「旅とアロマ」にお越しくださり、ありがとうございます。

久しぶりの札幌。
少し贅沢して、世界一豪華な(気がする)エアポートホテルに泊まることにしました。前泊・後泊だけではもったいない、ホテル自体が旅の目的になるプレミアムホテル。Portom International Hokkaido(ポルトムインターナショナル北海道)へのアクセスと宿泊記をお届けいたします。
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Portom International Hokkaido

Portom International Hokkaido(ポルトムインターナショナル北海道)は、全171室のプレミアムホテル。2020年2月、新千歳空港国際線旅客ターミナルにオープンしました。


地下1階から8階建ての建物には、至る所に和のアートが盛り込まれ、寛ぎだけでなく江戸時代からの日本文化の美しさを体感できるホテルです。
You can enjoy a relaxing time while viewing Japanese art from the Edo period in the hotel.
予約
予約は、いつもの一休.com。23%オフの時期と36時間限定の GoGoセールが重なり、かなりお得に予約できました。さらに、一休のダイヤモンド会員だと、1時間のレイトチェックアウト(11時→12時)やお菓子などのプレゼントがあるようです。
なお、北海道にお住いの方には、春と秋に道民割があるようですね。羨ましいです。
詳細
・設計:日本空港コンサルタンツ、梓設計、山下設計、えんれいしゃ
・竣工:大林組他社と共同施工(2019年12月完成)
個人的には、大林組=耐震というイメージなので、安心な建物です。
ACCESS

ホテルは新千歳空港の国際線ターミナル直結です。
The hotel is located within New Chitose Airport.
新千歳空港は国際線と国内線のターミナル間は歩くことができるので、国内線でも飛行機で到着した場合は、天候に左右されずホテルまで行くことができます。
Accsess
・1st floor: Nearby No.97 bus stop
・2nd floor (arrival lobby) : Nearby entrance of Portom Hall
・3rd floor (departure lobby) : Between departure gate and C counter
Domestic Flight

到着階から2階の出発階へ移動し、「国際線」の案内に沿って歩くだけです。
Please walk through the connecting path all the way to the international terminal. It takes about 10 minutes by walk.

ただし、かなり遠いです。
2階には動く歩道がありますが、遠かったです。


突き当りのエスカレーターを上がれば国際線の出発階(3階)。
出発階には行かず、そのまま左側に曲がります。見慣れた後ろ姿(笑)を右に見ながら道なりを進んでいきます。

途中、コンビニや観光案内所もありました。


やっと到着!
動く歩道を使っても国内線のターミナルから10分以上かかりました。Googleマップでも徒歩13分となっていたので、初めて行くと遠いと感じるかもしれません。
しかし、そのあとは、その大変さなんか全然気にならない素晴らしい体験が待っています。
JR・Bus

札幌市内から新千歳空港までは電車(JR)とバスでアクセスできます。
ホテルのそばには、札幌市内や駐車場から来るバス停もありました。
ホテルに来るなら「空港連絡バス」の方が便利だと思いました。空港連絡バスに乗り、「国際線ターミナル」で下車すると、ほんの2,3分でホテルのエントランスに通じるエレベーターに到着します。
エアポートバスですが、国際線ターミナルビルのバス停から市内へ行くバスに乗車はできるのですが、市内発のエアポートバスは、国内線ターミナルにしか停まらず、国際線にはmomokaさんが今回使われた連絡通路を使うしかないのです。
しかし、市内からのバスは国際線ターミナルには泊まらないようです。札幌在住の方が教えてくださいました(本当にありがとうございます^^)
現在、JRも市内からのバスも連絡通路を使って、歩かなくてはなりません。いつか国際線ターミナルにも止まるようになるといいですね。
シャトルバス


なお、98番のバス停には、駐車場からのシャトルバスが停まります。
ホテルの方が教えてくれたのですが、ここから乗り国内線ターミナルで降りることもできます。ただし、大きなバスではありませんので、大きな荷物を持っているときは遠慮したほうがいいかもしれません。
Lobby

さて、いよいよホテルの中へ。
エレベーターが開くと目の前にはホテルスタッフが待っていてくれていました。名前を告げ、スタッフに案内されながらカウンターに向かいます。
案内してくれるスタッフは日本語が堪能な外国人が多く、インバウンド旅客対応も万全ですね。
Lobby Floor

