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大掃除にアロマ (精油) を加えてみませんか ~スギとヒバの精油~

2020-12-09

いらすとや

12月に入り、少しずつ年末の大掃除を始めました。

大変な大掃除を少しでも気分よくしたい!そう思って、便利な洗剤の重曹に、掃除におすすめの精油を加えてみました。

重曹

大掃除に役立つ「重曹」。100円ショップなどで買えるものですが、家の中のいろいろな場所の掃除に使えるので、この時期大活躍の一品です。

重曹のはたらき

重曹の正式名称は「炭酸水素ナトリウム」です。「重炭酸」「ベーキングソーダ」とも呼ばれています。

重曹は弱アルカリ性の性質を持つので、酸性の臭いを中和する働きがあります。

さらに、重曹には研磨効果もあります。サラサラな粉なので、クレンザーを使ってこすると傷がついてしまう素材でも、重曹を使えば傷をつけずに汚れを落とすことができるので重宝しています。

ただし、重曹を使ってはいけないモノや場所もあります。

 重曹を使ってはいけないもの

  • 漆器や塗装品、傷がつきやすいもの
  • アルミや銅製品
  • 大理石
  • 畳、ゴザ、ジュートなどの天然繊維
  • 無塗装の木材(白木)

注意点だけ気を付ければ、大変便利な洗剤です。

今回加える精油も、素材によってはシミになることもありますので、使用する前に、目だたない箇所で試してみることをおすすめします。

掃除にぴったりな精油

精油の香りによるリラックス効果だけでなく、消臭や抗菌、防虫などの効果が期待できる精油もあるのです。

今回ご紹介する日本産精油のうち、掃除におすすめの精油には以下のようなものがあります。

精油と期待される効果

  • モミ:殺菌
  • スギ:抗菌・防虫
  • ヒバ(アスナロ):消臭・抗菌・防虫
  • ヒノキ:抗菌

掃除に取り入れることができる(消臭や抗菌効果が期待できる)精油は他にもありますが、禁忌や注意事項がないモノを選びました。

これらのうち、今回は、「スギ」と「ヒバ」の精油をご紹介します。

スギの精油

学名: Cryptomeria japonica

  • 科名・属名:スギ科スギ属
  • 抽出部位:葉
  • 抽出方法:水蒸気蒸留法
  • 主な芳香成分:αピネン、サビネン、ミルセン、リモネン、テルピネン

学名の「Cryptomeria japonica」からも分かるように、スギは日本に生息する固有種です。北海道から屋久島まで広い範囲に生息し、屋久杉や吉野杉といった多くの地域品種があります。

建材としても古くから使用され、日本人にとてもなじみ深い植物です。

杉というと花粉症を連想される方も多いも思いますが、精油は花粉と同じ刺激は発生しないため、問題なく使用できるそうです。実際、花粉症の方が使用されても問題なかったとも聞きました。

ただ、「杉」という言葉のイメージに、苦手意識を持たれる方もいらっしゃいます。

スギの精油は、マッサージ用など肌へ使うことはありませんが、部屋の消臭に最適な精油です。

ネット検索をしていて、下記のようなエピソードを見つけました。

私の経験では、杉の脱臭効果が凄かったというエピソードがあります。むかし、ある大工さんの作業場のトイレが、カベ・天井が杉板の手作りのポットン便所でしたが、トイレの匂いは全くせずに、杉のいい匂いがしているのには、ビックリしました。森呼吸の家

