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月のホテルと月の香り ~リラックスアロマを作ってみました~

2021-01-11

昨年12月に泊まった「月のホテル」宿泊記の続きです。

月のホテルは、新しいので、新築の木の香りやお祝いの華の香りがほのかに漂っていました。さらに、ホテルオリジナルの香りがありました。

今回は、その月の香りをベースとして森の香りを加えて、くつろぎのアロマを作ってみました。

月の香り

月のホテルの「月の香り」は、ホテルのスタッフの方が、@aromaさんとコラボして作り上げた、月のホテル・オリジナルの香りです。

 

香りのイメージ

穏やかな光で優しく照らす「月」のイメージからインスプレーションを得た、やわらかなイメージの香りです。

酒田ゆかりの工芸品や家具の繊細で力強い木の魅力を味わいながら、本を選んでくつろぐひと時合わせ、ひらめきを与え、身も心も穏やかに整える原料を選びました。 (ホテルでいただいた資料より)

ダメもとで香り成分について尋ねてみると、とても親切なスタッフの方が、「月の香り」のブレンドを教えてくださいました。

 

月の香りのブレンド

 

最初、香りを嗅いだ時、クスノキ科の木の精油の香りを強く感じました。
momoka

 

月の香りは以下の精油で構成されています。

  • ラベンダー(多分、真正ラベンダーだと思われます)
  • ヒノキ
  • ロサリナ
  • フランキンセンス(乳香)
  • サンダルウッド(白檀)
  • ホーウッド

頂いた資料によると、ベースとなる香りが、「フランキンセンスウッド」だそうです。フランキンセンスウッドは、「フランキンセンス」・「サンダルウッド」・「ホーウッド」で構成されています。

このうち「ホーウッド」がクスノキ科の樹木です。

以下で、それぞれの特長などを見ていきたいと思います。

 

フランキンセンス

学名: Boswellia carterii

フランキンセンスは、中東のイエメンやオマーン、ソマリアなどに自生するカンラン科の木 (樹高3~7mの低木) から採れる樹脂を指します。樹皮の内側に樹液が蓄えられており、樹皮に傷がつくと液が出てきます。その樹脂を水蒸気蒸留したものがフランキンセンスの精油です。

元エミレーツ航空のCAさんから、とても貴重な、中東のオマーン産のフランキンセンスの樹脂をいただきました。

ヨーロッパでは、「振り香炉」という金属製の球状の入れ物にフランキンセンスなどの薫香を入れて、キリスト教をはじめとする、各種宗教儀式に神聖な香りを燻らせるための道具として使われます。

香りを表現するのは難しいのですが、スパイシーで、心が落ち着くような、心が洗われるような神聖な香りだと感じました(場所が教会だったからかもしれませんが)。ベースの香りに使われ、調和に最適だそうです。

フランキンセンスは心に静けさをもたらす作用があるとされ、瞑想やヨガの際に焚くといいとも言われています。

なので、ホテルの部屋の香りに最適な精油だと思いました。

 

サンダルウッド

学名: Santalum album

古くから、仏具類や工芸品などに使用されてきたインド産のサンダルウッド (Santalum album) は、白檀 (びゃくだん) として神社仏閣でも親しみのある香りです。ただ、近年乱獲の影響で、インド産は保護され、オーストラリア産のサンダルウッド (Santalum spicatum) を使用するようになってきました。

少し甘みを感じる深く、落ち着く香りです。こちらも、ホテルで寛ぐには最適な精油ですね。

 

ホーウッド

学名: Cinnamomum camphora CT Linalool

ホーウッドの和名は、芳楠 (ホウショウ) 、クスノキ科の樹木の木部の精油です。ちなみに、同じ木の葉の精油は、ホーリーフといいます。

とてもいい香りとされる「リナロール」という芳香成分が90%以上含まれています。

 

momoka
香りの好みは人それぞれですが、個人的に、クスノキ科の香りが大好きです。

 

同じく、リナロールを多く含む精油の精油に、クスノキ科のローズウッド(シャネルNo.5に入っています)がありますが、ブラジル産のローズウッドが、ワシントン条約の取引規制により入手困難になったため、代用品として、近年このホーウッドが注目されています。

また、ローズウッドと似た芳香成分を持つ日本産の精油として、クロモジがあります。

クロモジがより花のような香りが強いのに対して、ホーウッドは、甘さ控えめのスッキリ感があります。どちらもリナロールが90%以上という点が同じですが、残りの微量な成分の香りの違いが、それぞれの特長を生み出しているようです。

 

ロサリナ

学名: Melaleuca ericifolia

ロサリナはフトモモ科の樹木です。

その精油は、リナロールと1.8シネオールを多く含んでいるので、花の香りと清涼感の両方を感じます。また、同じフトモモ科のティーツリーの仲間であり、リナロールを多く含むことから「ラベンダーティートリー」とも呼ばれます。

