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ゆずの香り ~冬至から大掃除まで大活躍~

2020-12-21

冬至の日に、ゆず茶、そしてゆず湯にしてみようと思い、柚子を買ってきました。

ゆず湯に使ったゆずの果皮は、掃除にも利用することができます。

今回は、これからの時期に利用できる柚子の3段活用法をご紹介したいと思います。

冬至

冬至は、二十四節気 (にじゅうしせっき) の一つで、1年で最も昼が短い、つまり夜が長い日です。

2021年の冬至は、12月22日 (水) です。

冬至が近づくと、テレビのニュースでも、カピパラやおさるさんが気持ちよくゆず湯に入っている映像がよく流されています。

ゆず

柚子 (ゆず) は、ミカン科の常緑半高木です。中国・揚子江上流が原産と言われ、日本へは奈良時代か飛鳥時代に朝鮮半島を経由して渡来したと考えられていますが、詳細は不明です。当時は、薬用などの用途で栽培されていました。

ゆずの木の寿命は、長いと100年も生き続けるので、「柚寿」という字を当てたりします。ちなみにゆずの花言葉は、健康美です。

なぜ冬至にはゆず湯?

冬至は、昼が短く寒いため、江戸時代では命に関わる危険な日とされていました。

この時期に旬を迎えるゆずは、香りが強く、邪気を払うと考えられていたため、禊 (みぞぎ) としてお風呂に柚子を入れて入ったそうです (諸説あります)。

また、実がつくまでに長い年月がかかるので、「長年の苦労が実りますように」との願いも込められているそうです。

期待される効果

(ゆずは)強い抗酸化力を持つビタミンC や β-カロテン、ヘスペリジンなどを豊富に含み、病気や老化の予防、疲労回復、血流改善など様々な効果が期待されています。

香り成分であるリモネンなども含むため、リラックス効果にも優れているといわれています。

わかさの秘密 (ユズ)

ゆずの香り

ゆずの香りは、350種類もあるとされています。

その中でも、ゆずらしい香気成分は ユズノン (由胞) です。

柚子に含まれている精油成分は350種類以上で、代表的な物にはリモネン(70~80%)・ピネン・シトラールです。

しかしあの独特な柚子らしい香りは、柚子1個に1/100万gしか含まれていないユズノンによるものです。

かぐらの里

この「ユズノン」を上手く出すには、コツがいりそうです。それは、南半球搾りにすることです。

ゆず玉を平坦な場所において、横に真っ二つに切ります。そして、その切り口が掌に当たるように握って搾るのが「南半球搾り」です。

こうすると、ユズノン(油胞)の袋が裂けて香気成分がちゃんと出るのでゆず酢本来の風味が保たれるそうです。

実際にやってみたところ、横に切っただけで、いい香りがキッチンに広がりました(^^)

ゆずの精油

学名:Citrus junos

  • 抽出部位:果皮
  • 抽出方法:水蒸気蒸留法・圧縮法
  • 主な成分:リモネン
  • 注意事項:皮膚刺激・光感作(水蒸気蒸留法で抽出された精油は光感作なし
  • 禁忌:特になし

光感作:圧縮法で抽出されたレモンなど柑橘系の精油は、使用後約6時間以内に日光や紫外線に当たることで炎症を起こすことがあります。

光感作は、光毒性(ひかりどくせい)があるとも言われます。

なので、圧縮法で抽出された柑橘系の精油は、夕方以降に使用するといいとされています。

一方、水蒸気蒸留法で抽出された精油には、光感作はないので、日中でも使えます。

momoka
それでは、ゆずを使った、この時期おすすめのレシピをご紹介したいと思います。

ゆず茶

まず、ゆず茶の元を作ります。

材料

  • ゆず(1~3個)
  • はちみつ(ゆず正味重量と同量を目安に)

作り方

  1. びんを煮沸消毒しておく。
  2. ゆずをよく洗い、水気を取り、切る。
  3. 砂じょう (実の部分) と、種、皮に分ける。
  4. 皮を刻み、砂じょうもザクザク刻む。
  5. 煮沸消毒したびんに、「4」と種を入れ、蜂蜜を注ぐ。
  6. 2日ほど待つ

