シンガポールへの入国は、事前に電子入国カードを申請しておくと便利です。実際に事前申請して、入国したようすをご紹介します。
電子入国カードとは
シンガポール政府は、2019年8月14日以降、電子入国 カードアプリ「SG Arrival Card (エスジーアライバルカード) 」の利用対象者を大幅に拡大しました。この電子入国カードシステムは、入国の14日前から シンガポール移民局の公式サイトや、スマホのアプリ「SG Arrival Card (Beta)」で申請できます。
現在、この電子入国カードと従来の紙の入国カードの両方を利用できます。紙の入国カードは航空機内で配布されます。
The use of the Electronic Arrival Card (Beta) e-Service is free of charge. (電子入国カードの申請は無料です。)ICA | Electronic Arrival Card (Beta)
ネットで検索していると、有料の申請代行も見かけましたので、お気をつけください。
ただし、以下の方は申請できません。
申請できない人
- Work pass applicant (就労ビザ申請者)
- Cruise passenger (クルーズ船の乗客)
出所:ICA | Electronic Arrival Card (Beta)
入力から送信までの流れ
step
1プロフィール(Profile)の登録
step
2旅程情報(Trip Info)の登録
step
3送信
現時点(2020年2月6日現在)での対応言語は英語のみです。しかし、難しい点はありませんでした。以下のサイトよりアプリ(無料) を入手できます。
- App Store (iOS):SG Arrival Card on the App Store
- Google Play (android):SG Arrival Card - Google Play
ただし、iOSのアプリは不具合が多く、私のIPhoneでは申請できませんでした。
上手くいかなかったケース (iOS)
SG Arrival Card アプリを開いたら、最初に「Profile」を登録します。私は一人旅なので、「Individual Submission」を選びました。
すると「Create Profile」に飛びますので、右上の「+」から新規登録します。
Create Profile
Create Profile(プロフィール作成)は簡単です。スマートフォンのカメラでパスポートのMRZ(machine-readable zone)部分をスキャンするだけでOKです。MRZ部分とは、パスポートの顔写真のページの下にある英数字(2行)です。
ここまでは順調でした。
スキャンが終了すると青の✔が出て、パスポート情報(氏名・性別・生年月日・パスポート番号・パスポート有効期限・国籍などが読み込まれます。

名前と性別、パスポート番号、居住国、国籍、パスポート有効期限だけは正しく表示されましたが、他は間違いだらけです。パスポートの有効期限は正しく読み込まれたのですが「Please enter a valid date」と表示されています!
間違っている情報を修正したり、最初から手入力で登録しようとしたのですが、「Validation Failed」の表示が出てうまくいきませんでした。なので、「Save(保存) 」ボタンまでたどり着けません。
どうやら、iOS (iPhone) だと正しく操作できないようです。他の方のブログでも同様に「申請できない」と書かれていたのを見ました。なので、PCでやってみることにしました。なお、Androidではうまく読みこまれるようです。
PCでの登録 (Web申請)
PCからの申請は、以下です。
- SG ARRIVAL CARD (BETA):e-arrival-card (PC用)
最初の画面には3つのカテゴリーが表示されます。
- Individual Submission(個人申請)
- Group Submission(グループ申請)
- Update a Submission(提出後の修正)
申請方法は基本的アプリと同じですが、全てて入力となります。送信後に、申請内容に変更が生じたときや、間違って申請したと気づいたときは、【Update a Submission】で修正し、再送信できます。名前を含む全ての情報が修正可能です。
※旅行をキャンセルして入国しなくなった場合は、そのまま何もせず、次回新しく登録すれば大丈夫です。
あくまで入国書類の提出なので、入国許可が確約されるものではありません。
Web申請の面倒なところは、すべて手入力になることです。なので、パスポートを見ながら間違いがないよう入力しましょう。難しい点はありませんでしたが、ちょっと迷いそうな点を、以下にご紹介したいと思います。
個人情報の登録
名前はパスポートの順通り「姓・名」で記入します。
全て英数字で入力しますが、英語は自動で大文字になります。年月日は選択式、居住国や本籍などはプルダウン式で入力できます。
- Place of Residence(居住国・都市):
「Place of Residence」の部分は、「TOKYO」と入れると、候補が出ました。なので、選択するだけでした。
- Email Address(メールアドレス):
メールアドレスの入力は任意ですが、出入国カード提出後の自動返信メールが届くため、入力をおすすめします。
- Contact Number(連絡先):
