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森と水のいやし ~函館・大沼公園~

JR 函館駅から特急列車で約30分、大沼公園駅から歩いて5分の場所にある大沼国定公園へ行ってきました。函館市内から簡単にアクセスでき、大沼湖や小沼湖、北海道駒ケ岳の雄大な自然を気軽に楽しむことが出来ます。平日の朝早い時間に訪れると、ほぼ貸し切りという贅沢を味わうことができました。久しぶりに、マスクを外して深呼吸、木々のパワーをもらうことができた大沼国定公園での散策をご紹介します。

 

函館からのアクセス

大沼国定公園までは、バスでも行けますが、JR函館駅から列車を利用しました。蜜をさけるために、朝早くに出かけます。

普通列車に乗ると、50分かかります。

一方、特急だと乗車時間は29分ですが、1,270円です。

 

今回は、普通列車で出かけました。
momoka

 

理由は、買っていたチケット「はこだて旅するパスポート」を使いたかったからです。

はこだて旅するパスポート

「はこだて旅するパスポート」は、JR函館駅のみどりの窓口で買いました。「はこだて旅するパスポート」は、JR線だけでなく、函館バス、市電にも利用できます。大沼国定公園の往復にも利用できますが、普通車のみです。なので、少し早くに出て、8時18分の列車に乗ることにしました。

ところで、JRイン函館は本当に便利でした。部屋から出て、セルフチェックアウト機でチェックアウトして、荷物を預かってもらい、10分後にはホームに着いていました。

ホテル
函館観光の拠点におすすめホテル ~JRイン函館~

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過去記事がうまくリンクできていませんでした。見辛くてすみませんでした。

 

列車のようす

大沼公園駅へ向かう車両は、1両でした。出発の15分くらい前に乗り込みましたが、思っていたより多く(と言っても、十分に距離は保たれていますが)の人がいました。2人掛けの座席はうまっていましたが、かろうじて、目的地まで4人掛けのボックスシートを1人で利用できました。

窓は自由に開けられるので、換気は十分すぎる車内でした。

 

momoka
遅れている列車の待ち合わせで、途中、函館北斗駅(新幹線駅)で時間調整しました。急ぐ旅ではないので、のんびり待っている時間も楽しかったです。

 

便利な列車ですが、1時間に1,2本と大沼公園駅までの本数は少ないので、事前に JR北海道・時刻表 で確認することをおすすめします。

 

大沼公園駅

 

少し遅れて列車は大沼公園駅へ着きました。列車に乗っていた人は、新幹線に乗り継ぐ人か、こちらで降りる人が多かったです。

大沼公園駅は、かわいい、昔ながらの駅です。列車が来るたびにドアが開いて、ホームに行くことができます。自動改札機なんてありません。駅員さんがホームへのドアのそばで対応してくれます。「はこだて旅するパスポート」は、見せるだけでOKでした。

 

大沼国定公園

大沼国定公園には、時間や体力に合わせて散策できる、さまざまな散策路があります。駅前にはレンタルサイクルのお店もありますので、湖を一周することもできます。自転車だと1時間くらいだそうです。

私は、木々の間を歩きたかったので、駅から歩いて、公園広場の方へ向かいます。その前に・・・

大沼観光交流プラザ

大沼国際交流プラザ (大沼観光案内所) に立ち寄りました。ここは、観光案内はもちろん、散策後の休憩スポット、カフェ、そして列車やバス待ちの時間を過ごす場所として利用できます。館内にはロッカー (有料)、無料Wi-Fi もあり、お弁当も持ち込み可能だそうです。

  • 開館時間 8:30~17:30 年末年始(12/31~1/2)は休館です。

駅舎のそばには公衆トイレもありましたが、掃除中は、大沼国際交流プラザのお手洗いが案内されていました。

小さな森のような場所を歩くので、その前に見どころなどの情報を得たかったのですが、注意事項もありました。赤い葉柄があるウルシには注意が必要なようです。

 

島巡りの路

朝9時半ごろ、ほとんど人はいませんでした。なので、7つの島をめぐる「島巡りの路」を歩くことにしました。

今年の函館は、猛暑だそうです。朝は曇り空だったので、幾分か過ごしやすかったのですが、湿度が高くて、マスクをしたまま歩くと汗ばんできました。行きかう人もいないので、マスクを外して、散策することにしました。