同じような話は、床材を研究している大学院の仲間からも聞いたことがあります。「杉板の部屋にいると、2時間くらいで悪臭が消えた」というお話でした。

その杉の芳香成分を集めたものが「スギの精油」なので、納得です。

momoka
それでもやっぱりスギは・・・。という方におすすめの精油は「ヒバ」です。

ヒバ(アスナロ)の精油

学名: Thujopsis dolabrata /Thujopsis dolabrata var. hondae

  • 科名・属名:ヒノキ科アスナロ属
  • 抽出部位:木部
  • 抽出方法:水蒸気蒸留法
  • 主な芳香成分:ツヨプセン、ヒノキチオール、αピネン

ヒバの別名アスナロは、漢字では「翌檜」と書きます。ヒノキ科ですが、ヒノキより低木なので、 明日 (翌日) 檜 (ヒノキ) になろうとしている木と言われ、付いた名だそうです。

葉の色は、ヒノキの緑よりも濃く、面積が大きめです。低い位置でも生きていけるよう、少しでも光を上手に利用する仕組みができているのでしょうね。

ヒバの種類

ヒバは大きく分けて「北方型」と「南方型」があります。

北方型はヒバ(ヒノキアスナロ)とも呼ばれ、青森県を中心に栽培されています。一方、南方型はアスナロと呼ばれ、木曽地方から鹿児島まで広く分布しています。

この記事では、取り上げるのは、北方型の「青森ヒバ」です。

青森ヒバは、青森県の下北半島や津軽半島で多く植林されています。同じ北方型でも、地域によっても呼び名が違い、青森県ではヒバ(青森ヒバ)、北陸地方ではアテ、佐渡島ではアテビなどと言われています。

木材100㎏から1㎏しか採れない貴重な精油です。

香りの特徴

青森ヒバの香りは、深い森の香りです。ヒノキ科の木なので、イメージとしてはヒノキの香りです。

青森ヒバの主な芳香成分は、ツヨプセン (thujopsene) です。全体の7割ぐらいを占めています。ツヨプセンは、ヒバの学名が「Thujopsis dolabrata」であることから分かるように、ヒバの香りを特徴づける成分と言えると思います。

さらに、2%くらい「ヒノキチオール」という芳香成分が含まれています。

これらの芳香成分が、リラックスできる香り効果の他に、お掃除に最適な効能を持っているのです。

消臭

青森ヒバの強力な抗菌作用が、雑菌から出る不快なにおいを消臭・脱臭してくれます。天然の消臭剤としても効果的です。青森ヒバパネリング【671号】

トイレの消臭スプレーは、日本産精油を使って作っています。その際、青森ヒバ(ないときはアスナロ)を主として作るのですが、スプレーするとしないとでは大違いなのを日々実感しています。

作り方(簡単バージョン)

  1. ガラスのスプレー瓶に無水エタノール5mlを入れる。
  2. 1に青森ヒバの精油を10滴加えて、瓶の蓋をしてよく混ぜる。
  3. 最後に、瓶に水道水を45ml入れて、再び蓋をしてよく混ぜればできあがり。

2週間くらいを目安に使い切ってください。トイレ以外の消臭にも使えます。

抗菌

ヒノキチオールは、カビなど多くの菌に対する抗菌性が高いとされています。

ヒノキチオールは、台湾ヒノキ、青森ヒバ、ウェスタンレッドシーダー等の製油から分離抽出されます。

ヒノキチオールは、台湾ヒノキから発見されました。「ヒノキ」という名称ですが、日本のヒノキには存在しない成分だと、長年言われてきました。

そのヒノキチオールの含有率の最も高いものが、青森ヒバなのです。
momoka

抽出成分の種類や抽出量は抽出条件 (原料の部位・産地・抽出圧力蒸気量・蒸留時間等) によって異なりますが、水蒸気蒸留により得られた約1%のヒバ油から、約1%のヒノキチオールを得ることができるそうです。

黄コウジカビを培養し、そこに「青森ヒバ」、「ヒノキ」、「スギ」を置き、カビの繁殖を比較すると、「青森ヒバ」にはカビが寄り付かなかったという実験結果もあります。

実験の結果はこちら >>> 菌から守る【殺菌・抗菌】

防虫

強い抗菌作用とともに特長的なのが、青森ヒバの防虫効果です。このような特性から昔から社寺仏閣などの重要建築用材としても使用されてきました。

ヒバ材を用材とした古い建物を調べてみると、青森県下の寺院、仏閣をはじめ昔から残っていて、それが三百年も経つのに、白アリもつかず、材質に何らかの変化もないという、驚くべき事実を発見した。ナゾ深いヒバ油を探る