ロビーフロアには、一面200㎡という巨大な赤土の壁で、かつてのクナシリ・メナシの古戦場(現在の根室付近)から赤土を運んできて作られました。この土壁は左官職人・久住有生さんの作品で、「風と波」を表現しているそうです。
部屋にはi-Padがあり、そちらでも詳細を確認することができます。
詳細
1789年、和人のアイヌ民族に対する非道行為が原因となり、アイヌ民族が71人の和人を殺害する事件が現在の国後島や標津・羅臼地方を中心に起きた(クナシリ・メナシの戦い)。アイヌ民族の首長らが間に入っため、松前藩の鎮圧軍との直接的な衝突は回避された。その首長を称えた作品。

寛政元(1790)年
赤土の壁に飾られているのは、アイヌの英雄たちの肖像画『夷酋列像(いしゅうれつぞう)』。作者は、蠣崎波響(かきざきはきょう、1764〜1826)。寛政元(1789)年蝦夷地東部でのアイヌ民族の蜂起に際し、その終息に尽力した蝦夷の酋長です。
松前藩家老でありながら、幼少期より江戸にて宋紫石や円山応挙に師事し絵を学び、藩主の命を受け描いたそうです。

12枚あったそうですが、現在残っている原画は11枚のみ。原画は、フランスの「ブザンソン美術考古博物館」に所蔵されているそうです。ホテルでは、それらの作品をシルク印刷で再現して展示しています。
部屋のI-Padで詳細を読むことができました。


鮭のブーツ(チェプケリ)や、文様の彫刻された小刀(マキナ)を身に着けたアイヌの首長たち。アイヌに所縁のあるいろいろな動物も描かれています。

チキリアシカイは唯一の女性で、ツキノエの妻、(同じく英雄の)イコトイの母です。アイヌの女性は、口元(手元、地域によっては眉間)に、シヌイェと呼ばれる伝統的な入墨を施しています。
初めて見るアイヌの英雄たちの姿、ガラス越しではなく、直接肉眼で見られる(しかも貸切の)贅沢な空間です。
CHECK IN
そんな素晴らしい場所でのチェックイン。
- Check-In time start from 15:00
- Check-Out time is until 11:00


ホテルのオリジナルアロマも用意されており、香りを試すこともできました。
ヒノキのような森の香りがしましたが、メインはトドマツの精油。トドマツは、北海道の針葉樹林の中でも特に多く見られる樹木で、その枝葉から得られる精油は森林そのものを思わせる香りです。
広いので香りを全体に飛ばすのは難しいと思いますが、外から最初に入ったエレベーターホールで一番強く香りました。
効能
・トドマツ:リフレッシュ・リラックス
・スギ:鎮静・抗菌
・モミ:殺菌・抗菌
・ベルガモット:リラックス
など
※効能は期待されるものです。
トドマツの香りには、α-ピネンやリモネンといった柑橘系の芳香成分も含まれています。爽やかな中にも深みがあり、リフレッシュとリラクゼーションを同時に感じさせる独特のバランスを持っています。
チェックインカウンターには精油の瓶が置かれているので、香りを楽しみながらチェックイン。なお、ホテルオリジナルの香りは売店で購入できます。

ウエルカムドリンクもありました。私が行ったときはリンゴがメインのジュースでした。

説明は、iPadを見ながら行われました。
部屋にもiPadはありますが、そちらに説明はないようなので写真をとらせてもらいました。

今回は連泊。清掃不要にしたら、2,000円のバウチャーをもらえました。
ホテル館内(バーやレストラン、カフェを含む)で使えるようです。飲み物など全て部屋付けにして最後にバウチャーを使って支払います。なお、レストランやカフェなどではJALマイル(100円=1マイル)も貯まりますので、JMB、JALカードをお持ちの方はお会計時に積算してもらいましょう。
カギは2枚。一枚は部屋や宿泊者専用エリアへ行くときのもの。もう一枚は温泉のドア用です。部屋まではスタッフの方がアテンドしてくれます。
ロビーには荷物を運べるようなカートや車いすも置かれていました。美しいだけでなく、細部までいろいろ考えられているホテルというのがここまでの印象です。
インスタ―レーション
インスタレーションとは現代アートの1つで、場所や空間全体を作品として表現するアートです。ポルトムインターナショナル北海道の館内には、至る所でインスタ―レーションを見ることができます。
Kumihimo Art