切り方に決まりはないようですが、真横に切ると、種が取り出しやすかったです。また、砂じょうもお箸で簡単に取れました。

ゆずの香りを立たせたかったので、蜂蜜の香りが優しい、ホワイトハニーを使ってみました。

ゆずの種をつぶさないで丸ごと入れると、トロンと種子ペクチンが溶け出すそうです。

冷蔵庫に保存して早い目に使いきりましょう

超簡単バージョン

  1. 種を取った砂じょう (実の部分) を潰して、茶こしで濾して果汁にする。
  2. 「1」にそのまま蜂蜜をくわえ、お湯で割ったらできあがり。
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超簡単バージョンでも、ゆずの香りを楽しむことができて癒されます。

ゆず湯

ゆず湯は、柚子の果実を丸ごとお湯に浮かべる光景がイメージされますが、一番のおすすめは、ゆずの皮を細かく刻んで、さらしの袋に入れて湯に浮かべることです。

柚子を湯船に入れると精油成分が湯の表面に溶け出します。

柚子の精油には、抗菌・抗真菌・殺虫・鎮痛・利尿作用があり、リフレッシュ効果・集中力向上・リラックス効果・血行促進・食欲増進・風邪予防・身体を温める作用があります。

また、血行促進をするため冷え症・肩こり・腰痛・神経痛などの痛みの緩和に効果が期待できます。

かぐらの里

ポイントは、入浴する少し前から浴槽に浸けておき、ゆずのエキスをゆっくり染み出させることです。

ゆずの果汁は、肌に刺激を与えるので、お風呂には入れない方がよいとされています。

さらしの袋がない場合、私は、排水口の紙ネットを利用しています。

お湯につけて置き、時々絞ったりしてみると、ゆず独特のよい香りにリラックスできます。

柑橘系の成分は、日光に当たると、日焼けやシミの原因になると言われています。なので、ゆず湯に入る時間帯は、夕方から夜にかけてがおすすめです。

もし、肌に異変を感じたり、ピリピリしたりしたら、すぐにお風呂から出て、体に付いた成分を洗い流しましょう。

momoka
朝ゆず袋を作って、部屋に置いておくだけで、夜までの芳香剤にもなります。

大掃除に活用

ゆず湯に使ったゆずを、そのまま捨てるのはもったいない!次は、掃除に活用してみてはいかがでしょうか。

ゆず湯の袋を作るときに、少し皮を取り分けておくのもいいかもしれませんね。
momoka

ゆずの皮が掃除に使えるのは、「リモネン」と「クエン酸」のおかげです。

外皮には「リモネン」が含まれていて、内皮の白いふわふわの部分に「クエン酸」が含まれているそうです。

さらに、芳香成分の「リモネン」は、親油性なので油とよく馴染みます。

ポイント

「水垢」は、水道水に含まれる炭酸カルシウムが原因です。例として、浴室の鏡の汚れがあります。こちらはアルカリ性の性質を持っています。

「湯垢」は、水道水の中のマグネシウムと石鹸の成分が化合したもので、酸性の性質を持っています。

アルカリ性の水垢には酸性の洗剤(クエン酸など)、酸性の湯垢にはアルカリ性の洗剤(重曹など)が有効です。

洗面台のボウルや台所のシンクの部分には水垢がついているので、柚子の皮で磨くと汚れがよく落ちます。

最後は、スポンジでこすって洗い流しましょう。ピカピカになるとともに、いい香りも広がります。

さいごに

ゆず湯にしようと、ゆずを買ってきました。

しかし、考えてみるとゆず湯だけではもったいない。なので、いろいろ調べて3つの方法をご紹介しました。

部屋に丸ごと置いておくだけでも、いい香りが広がっています。ゆず袋などを作っている間は、とても幸せな気分になりました。

いつもは精油にお世話になっていますが、この時期だけは、果実を生活に取り入れてみました。

これからしばらくゆずの香りに癒された生活が続きそうです。

重曹を使った掃除についても、合わせてどうぞ。

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