岩手県の中尊寺金色堂は、1124 (天治元) 年の創建当初の姿を今に伝える建造物です。その中尊寺金色堂は、全体の約93%が青森ヒバで造られているそうです。

青森ヒバは耐久性が非常に高く、建立から約800年後の1962年に復元修理されたとき、全体の7割以上のヒバ材が再使用可能な状態だったそうです(出所はこちら )。

青森ヒバの香りは、JALの空港ラウンジでも使用されている香りです。

詳しくはこちらをどうぞ >>> サクララウンジの香りを家で再現してみました

実際に作ってみました

分量に関しては、いろいろなレシピがありますが、私は、100gの重曹に、精油を10滴くらい垂らして混ぜます。

スギもヒバも同じ分量で作っています。

少し多めに作っておき、玄関や靴箱の中に入れておきます。ぬか床ではありませんが、1日に1回くらい混ぜて、香りが少なくなってきたら、追精油をするといいようです。

お気に入りのガラス容器やジャム瓶などに入れておくと、飾っても可愛いです。

臭い消し

消臭効果を期待する場合、重曹と精油を入れた容器は、低い場所に置くのがいいようです。一般的に「クサいなあ」と感じる臭いは、床にに溜まってしまうという性質があるというのが、その根拠だそうです。

変な例ですが、昔、2階建ての飛行機に乗務していたとき、何とも言えない足くさ臭が、時間がたつにつれ1階の客室に降りてきたのを覚えています。

momoka
最初、階段上にあった臭いが、到着前には、1階でも感じられたんです!

科学的根拠はないので、気のせいと言われたらそれまでかもしれませんが、(今となっては)機内の面白い体験でした。

話を元に戻しますが、重曹自体にも消臭効果があり、その目安は2〜3か月です。手作り消臭剤として使った後は、クレンザー代わりに、シンクやお風呂の掃除に活用すると無駄がありませんね。

三角コーナー・排水口

ニオイが気になる、キッチンの三角コーナーや排水口には、重曹+精油のパウダーをふりかけます。そして、水を含ませた布やスポンジにつけて磨き、ぬるま湯でよく流します。

柑橘系のオイルに多く含まれる「リモネン」には、頑固な汚れを落とすはたらきがあると言われています。スギの精油にも「リモネン」が含まれているので、同じような働きが期待できるそうです。

また、青森ヒバを使うと、消臭だけでなく抗菌作用も期待できます。

momoka
2つを混ぜると、両方の効果が期待できるので、おすすめです。

仕上げにクエン酸水または酢水をスプレーしておくと、重曹のアルカリ分をクエン酸や酢が中和してくれ、流し残りの白い粉を防ぐことができます。

手肌が弱い人はゴム手袋を着用しましょう。

使用する材質によっては変色する可能性があります。大切なものや初めて使うものには、事前に、目立たない部分で変色などの確認を行うようにしましょう。

さいごに

今回は、この時期におすすめの精油と、重曹に掃除に最適な精油を加えたレシピをご紹介しました。

重曹をカーペットにまいて掃除機をかければ消臭効果があるのはご存知の方も多いと思います。その重曹にスギや青森ヒバの精油を加えると、芳香成分が持つ効能だけでなく、掃除後の香りもよくなるのが気に入って使っています。

さらに、スギや青森ヒバの精油に、柑橘系のユズや橙の精油を加えたスプレーを作っておき、掃除後に部屋にスプレーすると、より一層さわやかな香りに包まれます。

ただし、空気清浄機を一緒に使うときは注意点もありますので、こちらもあわせてご覧ください。

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