シンガポールで連絡が取れる電話番号が望ましいです。日本の電話番号を入力する場合、国番号は「+81」で、そのあと、最初の0を省いた電話番号を入力します。自動的におかしな部分でハイフンが入りますが、気にしなくても大丈夫です。
入国情報
次は入国情報を入力します。
- Mode of travel(入国手段):
AIR(空路)/LAND(陸路)/SEA(海路)から入国の交通手段を選択します。
上記で AIR(空路) を選択した場合
さらに、COMMERCIAL(商業便)もしくは、PRIVATE(プライベート便)を選択します。COMMERCIAL(商業便)を選択した場合、右横に利用する航空会社を選択 (プルダウン式) した後、到着の便名を入力します。
- Type of Accommodation in Singapore:
HOTEL (ホテル)、PRIVATE RESIDENTIAL (住宅)、OTHERS (その他) から選択します。 【上記で HOTEL (ホテル) を選択した場合】
プルダウン式の選択肢です。該当ホテル(ABC順)を選びます。選択肢にない場合は、OTHERS を選択後、ホテル名を入力します。ただし、Airbnb (エアビーアンドビー) など民泊を予定している方は注意が必要です。
Airbnb シンガポールでは短期の住宅賃貸は「違法」となっています。
以下、都市再開発庁(URA: Urban Redevelopment Authority)の公式サイトからの抜粋です。
Under the law, they are not allowed to be used for short-term accommodation – defined as stays of less than three consecutive months. An example of short-term accommodation is when short-term visitors, such as tourists, book and stay at such properties for a few days. https://www.ura.gov.sg/Corporate/Property/Residential/Short-Term-Accommodation
- Last City/Port of Embarkation before Singapore:
「シンガポール入国前の出発地」を選択します。サーチ欄に「Japan」 を入力すると、都道府県+主要都市の選択肢がABC順に表示されます。該当する組み合わせを選びます。
- Next City / Port of Disembarkation after Singapore:
「シンガポール出国後の目的地」を選択します。単純に往復する(出発地と目的地が同じ)場合は、「Same as Last City」の横のボックスに☑を入れると、自動的に出発地と同じ地名が入力されます。
- Others
「Others(その他)」の質問には、まず「Yes / No」で答えます。
① Have you ever used a passport under different name to enter Singapore? (過去に違う名前のパスポートでシンガポールに入国したことはありますか)
② YESの場合、旧姓など以前のパスポート名を入力します。
③ Have you traveled / Will you travel to Africa or South America in the 6 days prior to your arrival in Singapore ?
(シンガポール到着の6日前までにアフリカや南アメリカでの滞在歴はありますか。)
確認
「Preview」をクリックすると、入力した画面を確認することができます。間違いがないか確認した後、「Submit」をクリックすると、ロボット避けの数字が表示されます。表示された数字を入力すると、「DE No」が発行されました。あとは印刷しておきます。
入国審査
入国審査(パスポートコントロール)で、パスポートに「e-チケット」と「印刷しておいた『DE No』」を出したところ、パスポートだけ受け取られました。後は、両手の指紋を登録して終了です。終了後に使用できる消毒液もありました。簡単に終了しました。
出入国自動化ゲート
シンガポール入国管理局(ICA)は8月28日から、条件付きで日本のパスポート保持者を対象に、出入国時の自動化ゲート「フリークエント・トラベラー・プログラム (FTP) 」の利用を認めています。
FTPの対象は、以下の条件をクリアした方です。
- パスポートの残存期間が6カ月以上
- 直近24カ月の間に少なくとも2回シンガポールを訪問
- 6歳以上の日本のパスポート保持者
※利用に際しては事前申請(無料)が必要です。ICAビルのビジターセンター、チャンギ空港第3ターミナルの登録センター、マレーシアとの国境のウッドランドとトゥアスの両チェックポイントが申請場所となります。
出所:シンガポールの出入国自動化ゲート、日本人も使用可能に(シンガポール) | ビジネス短信 - ジェトロ
まとめ
シンガポールの入国前に電子入国カードを申請してみました。私の場合、PCでの申請になりましたが、思っていたより簡単にできました。シンガポールでは、申請確認できるものがあるので安心です。シンガポールに行けるようになったら、次回も電子入国カードを事前に申請しておこうと思います。
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