができます。この安平樹屋の裏には、淡水の養殖池がひろがっています。スロープに沿って進むと、堤防の上からマングローブの森が広がっていて、船で周れるコースもあるようです。
延平老街


延平老街 は、お祭りの露店のようなお店がたくさん並んでいる場所です。名物の「海老セン」をあちこちで売っています。こちらのお店の「海老セン」は、油で揚げてないので軽い食感で、止まりません。4袋買うと、1袋おまけしてくれました。
しかし、延平老街 は、まるで迷路です。次行った時には、同じお店には行けない気がします。でも、他にも面白そうな、美味しそうなお店はいっぱいあるので、毎回違った楽しみができそうです。
からすみを買う
台湾に行ったとき必ず買うのは からすみ です。からすみ は、基本的にはボラという魚の卵巣*3を塩漬けにした後に干した高級珍味で、特に台南の名産品です。豊富なタンパク質や各種アミノ酸を含んでいます。今回は、2店を訪問しました。
吉利號


1935年創業のからすみ専門店です。お店は角にあるので、すぐ分かります。日本の長崎県からからすみ職人を招いて作り方を伝授してもらい、それ以来、その作り方を忠実に再現しているそうです。
値段は「級」によって分かれていて、重さによって決まります。今回は、852元(約3,100円)の からすみ をお土産に買いました。味見もさせてもらえますし、保冷パックもありますので、暑い時期に買っても問題なく持って帰って来られました。
丸奇號 (まるきごう)
こちらは季節営業のお店です。からすみは、11月頃から作られますが、全てが手作りのこのお店では、2月の旧正月には完売してしまうそうです。
お店の雰囲気も素敵です。ただし、こちらのお店は現金のみです。
市場に出回っている からすみ は天然ものと、養殖もの、冷凍輸入に大きく分かれているそうです。冷凍されると、元が天然ものであっても香りの鮮度が落ちてしまうので風味は劣るそうです。
さいごに
今回は、2泊して郊外まで足を延ばしてみました。
台南では台北ほど流しのタクシーを見かけません。帰りは、からすみを買ったお店でタクシーを呼んでもらいました。市内のホテルまで20分、運賃は日本円換算で1,200円ぐらいでした
台南にも親日家の方が多く、帰りのタクシーの運転手さんが、ずーっと千昌夫さんの歌を歌ってくれました。千さんの歌で日本語を覚えたそうですが、歌詞以外の日本語は分からず、話せないそうです。でも、耳から覚えているので、英語も日本語もとっても発音がきれいでした。
またいつか行きたい台湾、妄想旅行にお付き合いいただきありがとうございました。