大沼公園広場から駒ケ岳を正面に見て左手、「後楽橋」を渡ると「島巡りの路」の入り口です。各所に案内板があるので、迷うことなく散策できます。

太鼓橋の「公魚橋」を渡ると駒ケ岳がきれいなスポットがあります。

駒ヶ岳は、標高1,131mの活火山で、渡島 (おしま) 半島のシンボル的存在です。

かつては、富士山のような円錐形の山容をしていましたが、5万年~3万年前の大噴火により山頂部分が崩れ落ち、幾度の噴火を経た後、1640年の大噴火により剣ヶ峰、砂原岳といった複数の急峻な頂となだらかな裾野を合わせ持つ現在の姿になったと言われています。駒ヶ岳

http://onumakouen.com/ より

お天気はだんだん良くなったのですが、湿度が高い日で、この日は駒ヶ岳の特徴的な頂上が見られませんでした。なので、公式サイトから写真をお借りしました。

コースは、森の中を歩いたり、湖を見たり・・・といろいろ楽しめます。途中、スイレンが湖面を覆っていました。

本来は一周50分くらいのコースです。整備された道なのですが、木々や花を見ながら歩くので、なかなか進めません (笑)。着いたときは誰ともすれ違わなかったので、久しぶりにマスクを外して深呼吸しました。久しぶりの森林浴です。

森林浴で免疫力を回復

森林浴とは、森を歩き、清らかな空気に吸い込み、自然に触れることで精神的安らぎを得る行為です。森の空気に包まれ免疫力を高めて、本来のあるべき体の状態にもどしていきます。森の中で五感を刺激すると、効果はより高まると言われています。

森林浴の効果については、いろいろ検証が行われ、科学的な根拠に基づいている理論もあるようですが、ここでは難しいことは抜きにして、2つの事象に注目します。それは、フィトンチッド(phytoncide)と、マイナスイオン(negative air ion)です。

フィトンチッドとマイナスイオン

フィトンチッドとは、植物が傷つけられたときに樹木などが放出する殺菌力をもつ揮発性物質のことです。

このフィトンチッドには、微生物の活動を抑制する作用があります。森の中には、枯れ木や落ち葉、動物の死骸など悪臭の原因となるものが多くあります。しかし、森を歩いていると、そのような悪臭ではなく、爽快感が得られる空気を感じるはずです。そのような新鮮な空気を感じることができるのは、フィトンチッドの消臭・脱臭作用によるものなのです。

さたに、フィトンチッドには消臭・脱臭作用のほか、健康や癒し、安らぎを与える効果があると言われています。そのため、私たち人間も、森を歩くことで精神が落ち着きリラックスすることができるのです。

さらに、森には、マイナスイオンもたくさんあります。マイナスイオンは、副交感神経に作用し、体をリラックスさせ、細胞を活性化して疲労を回復させるなどの働きがあると言われています。

フィトンチッドとマイナスイオンを感じながら、さらに積極的に五感を刺激しながらの散策で森林浴を楽しみます。森には、五感を刺激してくれる植物がたくさんありますので (^^)

 

コシアブラ

コシアブラは、湿潤な肥沃な土地で、ミズナラやカツラなどの落葉広葉樹と混じって生えています。幹がブナのように白く、その小葉は、5枚の掌状複葉 (しょうじょうふくよう) で、トチノキに似ています。ウコギ科に属するが、トゲ の無いのが特徴です。材は、楊枝やマッチ材に使われます。

掌状複葉とは、小葉が1ヵ所から数個の方向に向って指のように分れ出ているものです。

若芽は、近年、タラノメと並んで人気の山菜です。和名 (コシアブラ) の由来は、昔、この木の樹液を漉して、槍や刀などの錆止め用の油として使われていたことによるそうです。8月ごろに花を咲かせるそうですが、残念ながら、見ることはできませんでした。

私が行ったのは緑が濃い時期でしたが、秋には、果実が黒くなり、5枚の小葉は白っぽく半透明な黄色に変わるのを見ることができそうです。

 

アオダモ

 

アオダモは、モクセイ科トリネコ属の植物です。材質は堅く、粘りがあるため、野球の木製バットの原料として知られています。

この木は、面白い性質をもっています。以下は、以前大学の研修で行った秩父の森での実験のようすです。

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折った枝を水に浸け、太陽光にあてると・・・

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大量に含まれる蛍光物質のクマリン類が水に溶けだして、水が青色になりました。この水は染料としても使われるそうです。

本当に美しい蛍光ブルーでした。アオダモの樹皮を刻んで乾燥させたものを 泰皮 (しんぴ) と言い、その生薬は、感染性の下痢や解熱に使われます。

 

エゾヤマザクラ

エゾヤマザクラは、北海道の街路樹や野山でよく見かける樹木です。薄いピンク一色のソメイヨシノと違い、エゾヤマザクラは花が咲くと同時に、赤っぽい葉の芽が開くので、花と葉で木全体がよけいに赤く見えます。

まだまだ暑い大沼国定公園でしたが、ほんの少し紅葉も見られました。これから、もっと濃い赤色に変わっていきそうです。春は花、秋は紅葉を楽しませてくれるエゾヤマザクラです。

 

ハウチワカエデ

木々の葉のグラデーションが美しい、ハウチワカエデ。まるで絵画をみているような景色でした。その隙間から優しい光が降り注いでいます。ハウチワカエデは、日本のカエデの中で一番大きな葉をもちます。天狗の団扇のような形の葉は秋には真っ赤に色づきます。

ところで、カエデの仲間は世界に129種あり、主に北半球に分布しています。日本には28種あります。

 

モミジ?カエデ?

