台南市内から車で20分の小さな港町。西洋の建物と昔ながらの建物が溶けあう「安平」にある巨樹に覆われた廃墟を訪ねてみました。
安平まで
シャングリ・ラホテルを出て右へ、徒歩1分ほどの所にバス停があるので、そこから88番のバスに乗りました。40分くらい乗って「安平古堡」で降りました。
88安平線
88番のバス・安平線は、途中「孔子廟」や「林百貨店」などを経由して安平地区へ行きます。なので、市内観光からそのままバスに乗って近郊の町に行けますね。料金は1律18元(約60円)です。現金だとお釣りはでません。悠遊カードも使えます。
安平線時刻表
http://tainanbus.info/tourist/88.html
安平樹屋
歴史的な建物が集まる安平地区。その中でも特に有名なのが安平樹屋です。バスを降りた「安平古堡」から10分くらい歩きました。
以前は塩の倉庫として使われていた建物ですが、使われなくなってから徐々にガジュマルの木に浸食され、今ではすっぽりと覆われてしまっています。
廃墟を見ながら、たくましく生きているガジュマルの森をしばし散策。根は煉瓦の壁の小さな隙間をぬって食い込んで絡み合い、幹は屋根を突き破り上へ上へと伸びています。中には特設の階段が作られており、このガジュマルが家を侵食している様子を360度にわたって眺めることができます。
この安平樹屋の裏には、淡水の養殖池がひろがっています。スロープに沿って進むと、堤防の上からマングローブの森が広がっています。船で周れるコースもあるようです。
アクセス
台南市安平區古堡街108號
08:30~17:30
50元(学生25元)
88番「安平古堡」バス停から徒歩2分くらいです。Google Mapでは、「德記洋行」と表示されているところに「安平樹屋」があります。中にはカフェもありますよ。
安平古堡(あんぺいこほ)
次は、古跡「安平古堡」へ。台湾がオランダの統治下にあった1624年に、オランダ東インド会社により建設された台湾で最も古い城堡(ゼーランジャ城)で、ここにオランダ政庁が置かれていたそうです。
昔の栄華を感じながら見る夕日が、なんか感慨深いです。
延平老街
安平古堡を出たら、そのまま「延平老街」へ。お祭りの露店のようなお店がたくさん並んでいます。名物の海老春巻きを食べることはできなかったのですが、同じく名物のエビせんはゲットしました。こちらのお店のエビせんは、油で揚げてないので軽くて、何枚でも食べられます。4袋買うと、1袋おまけしてくれます。
延平老街はまるで迷路!多分、次行った時、このお店☝には行けないような気がします(笑)。人は多いですが、面白そうなお店がいっぱいあるので、いろいろ探索してみるのも面白そうです。
からすみを買う(最後のミッション)
からすみは、基本的にはボラという魚の卵巣(たまご)*1を塩漬けにした後に干した高級珍味で、台南の名産品です。豊富なタンパク質や各種アミノ酸を含んでいます。そのままスライスしたり、パスタソース(ボッタルガとも言われますね。)にしたりして食べます。
日本では長崎県の「からすみ」が有名ですが、海外では、スペインやサルディーニャ島(イタリア)で見かけました。もう、20年ほど前になりますが、サルディーニャ島の空港のお土産物屋さんで見つけました。
吉利號
1935年創業のからすみ専門店です。お店は角にあるので、すぐ分かります。
1935年、「吉利號」は日本の長崎県からからすみ職人を招いて作り方を伝授してもらい、それ以来、その作り方を忠実に再現しているそうです。
値段は、「級」によって分かれていて、重さによって決まります。
- 高級 / 110~165g(700元)
- 特級 / 170~195 g(740元)
- 頂級 / 200~245 g(800元)
- 極品2 / 250~295 g(900元)
- 極品 / 300~345 g(950元)
- 極上品/350 g以上(1050元)
*( )内は、100gの値段です。http://www.taipeinavi.com/shop/417/より
今回は、852元(約3,100)のをお土産用に買いました。味見もさせてもらえますし、保冷パックもありますので、暑い時期のお土産にもいいですね。
アクセス
台南市安平路500巷12号
+886-6-228-9709
10:00~20:30(年中無休)
クレジットカード可
丸奇號(まるきごう)
こちらは季節営業のお店です。からすみは、11月頃から作られますが、全てが手作りのこのお店では、旧正月(2月)には完売してしまうため、今回は買うことができませんでした。
お店の雰囲気も素敵です。
市場に出回っているカラスミは天然ものと、養殖もの、冷凍輸入に大きく分かれています。冷凍されると、元が天然ものであっても香りの鮮度が落ちてしまうので風味は劣るそうです。「丸奇號」さんでは天然もの、養殖ものを販売されています。
天然ものは、平均2,000~7,000台湾元くらい(7,400~25,900円)なので、かなり高価です。お土産に、400元の養殖ものを前回買いました。一度、天然ものにチャレンジしてみたいです。
台灣台南市安平區平生路67號
+886 6 228 1683
7:30~13:00(季節によって多少前後します)
現金のみ
台南のバス
台鉄台南駅の出口は、前後に2か所あります。前の方には大きなバスロータリーがあり、市内の観光地や近郊のまちへアクセスできます。駅の後ろ側にはシャングリ・ラホテルや成功大学があります。タクシーも安いので、予定に合わせてバスとタクシーを上手く組み合わせれば、効率よく、さらに、お財布にも優しい旅になります。
台湾好行(バス)
台南の中心地を走るバス「台湾好行」は、今回利用した「88安平線」の他に「99台江線」があります。「88安平線」は台南中心地の観光地などを網羅していて、「99台江線」は北側へアクセスするのに便利な路線です。
台南市公車(2番バス)
http://taiwan-onnahitoritabi.net/anpin_access/よりお借りしました。
私は、「後ろ」の近くのバス停から乗ったのですが、「前」から2番のバスで行くと、もっと早く着くようです。その場合「漁民村」という駅で降り、進行方向にあるセブンイレブンの近くの交差点を左に曲がれば、「安平古堡」右に曲がれば「安平樹屋」に行けます。
詳しい情報はこちらでね。とても分かりやすくまとめて下さっています。
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まとめ
台南はぜひ2泊して、市内と近郊の町を周ってほしいです。どこか懐かし風景がひろがっています。でも、暑いので暑さ対策は忘れずに!次回は、台江国家公園(上の写真)に行ってみたいです。マングローブの中を船で周れるようです。
安平からの帰りは、からすみを買ったお店でタクシーを呼んでもらいました。ホテルまで20分、1200円ぐらいだったと思います。台南では台北ほど流しのタクシーを見かけません。その代り、お店で気軽に呼んでもらうことができます。
台南には親日家の方が多く、帰りのタクシーの運転手さんもずーっと千昌夫さんの歌を歌ってくれました。千さんの歌で日本語を覚えたそうですが、歌詞以外のことは話せないそうです(笑)。耳から覚えているので、英語も日本語もとっても発音がきれいでした。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
*1:香川県では、サワラやサバの魚卵で作られているそうです。