ヨーロッパには直行便で簡単に行けるようになりましたが、あえての経由で、大好きな飛行機の旅を楽しんでいます。現在、カタール航空のA350の機内には「Qsuite」というドア付き個室のビジネスクラスが搭載されていますが、ヨーロッパの短距離などは旧型シートもあります。なので、かえって懐かしい?ミュンヘン→ドーハで利用した旧型シートのようすを元CA目線でご紹介します。よろしければ、どうぞお付き合いください。
カタール航空
カタール航空 (QR)は、中東の国カタールの首都・ドーハを拠点としています。
カタール航空は1997年、わずか4機の航空機で運航を始め、その後、大きな経済発展により急成長を遂げ、2014年に総2階建ての超大型機材エアバスA380旅客機を導入するなど、新しい機材を次々に導入し、常に挑戦を続けているエアラインです。
英国の航空サービス格付け会社であるスカイトラックスの「2017ワールド・エアライン・アワード」で1位にもなっている航空会社です。
A350
A350XWB (eXtra Wide Body=エクストラ・ワイド・ボディ) はエアバス社の旅客機で、くるりんとした翼の先、ウイングレットが特徴です。現在、日本線 (羽田とドーハ間) に就航しているのですが、この時はまだ就航していなかったので、就航都市を探して乗ってきました。
路線は、ドイツのミュンヘンからドーハです。ゲートに近づくと、ちょっと見慣れないタヌキな外見の飛行機がありました。くるりんとした翼の先のウイングレッドに黒いコックピットの窓枠 。行きのドーハからミュンヘンは、機材変更となってしまったので、帰りも・・・?とちょっと不安だったのですが、念願のA350の初フライトです!!
開放感のある機内
日本の空はダウンサイジングの傾向にあるので、久しぶりに開放感のある機内に入りました。A350XWBの座席数は、ビジネスクラス13席、エコノミークラス283席です。大型機ではないのですが、アーチ型の高い天井や横幅を広く設計されているので、解放感があります。
従来、機内の気圧は地上8,000フィート(約2,400m)、富士山の5合目と同じ気圧に設定されています。しかし、A350はB787と同じく、3合目付近の6,000フィート(約1,800m)の状態に保たれていて、最先端の高性能空調システムにより、数分ごとに清浄された空気が客室を循環しているそうです。
何にいいかというと・・・機内の湿度が上がって、お肌の乾燥が少ないように改良されているのです。
荷物棚
他のエアラインと大きく違うのは、真ん中の席の上には荷物棚がなかったことです。両側に大きなものがあり、開閉もしやすかったです。小さな(コロコロつき)スーツケースなら、2個は余裕で入る大きさです。キャセイパシフィック航空は、同じA350でも中央に荷物棚があるので、このデザインになっていることで機内の開放感がさらに高められています。
座席仕様
座席は、全てが通路に面した1-2-1の配列です。完全フラットベッドにできる80インチ(230.2㎝)のシートピッチで、足を伸ばしても楽々です。
座席の右前方・下部の引き出しには(長距離戦のみ)スリッパが入っています。スリッパを取り出したら、靴入れとして使えます。外資系のエアラインでは、スリッパがないところが多いので嬉しいです。しかも、フカフカのQRのスリッパは、使い捨てがもったいないくらいしっかりしています。
シートベルトサイン
シートベルトサインもLED、華やか、明るいです。こういうところが新しい飛行機だなぁ・・・と思うのは私だけ(笑)?
エンターテイメント
映画など、機内のエンターテインメントを楽しむために、座席のそばにあるコントローラーを使います。A350では、前方のモニターをタッチすることでも操作できます。日本語の字幕・吹替えの映画もありますが、いまいち面白いものが少ない気がします。
ヘッドフォン
最近ではビジネスクラスのスタンダードになりましたね。ノイズキャンセラーのヘッドフォン。長時間、耳にあてていても、あまり痛くはならなかったです。これをつけて寝ると結構熟睡できました。
お手洗い
お手洗いで日本の航空会社の飛行機にはないものを見つけました。注射器・針用のごみ箱です。糖尿病の方でインシュリン注射とかされた場合に使うのでしょうか。
カタール航空のお手洗いは、航行中でもよく清掃されていて、とても清潔です。ストレスフリーで快適性がアップします。歯ブラシや髭剃りも常時セットされています。同じカタール航空でも、ボーイング社の飛行機・B787のお手洗いには窓があるのですが(下の写真)A350にないのが、唯一の残念ポイントでした。
B787のビジネスクラスのお手洗い・窓付き
機内照明
カタール航空はA350XWBのローンチカスタマー(航空機の新規開発にかかわる航空会社)なので、自分たちに要望をダイレクトに新型機に反映させることができ、カタール航空がリクエストしたことがグローバルスタンダードとなります。例えば、機内照明のLEDライトの種類。これは1万通り以上もあるそうで、ライトの色を変えて少しずつ時差に体を適応させることができます。
ウェルカムドリンク
搭乗後、落ち着いた段階でウェルカムドリンクについて尋ねられます。カタール航空では、2種類のシャンペンが搭載されています。他の航空会社のビジネスクラスのシャンペンは1種類が普通なので、ここも差別化されています。せっかくなのでロゼをいただきました。お酒を飲まれない方には、ジュースや温かい飲物など、機内にあるものだとなんでも対応してくれます。
ところで、カタール航空のCAさんの英語は、ノンネイティブにも容赦なく、早いです。でも最初にウエルカムドリンクとともに、おしぼり(温かい?冷たい?)について尋ねられますので、知っておくと、ちょっと旅慣れた感をかもしだせるかも・・・(笑)
私が好きな座席
ミュンヘンからドーハのフライトは、機首に向かって右側、「K」の座席がいいようです。6月のこの時期、お天気がよかったので、きれいな雪山を楽しめました。
窓には電子シェードを用いた大型の窓が取り付けられています(昔の飛行機にはカーテンが付いてたのですよ。)
機内食
カタール航空のビジネスクラスでは、好きなものを好きなだけ、好きなように頂くことができます。なので、可能ならメインを2種類なんてこともできるみたいです。
ワイン
まずは、オーストリア・リースリング、白ワインで食前酒。スッキリしてて美味しかったです 。
次にいただいたのはフランスの白ワイン。フルーティなお味で、お魚のお料理との組み合わせが良かったです。
お食事
前菜とメインはふつう・・・。トマトスープ、アイスクリームが美味しかったです。スープとアイスクリーム!これは外れがない気がします。
ギャレー
飛行機の前方にあるギャレー(キッチン)も見せてもらいました。開放的な客室と違って、狭くて、ちょっと働きにくそうですね。
オープンスポット
ビジネスクラスだと、到着時にバスでターミナルまで移動する場合、専用のバスが用意されます。全員座れるのですが、特別感があるエミレーツ航空のお迎えバスに比べるとちょっとさみしい・・・。
さいごに
ミュンヘンからドーハまでの飛行時間は5時間。飛行機についてもいろいろ説明を受けました。初A350の乗り心地は、やっぱり快適でした。
現在、日本発着のA350は、「First in Business」をコンセプトにしたQsuiteが導入されています。Qsuiteの搭乗機はこちらでどうぞ。
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