モミジとカエデは、語源が異なるだけで意味の違いはありません。どちらもカエデの仲間の総称です。モミジとカエデの語源 モミジは、秋に草木が黄色や赤い色をもみ出す「モミズル」という動詞が名詞化したものだそうです。特に、美しい色になるカエデ類を「モミジ」というようになったそうです。一方、カエデの語源は、葉の形から「カエルの手」と言われています。

 

ミズナラ

「ミズナラ」は、ドングリのなる落葉広葉樹、楢(ナラ)の木の一種です。ナラの木は世界中に数百もの種類がありますが、「ミズナラ」は、日本の広葉樹林を構成する主要な樹木として、北海道から九州まで広く分布しています。材に水分が多いことが名前の由来だそうです。

ナラの木は英語で「オーク」と呼ばれ、古くから床材や家具、船舶などの材料に使われています。また、ミズナラの巨木の下には、マイタケも発生します。今回は探せませんでしたが・・・。

 

momoka
しかし、ウイスキー好きな方なら、こちらを思い出されるのではないでしょうか。

 

ミズナラ樽のウイスキー

ミズナラて作られた樽は、ウイスキーの熟成工程に欠かせない木樽の種類のひとつです。

ミズナラ樽で熟成すると、ミズナラ材そのものの香りや成分がウイスキーを彩ります。その特徴的な香りの源として、ミズナラ樽は近年「ジャパニーズオーク」とも呼ばれて、人気があります。

樽を繰り返し使用するうちに、白檀(ビャクダン)や、伽羅(キャラ)などの香木を思わせる、独特な香りをもつウイスキーになるそうです。

 

Table De Rivage

 

Table De Rivage (ターブル・ドゥ・リバージュ) は、窓辺の景色がモネの絵画のような、湖畔のカフェレストランです。開放感いっぱいの湖上テラスでは、ゆっくりと穏やかな湖を回りながらランチをいただけます(要予約)。

行く前にネットで見つけたお店ですが、残念ながら定休日でした。ランチは次回のお楽しみに・・・。

 

路沿いの花々

水辺に咲いていたハッカです。見ていた写真と違っていたので、写真を撮ってあとで調べてみようと思いました。国立公園なので、木竹以外の植物、または落葉、もしくは落枝の採取禁止です。なので、香りを確かめることができません。

ちなみに、歩く前に見た写真はこちらです ↑ 少し花の色が違うので、大沼国際交流プラザのスタッフの方に尋ねてみました。すると、わざわざ調べて下さり、「葉っぱの形と花の雰囲気が同じなのでハッカだと思う」と教えてくれました。北海道のハッカは、アロマに携わっている者にとって憧れの植物です。実際に生えている状態を見られて、うれしかったです。

 

 

普段は精油で楽しんでいます。まだまだ暑い日が続いているので、アロマストーンに1滴垂らして、そばに置いておきます。ほんのり香るくらいでも十分いやしてくれるので、この夏は大活躍しました。

ホツツジ とても小さな白い花がたくさん咲きます。よく見ると花びらがカールしていて可愛いです。

名前は分からなかったのですが、小さな白い花が風に揺られていました。

コースの最後の方は、深い森のようになりました。

フィンランドにヌークシオ国立公園という森があります。もう一度行きたいと思っていて、なかなか叶わなかったのですが、大沼国定公園を歩いていて、ちょっとその雰囲気を味わうことができました。

大島の路

大沼公園広場に戻ったあと、「大島の路」を散策しました。こちらは15分ほどです。こちらの路は舗装されていますので、車椅子やベビーカーも安心です。

さいごに

函館駅への帰りの列車は2両でした。今回は、半額になった「はこだて旅するパスポート」を購入できたので、大沼国定公園まで足を延ばしてみました。のんびりできたらいいな・・・くらいの気持ちで行ったのですが、美しい景色をみながらの森林浴ができるとは思ってもいませんでした。

函館市内だけでも十分に楽しめますが、時間があれば、ぜひ大沼国定公園を散策することをおすすめします。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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