フロント階のエレベーターホールには組紐によるインスタレーション。それぞれ80本の色糸の中には、異なるガラスの花が飾られています。遠くから見ると、雨の中に咲く凛と咲く花を表現しているようにも見えました。

雨の跳ね返りのように見えた部分は、光の反射。
ガラスの花の影も美しい。

角度によっていろいろな楽しみ方ができる(想像も掻き立てられる)作品です。
Art Gardens


5階から8階の客室エリアの中央に位置する吹き抜けアートガーデン。エレベーターの扉が開くと巨大な草木染の布のインスタレーションが目に飛び込んできます。
色と光をまとった薄羽のようの美しい絹の布は、「染司よしおか」6代目当主・吉岡 更紗(よしおか さらさ)氏の作品です
平安時代、貴族の世界では、さまざまな色を重ねて配色美を表現する「襲(かさね)の色目」に関心が集まったそうです。袖口、襟、裾から見える色の重ね方が、当時の美意識を表現しているとか。その襲装束(かさねしょうぞく)の配色を意識して、こちらのグラデーションが作られているそうです。
一周してみると、途中から萌黄(もえぎ)色や山吹色に変わります。今回見たのは、冬・春バージョン。夏・秋バージョンもあり、半年毎に変わるそうです。下を見ると、水鏡かと思いましたが、ピカピカの黒い床に美しい布地が映り込んでいるようです。
1枚幅120cm、長さ10mの巨大な絹布が、紫草の根、紅花の花びら、茜の根、刈安の葉と茎、団栗の実など、日本の四季を象徴する色で染められており、「冬から春」「夏から秋」の2作(計170点)で構成されている。空港内という構造上外光が取り入れにくいことから、四季を感じる開放感のあるシーンをつくりたい。そうした思いから、自然の風景の移り変わりを想像させる空間が誕生した。
As the elevator doors open on the 5th to the 8th floor guest rooms, gigantic installations of dyed silk come into view.
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Superior Room
部屋まではスタッフの方がアテンドしてくれ、設備の説明もしてくれました。
Superior Room are the most popular among guests. Styled with Japanese fine arts and decorative folding screens. Relax and revive in a well-appointed room of 43 sq m.
今回予約したのはスーペリアルーム。5階~6階に位置している一番リーズナブルな部屋ですが、43㎡もある贅沢な空間。まずは雰囲気をお楽しみください。
美術品や飾り屏風で日本の美しさを演出した客室。十分な広さに、くつろげる家具を配置し、落ち着ける空間を演出しています。

お天気も良く、爽やかないい時期だったのですが、どこへも行かずにホテルで過ごすことにしました。というか、どこにも行きたくないと感じる部屋です。

スランバーランド社製プレジデントスイートマットレスピロートップ(120cm×210cm 2台)。寝心地がいいのは言うまでもないことです。


ベッド脇には、客室専用タブレット端末やコントローラーなどがあり、使い勝手は抜群。タブレット端末では、部屋の温度の調整だけでなく、アラームのセットや電動遮光ロールブラインドの開閉までできました。

館内全体が美術館のようなホテルの部屋にも、日本の絵師 葛飾北斎の木版画「北斎漫画」が飾られています。
「北斎漫画」は、今の「漫画」とは異なり、人物や動物、植物、建物、風景など、とりとめなくありとあらゆる題材が描かれた絵本です。4,000図以上の図柄が収められています。
171室すべてに飾られており、同じ絵、同じ組み合わせはひとつもないそうです。
そもそも日本の美術品は屋敷内の床の間や、寺院などの宗教空間などを飾るためにつくられたもの。浮世絵も庶民に深く根ざし、日常の生活の一部を彩るものでした。なので、日本の部屋を彩るには最適ですね。
Room Supplies