オーストラリアでは、風邪などの呼吸器症状の緩和や感染症予防や心身のリラックスのために使用されているそうです。

月の香りは、とても落ち着く好みの香りでした。なので、販売しているところを尋ねたのですが、ホテルのオリジナルで非売品ということでした。

 

momoka
ということで、ベースの香りだけ買って、アレンジしてみました。

 

月の香りと森の香り

今回買い足したのは、フランキンセンスウッドです。月の香りのベースになっている香りです。

 

これだけでも、十分癒される香りなのですが、ロサリナは手に入りにくかったので、代わりに日本産のクロモジを加えてみることにしました。

 

森の香り・クロモジ

クロモジ(木部)の芳香成分には、ロサリナと同じ「リナロール」と「1.8シネオール」が含まれています。木部を水蒸気蒸留法で抽出した精油ですが、花のような甘い香りがする日本の森から生まれたアロマです。

 

 

オリジナルアロマ

フランキンセンスウッドを2滴、クロモジの精油を1滴、アロマストーンに垂らしてみました。

スプレーを作る前に、アロマストーンやムエットに垂らしてみると、どんな香りになるかイメージができます。

ムエットとは、 試香紙のことです。香水売り場に備え付けられているあの細長い紙のことです。

 

momoka
フランセンスウッドだけでも好きな香りだったのですが、クロモジを加えると、よりスッキリした香りになりました。

 

材料

  • 精油:10滴
  • 無水エタノール:5ml
  • 水: 45ml
  • ビーカーなど量を測れるもの
  • ガラスのスプレー容器

精油の力でプラスチック容器が溶けてしまう場合がありますので、ガラスの容器をおすすめします。

 

作り方

  1. スプレー容器に無水エタノールを入れる
  2. フランキンセンスウッドとクロモジ精油を、合わせて10滴になるように(敏感肌の人は1〜3滴)加えて溶かす
  3. 水を45ml入れ、蓋をしめてよく混ぜる

フランキンセンスウッドとクロモジの割合は、お好みで変えると、いろいろな香りが楽しめます。

 

濃度計算

通常、精油の1滴は、0.05mlです。50mlの水と無水エタノールに対して、10滴の精油を加えると、濃度1%となります。

計算方法

  • 50ml(希釈液の量) x 1% (希釈濃度) = 0.5ml(エッセンシャルオイルの量)
  • 0.5ml ÷ 0.05ml(エッセンシャルオイル1滴) = 10滴(エッセンシャルオイルの滴数)

注意

  • 精油の原液は直接肌に付かないよう注意し、もしついた場合は水で洗い流したり、キャリアオイルでふき取って下さい。
  • 出来上がったものは、精油を使っているので、火のそばには近づけないでください。

 

コロナ禍の香り

ところで、新型コロナウィルスに感染すると、嗅覚に異常がでるというサインがあるようです。

そのため、PCR陽性者が隔離中に持って行ってよかったものとして、精油 (100%エッセンシャルオイル) が挙げられていました。香りはなんでもいいようです。

しかし、精油(100%エッセンシャルオイル)は芳香成分が凝縮したものです。濃い香りをそのまま、そしてたくさん嗅いでいると、その芳香成分がもつ効能が体に別の影響を与えてしまうかもしれません。

なので、禁忌や注意事項がない精油で試されるといいと思います。もしくは、スプレーなど希釈して香りを確認することをおすすめします。

ちなみに、今回使った「フランキンセンスウッド」と「クロモジ」の精油(水蒸気蒸留法にて抽出)には、禁忌や注意事項はありません。ただし、自然由来のモノですので、香り(精油)により気分が悪くなったり、不調を感じられたりする場合は、直ちに使用を中止してください。

 

滞在のあとで

オリジナルの香りができたので、滞在を思い出しながら楽しんでいます。

ところで、私が月のホテルに滞在した時に、キャンペーンを実施していました。

ホテルの素敵な部分を写真に撮って、インスタグラムにハッシュタグを付けてあげるだけです。第一弾は、お米(つや姫)10kgが3名に当たるという、太っ腹な企画でした。なので、応募してみました。すると・・・

 

momoka
ラッキーなことに当選しました!

 

当選のお知らせをいただいた後、すぐに送られてきました。ちょうど、お米買わなきゃなぁ~と思っていたので、うれしさ倍増です!

ホテルも素敵だったし、スタッフの方も親切。レストランの食事も美味しかったです。さらに、つや姫!

コロナが落ち着いたら、お礼もかねて、またぜひ泊まりに行きたいと思います。

 

さいごに

前回泊まったホテルの「月の香り」にとても癒されたので、ベースの香りを取り寄せて、思い出しながら作ってみました。

精油のブレンドは、配分によって香りが異なってきます。今回は、クロモジを加えてみたので本家「月の香り」とは少し違ったものになってしまいましたが、それでも落ち着く香りが出来上がりました。

またしばらく家にいる時間が多くなるので、今年の冬は、この香りを楽しみたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございます。

 

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