USBコネクターも用意されていますので、忘れても困ることはありません。
ちなみに、アイロンもありました。


館内着とワンピースタイプのパジャマ。
館内着は、宿泊者専用のエリア(温泉やサロンなど)のみ行くことができます。どちらも着心地が良かったです。


部屋に常備されているのは、鼻緒タイプのスリッパ。普通のスリッパもリクエストすれば持ってきてもらえます。

木製のアクセサリー入れ。
最初、お香かと思って触ったら硬かったです。指輪用ですね。
その他、宿泊者限定のマカロンも購入することができます。


エッセンサミニ ネスプレッソマシンや電気ケトルなど。
スーペリアルームの冷蔵庫の飲み物は有料ですが、ジュニアスイートだと無料になるようです。


ペットボトルの水は2本(常温)が用意されていますが、今回は籠るのであと2本いただいておくことにしました。

クローゼットにはフード付きのガルニエ ティエボー・バスローブ 。部屋にあるタオルは高品質の今治タオル。着心地、使い心地がよかったです。
このほか、BOSE Bluetoothスピーカー やPanasonic ナノイーX搭載加湿空気清浄機 セーフティーボックスなど、安心・快適に過ごせる備品が揃っていました。

窓側から見た部屋のようす。
50インチテレビがオフタイマー付き。YouTubeが視聴できるスマートテレビではありませんが、無料の映画はいくつか見ることができました(ただし、興味を惹かれるものはありませんでしたが)。

テレビを見ながら、時々右を向くと、遠くに飛行機の離発着を見ることができます。部屋の中は都内のラグジュアリーホテルと変わらない豪華さですが、やはりここはエアポートホテル。飛行機好きには堪らない空間です。
Bath Room

広々としたバスルーム。


湯量がたっぷりで、あっという間にお湯を張ることができました。多機能なハンドシャワーもあり快適です。

バスソルトにも北斎。
保湿成分のコメ発酵液(日本酒)、シルク末(絹タンパク質の粉末)、ユズ果実エキスが含まれています。ユズ・ベルガモットなどの柑橘系の香りに癒されるピンクのお湯になりました。

ポルトムオリジナルバスアメニティ。
シャンプー、リンス、ボディーソープ、ボディーローション、固形石鹸。最近はこういったタイプは少なくなりましたね。

なお、化粧水などのセットは、チェックインの際にお願いするといただけました。カレンデュラ(キンセンカ)の基礎化粧品です。


ヘアドライヤーは、レプロナイザー2D PLUS。レプロナイザー2D Plusは独自技術のバイオプログラミングを搭載した髪のための美容機器ですが、3D以上に比べると物足りない。ここは7Dを置いて欲しかったなあ。
しかし、いろいろ考えるとコスパのいい2Dで十分なのか?ちなみに、温泉のパウダールームにも同じものが置かれていました。
Onsen

ポルトムインターナショナル北海道のフロント階(4階)には、天然温泉(加温・加水あり)があります。ラグジュアリーホテルでも別途有料となる場合が多いのですが、こちらは無料で利用できます。
新千歳空港の国内線ターミナルにも「新千歳空港温泉」がありますが、ポルトムインターナショナル北海道の温泉は宿泊者専用なので、気兼ねなく利用できます。

そばには、指静脈認証の貴重品ボックスがありました。
なお、パウダールームにもロッカーがあり、(暗証番号ではなく)鍵付きです。
詳細
・Floor: 4F
・Open: 15:00 - 10:00 (the next day)
チェックインから深夜、翌朝に利用できる温泉。化粧落とやタオルもあるので、身軽に行けます。

広さ十分の湯舟。
滞在中3回ほど行きましたが、いつも空いていて快適に利用できました。
温泉のフロアには滑り止めのマットが敷かれており、こちらも気配り十分です。
Gym

詳細
・Floor: 4F
・Open: 6:00 - 10:00 / 14:00 - 24:00
・Available age: Above 12 years old
利用者も少ないようで、いつもきれいに保たれていました。
美味しいものを食べて、運動して、温泉にはいって・・・
最高のホテルです!
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さいごに
まるで美術館にに泊まるかのようなポルトムインターナショナル北海道。
日本にもアートをテーマとした宿泊施設は複数ありますが、これほどの古美術品を配したホテルは類を見ないと思います。
コンセプトは「旅に出逢いと彩を」で、1泊100万円の数寄屋スイート(250㎡)もあるようです。温泉やジムもあり、前泊・後泊の短時間だけではもったいない。ホテルに泊まるだけに北海道に行くという贅沢も、このホテルならではのこと。まだまだお伝えしたいことがたくさんありますが、長くなってしまったので次回に^^
またお越しいただけますと嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございます。